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21日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップスペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅

21日目
ニグラン魚屋さんを目標にウォーキング。ビーチ、湿地帯を超えて13世紀に作られたローマ様式で作られた橋にたどりつく。ここは古くからサンティアゴの巡礼道で、現在の標識と石造りの印が見られる。

左下が今の右下が昔の巡礼道案内

ガリシア地方には石造りの橋、建物、ベンチ、石造、オレオという食料倉庫などなど。雨と湿気が多いので、石のものが一番適している。先日祭りをしていた隣町のサンタクリスティーナデラマジョサのロータリーには石工の銅像が新たに設置されていた。きっと有名な職人がいるのだろう。

立って乗るブランコ

橋を渡った所でAが観光案内所の看板を見つけたので行ってみる。隣接する公園には7人で同時に立って乗れるブランコがあった。楽しそう。観光案内所の女性は親切で、先ほど村長自らが届けに来たという地元の建築家の作品パンフレットとノートを私達にくれた。アントニオ・パラシオは、マドリッドの歴史的な建物をいくつも作った人で、そのひとつCirculo de bellas artesは私とAが一緒にショーのリハーサルをした思い出の場所。何かご縁を感じる。今度この人の代表作である教会を見に行ってみよう。

素敵なパンフレットとノート

魚屋はざっと2-30種類の魚介類を扱っている。車渋滞で待っている時にいつも魚が入っている袋を持った人が沢山出てきていたので気になっていたのだ。3人の店員がてきぱきと働く。お客さんはみんな一人で色んなものを沢山買って行く。今日は聖アナの日。スペイン人にとってカソリックであることが当然だった世代にとって、自分の名前の聖人の日は誕生日よりも盛大に祝うことがある。現に隣にいる女性は携帯で「自分の聖人の日なので家族が集まるから買い物に来ている、大人は大きな黒鯛、孫には...」と話している。私の友人も今日はその日。誕生日とこの日は祝われる人がご馳走する習慣に従い、鯖、イカ、ムール貝を買ってくれた。

魚屋に向かう途中目に入ったチャリティーショップに寄る。癌のためのショップだという。旅好きのお店の人から色々な旅の話を聞きながら物色。Aはグリーンのアンティークっぼいピアスを1€で、私はレースのきれいなブラウスを5€、箸置きにしたいガラス細工と貝のネックレスを一つ1€でバヨナに来た記念に買う。

石像が家の前に

帰りは違う道を行き、沢山の石像が飾られている個人宅の前を通る。あの石工の銅像の人の家かもしれない。人魚がすてき。パン屋さんに行きたかったので通りを歩く人に聞く。以前車で見かけたところは休暇でしまっているそうで、5m位の所を教えてくれた。聞いて良かった。

Panadería Yajoma

店には10人ぐらいの人が並んでいる。とても良い匂い。エンパナダも生地の種類が普通、トウモロコシ、パイ生地とあり、具は10種類程がある。今日は魚があるので今度来てみよう。私達はパンを買う。昼は鯖を焼いて、野菜を添えてパンで昼食。

食休みをしてジャズフェスの過去28年間のポスター展をやっているクラフトビール工場Cerveza BandaがEさんのシニアラグビーチームの仲間の会社だというので、Eさんと待ち合わせる。しかし、工場は閉まっている。呼び鈴を押したら誰かが出てきた。なんと今日は臨時休業で、フェスティバルの方に出店するが、今別のお客さんのトラブルを解消するために偶然来たところだという。やれやれ。あいさつをして私達は別のバーに行ってしばし歓談。彼らは私がパンデミックで山暮らしをしている時に訪ねてきて会ったことがある。

Jazz festival 会場

私達はジャズフェスに向かう。会場はEsteiro de Foz。海辺に石造りの舞台があり、座席が並んでいるが、周りの緑地帯に敷物を引いて座る人、道路脇の木陰にいる人など自由な雰囲気。圧倒的に地元の赤ちゃんから高齢者まで、音楽好きな人たちが集まったという感じ。フードカーは一台だけで、ロモという肉やチーズなどを挟んだボカディージョか、ハンバーガー、ホットドッグ。外には甘いクレープ、後は飲み物だけ。まずビールチケットを買う。ビールは3€でコップが2€。コップは返却するとお金が戻ってくる。ビールは先ほど工場に行ったクラフトビールBanda。席に戻ってAに報告。取りあえずお腹もすいたのでボカディージョを半分ずつ食べてビールを飲むことにする。チーズとロモという豚肉を加工したものを鉄板で焼いてパンも温め挟んでアルミホイルに包み、リュックサックのおまけつきで6€。包む前に半分に切ってもらう。ビールはコクと切れの良いおいしいビールだった。念のためコメントしておくが、スペインでは一般の人はビールやワイン一杯ぐらいは飲んで運転しても良い。タクシーやトラックなど運転を職業にしている人は駄目。という訳で、おいしいビールを飲みながらジャズを聴いた。いよいよコンサート開始。

ピアニストのSergio de Miguelはビゴ出身だがバークレーを出て、あちこちのコンクールで賞を取っている。曲は全てオリジナル。後で調べたらなんと22歳。ペースとドラムのレベルはいま一つだったが、十分楽しめた。特に一週間前に作ってまだ無題だというバラードは素晴らしかった。これからが楽しみだ。またいつかどこかで聞けることだろう。ジャムセッションもあったが、イスがあまり座り心地が良くないし、明日もあるので帰ることに。

ようやく日が暮れてきた

帰宅してAが持ってきたイベリコ豚のひれ肉の腸詰、チーズ、鰯のパテなどを用意してベランダでワインを開けて飲む。今日は夜景の他に小規模だが念願の夜の花火が遠くに見えた。


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