2024人気だった黄酒BEST5(中国酒探究家調べ)
干杯!
さて、2024最終日ですね。僕も昨日で仕事納めとなり、今日は朝から大掃除したり息子とキャッチボールしたり充実した時間を過ごしています。
あとは酒を飲みながら楽しみにしている格闘技観戦!といきたいところですが、最終日らしく今年1年を振り返ろうかなと。
ただ僕の1年をまとめてダラダラ語っても面白くないと思うので(笑)中国酒探究家らしく、今年人気だった黄酒ベスト5をまとめて2024の締めくくりとしようかなと思います。
今年は都内だけでなく、奄美や大阪でイベントを開催させていただいたり、中国郷土酒専門酒場の「酒白白」をオープンしたり。黄酒を楽しんでいただく場が増えた1年でした。その結果、数多くの黄酒を皆さんにお届けしてきました。
その中で「この黄酒は反応いいなぁ!」というものがいくつかあります。それをまとめていこうかなと思います。自分の中のベスト5だとただの主観になってしまうので、客観的な視点でのベスト5です。
統計をとっているわけではないので僕の肌感になってしまうのですが、その点だけご了承ください。
では、まず第5位から!
5位 西塘本酒10年 | 浙江省嘉興
西塘本酒(シータン)は紹興の北にある嘉興市で造られている黄酒です。10年としっかり熟成させているものの、味わいは優しくてライト。檸檬のように爽やかな酸味がまた心地よい!
この軽やかな味わいが皆さん親しみやすいようで、イベントでも「おいしい!」と好評でした。ボトルデザインも古風かつ可愛らしさの感じられるフォルムだなと。価格も10年にしてはリーズナブルで購入しやすいのも◎
4位 即墨老酒 焦香型 | 山東省青島
この黄酒を知っている方、特にレストランで取り扱われている方は「4位?ウソでしょ?」と思われるかもしれません。
そう、即墨老酒(ジーモウ)は燻香が非常に強くて風味が独特なので苦手な方も少なくありません。ただ、酒白白での飲みくらべやペアリングの会では非常にウケがよいのです!
グビグビたくさん飲めるものではないかもしれませんが、こんがりやいた肉料理や燻製おつまみと一緒にチビチビ楽しむと、最強です。
3位 朱鷺黒米酒 | 陝西省洋県
酒白白でお出ししていて、ご指名やおかわり率が非常に高い黄酒がコチラ。
「伊根満開みたい!」と日本酒の銘柄に例えた感想をいただいたこともあります。それもそのはず、原料が同じ古代米(黒米)なのです。
爽やかな甘味とフルーティさもあって口当たりもよし。アルコール度数も9度と低く、ついグビグビと飲んでしまいがち!
もう日本に在庫がなく、購入できないのが残念です。再入荷に期待!
2位 東湖12年 | 浙江省紹興
正統な紹興酒の中で、東湖(ドンフー)は明らかに反応が違う。飲みくらべをしていただいて「どれがお好きでしたか?」と聞くと、高い確率でこの紹興酒が指名されます。
常温でも美味しいのですが冷やすと紹興酒らしからぬジューシー感が出てくるんです。甘味と酸味のバランスが絶妙!料理にも合わせやすい万能プレイヤーです。
ボトルデザインも気に入られることが多く、よく花瓶用としてお持ち帰りされます。モテる紹興酒です(笑)
1位 云集 | 浙江省紹興
堂々の第一位は、云集(ユンジー)です!
今年のイベントでは起用することが一番多かった。飲みくらべのイベントはたくさんの銘柄をご用意しているので、無くなるっていうことがあまりありません。でも、云集は毎回無くなります。おかわりが多いから!
酒白白や僕がお手伝いしている代々木上原のMatsushimaでも、群を抜いてお客さんの反応がよい!
この云集は紹興酒ですが、日本酒の貴醸酒と似た製法の「善醸酒」。セミスイートタイプでやや甘口なのですがコレが日本人の舌に馴染みやすいのだと思います。
云集も東湖同様に、冷やすとジューシー感が生まれます。料理は水煮など辛い煮込みやチャーシュー、南蛮漬けなど酸味のある料理も◎です。守備範囲が広い!
惜しむらくは、レストラン限定のお酒ということ。レストランも仕入れる本数が限られています。見かけたときはぜひお試しを。
というわけで、今年人気だった黄酒ベスト5をまとめました。
最近は紹興酒だけでなく、黄酒業界全体が動き出している、そんな印象を受けます。来年また新たな黄酒が日本でも飲めるようになることでしょう。僕はそんな黄酒との出会いの場を、酒白白やイベントを通して作っていきたいと思っています。
来年のことは来年話すとして・・・今年は黄酒をきっかけにたくさんの出会いがありました。繋がってくださった皆さん、ありがとうございました!今後とも、黄酒共々どうぞよしなに。来年もお互いにウマイ酒を飲みましょうね。
では、よいお年を!下次见!
酒白白店主
don こと 門倉郷史