マメルリハインコと動物嫌いな私の地獄の留守番~Day2
同居の母が入院したことにより、母が面倒を見ていたマメルリハインコのシャルとその世話をしなくてはならなくなった動物嫌い(鳥も嫌い)の私。この状況なら世話して当たり前と言われればそれまでだが、私たちにとってはとてもストレスの多い留守番生活である。
初日から育鳥ノイローゼの感じになったが、2日目にはちょっと変化があった。
朝の様子
私はこの日も出勤で、朝の支度にシャルの飲み水と餌を換える時間が必要なので少し早めに起きた。シャルのために早起きなんて・・と思いつつ。でもシャルも一つの命、ちゃんと元気な状態をキープせねば。
前日に母が入院して帰宅しなかったことを知っているシャルは、私が起きて用意を始めるとほどなくして「ピピッ」と鳴き、起床したいと意思表示をした。普段は母が朝の世話をするので、私一人が先に起き出しても一鳴きもせず、母が起き出した気配に気づくと「ピピッ」と鳴く。
鳥籠には遮光カバーがかかっており、母を起こさないように私が黙って用意をするので、私たちの声ではなく、気配と物音だけでシャルは起きている人間の判別をしている。しかもシャルは一度も間違えたことがない。母が先に起きたとしても、ちゃんと母だと認識して鳴く。
そのため、私に向かって「起きる!」と言い出すことは、初めてかもしれない。催促されることにイラっとしつつも、状況判断の正確さには感心してしまった。
天気が悪かったので、シャルが普段鳥籠ごと移動したがる窓辺には移さず、夜間に置いていた暖房のそばから動かさずに私は家を出た。私がいよいよ外出する格好になったら、さすがに気に入らなかったらしく「今日も置いていくのかよ!」と文句を言われるかのように鳴かれたが、「行ってきます、いつもよりは早く帰るから」と言うと観念したのか鳴きやんだ。
夜の様子
仕事がやむを得ず長引き、想定より私は少し遅く帰宅した。シャルに謝りはしたが、前日の反省を踏まえてシャルを籠から出さず、自分の夕食の支度をした。シャルは鳥籠から出たくてウズウズしており、鳥籠の中で右往左往して私が出してくれるのを今か今かと黙って待っていた。
食事の支度を15分程度で終えると、シャルに「お待たせ、ごめんね!」と言いながらシャルを出した。ほぼ24時間ぶりの籠外活動になるシャルは、「うわぁ~!」というテンションで鳴きながら鳥用アスレチックまで一目散に飛んで行った。ずっと鳥籠でストレスがたまっていたようだ。普段は一日数時間出ているから仕方ない。
体重計(シャル専用キッチンスケール)シャルを乗せると28g・・・30gないといけないのに!鳥用アスレチックの餌入れに餌を追加してやり、母に電話して母の様子を聞きつつシャルに声をかけてもらった。
シャルは母の呼びかけに餌を食べるのを一旦とめて「あ!」と言う感じで顔をあげたが、何も鳴かずに餌を食べ始めた。可愛げのないインコだ。
電話の後、シャルが食べ始めたのを確認して私も自分の夕食をとり始めた。前夜と違い、私が籠外活動中に同じ部屋にいるためか、同じ行動(食事)をしていたのが良かったのか、シャルはその後騒いだり文句を言ったりせず餌を食べ、私にちょっと頭を撫でさせ、ビタミン剤入りの飲み水を鳥籠に用意させると自分から鳥籠に帰って行った。
この夜はシャルが「文句」「不満」にあたることは一切言わなかった。大きな声で鳴くこともなく、前夜のことを踏まえて私に目で何を望んでいるかを伝えてきた。たった一晩で事態を理解していて、何だか認めたくはないが「お利口」だった。でも助かった。
この時はまだ母の退院日がわかっておらず、この日々があとどのくらいなのだろう・・・とシャルが寝静まった後、疲れてぼんやりと思っていた。
たったこれだけのことにストレスを感じるなんて情けない、と冷静な大人の私が頭の中で言っていたが、鳥が嫌いなのに鳥の世話をするのはやはり負担だった。
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