遠くない未来に
何もかもが新鮮で眩しい
幼少期のきらめく日常が
突如として奪われた
疑問も文句も許されぬ中
理不尽に砕け散りながら
胸の奥の暗い淵に
小さな肩をふるわせて
大切な何かを封印した
もう誰も信じられない
そんなことが幾度かあって
もう何も感じたくない
思い出すと苦しくなって
溺れるようにもがいた日々も
ついこの間のことのようだけど
いつの日かそう遠くない未来に
私の全ての体験が愛おしく思え
葛藤も渇愛も何もかもを超えて
あの頃のきらめきを取り戻せたなら
ゆるやかな弧を描く山のように
スカートの裾をひるがえし
両手を広げて優美にたたずみ
大切なものたちを
穏やかな光で包みこめたなら