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認知症の母日記 入院編8
2024年10月30日(水)
母の入っているC施設の相談員Sさんから電話がくる。
「お母さま、フロアを移ってもらうことになりました」
やはりそうなるか、と思った。予想していたからだ。
どういうことかというと、母は認知症専門のエリアへ移るということだ。
私には心配なことがあった。
日中母は大きなフロアみたいなところで過ごしているが、大きな声(看護師さんを呼ぶことが多いようだ)を出してしまうため、隣に座っていた年配男性に、
「うるさい」
「黙れ」
と怒鳴られてしまったらしい。
「トラブルにならないんですか?」
と私が質問すると、Sさんは、引き離して遠くに座ってもらうようにしました。と言うのだが……
怒鳴られて、母はかわいそうだ。
確かに男性の立場になってみれば、隣に座っている人間が頻繁に大きな声を出していたらたまらないだろう。しかも、その男性は認知症ではないらしいのだ。
そう、今母がいるフロアは認知症の人とそうでない人が混じった状況なのだ。
そのフロアは、定員 60名。
認知症専門エリアは、定員 40名だという。
定員が少ない分、座っていても隣との間隔が広く、ゆったりとしていて、またスタッフも認知症への対応に慣れているそうだ。
母が普通のエリアでは無理だと認めることになるので、悲しいがしかたがない。母が少しでも快適に過ごせる方がいいに決まっているのだから。
私は相談員Sさんに、「わかりました。よろしくお願いします」と返事をする。
移動は、11月1日(金)になるそうだ。
さて、この先母はどうなっていくのだろうか……。私と父と妹で支えていくしかない。そう自分に言い聞かせた。
※母の入院の経緯
7月 8日 A病院にて股関節手術 その際に骨折
7月26日 Bリハビリ専門病院へ転院 その夜、おむつ交換時に脱臼
7月27日 手術したA病院へ救急車で戻される
8月 1日 足に装具がつく(三ヶ月外せないと言われる)
8月30日 Bリハビリ病院へ転院
10月24日 C施設(老健)へ転院
11月 1日 C施設内、認知症専門エリアへ移動予定
☆見出しの画像は、母がぬったぬり絵です。