書くことが好きだから、書いているのだろうか。
今日は何を書こう。
そう思っているとき、すごく憂鬱だ。
明日は何を書こう。
そう思って、眠る前にふと心が翳る夜もある。
「書く」ということ対して、実は楽しいという気持ちがあまりない。
むしろ億劫に感じている自分がいる。
そんなふうなのに、書き続けているのはなぜだろう。
書くことが好き?
嫌いではないから書いているのだろうけど。
よくよく自分の中を探ってみると、クリアに好きとも言い切れなさそうだ。
書き終えた後は達成感もあるし、晴れ晴れとした気分になるけど、書く前と書いているときは少し苦しい。
これがいわゆる産みの苦しみというものなのか。
たいそうなものは産み落としていないのだけど、一丁前に難産のときもあったりする。
そんなこんなで、今日も書いている。
毎日飽きずに書いてるんだから、書くことが好きだと言っていた方が、そう思っていた方が外向きにも内向きにも座りは良さそうだ。
だから私は、自分は書くことが好きなんだろうと思っていた。
でも、諸々を考え始めて少しだけあいまいになってきている。
noteの世界には、ストレートに「書くことが好きです!」と公言している人がいるけど、まっすぐでわかりやすくてさっぱりとしていていいなぁと思う。
それに比べて私は、曲がりくねっていて入り組んでいて、こんがらがっていて、まるでカバンの底で眠るぐるぐるになった有線のイヤホンみたい。
好きな人のことをうんうんと考え続けて煮詰まると、ふと「あれ、本当に私はあの人のこと好きなのだろうか」という隙が生まれることがあるけど、あれに近いのかもしれない。
好きだろうがそうじゃなかろうが、明日の私も明後日の私も、億劫さをまといながら自分なりに拙い言葉を紡いでいくことには変わりない。
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