2024辰年 書き始め #熟成下書き
能登半島地震や飛行機衝突事故と辛いニュースで幕開けとなった2024年ですが、悪いことの後には良いことがくるはず。そうやってぐるりぐるりと回りながら年を重ねていくのですね。遠くからですが皆様のご無事をお祈りしております。
熟成写真(iPhoneの中で出番を待っていたものたち)下書き公開は今日は京都に行った時のことから。
いつもざっくり理論で申し訳ないけれども、どちらかというと私は神道よりも仏教に気持ちは寄り添う方で、京都に行く時には禅のお寺に行きたい方。
京都の禅寺にはBig 5があり建仁寺はBig 3にランクイン(京都五山の第三位)に認定されている格式高いお寺で、京都最古の禅寺(1202 臨済宗)とも言われています。
学問面(がくもんづら)と呼ばれる臨済宗の建仁寺はいわゆる理論こね回しの禅問答、エリート中心、トーク中心の教え。そう言うところも実は好き(対してうちのおばあちゃんは庶民的な浄土真宗やったな . . . )。
建仁寺は多数の重要文化財や日本美術を保有しておられ
• 風神雷神図屏風:俵屋宗達 体験する芸術。無限の空間、たらしこみの技術で雲を表現し、滲みが奥行きを出している
は有名すぎますが、近代の枯山水のお庭も美しく、限られた空間の中で
• ○△□乃庭(まる三角四角) : 禅宗の四大思想(地水火風)をお庭の中に表現していて、□=地、○=水 △=火を表現
• 潮音庭(ちょうおんてい): 中国に渡った時の海を表現
のバランスの美しさ。
そして、別建物の法堂の天井に、僧に仏法の雨を降らせるという龍はこちらです。
実は
2022年に行ったときに初めて知ったことがあります。双龍図の案内板を見て
その頃住んでいた北海道の住所がまさに河西郡中札内村だったので、遠い京都でそんなローカルな住所がいきなり出現してメガテン . . . 。「お〜いこれ見てくれ〜っ」と夫を呼ぶ。
こ、これは六花亭(北海道・帯広の銘菓会社)が絡んでいるに違いない!
六花亭の二代目社長の小田豊さんは帯広市出身。帯広三条高、慶応大卒、京都の老舗菓子店「鶴屋吉信」で3年半の修業。美術文化活動にも力を入れるお人柄。中札内村に美術村(1992年)を作ったのも小田豊さん(美術村→美術館です)。近くには六花亭の別荘保養所もあり、最近では六花の森も建設されたばかり。六花の森はわたしの聖地でもある太四郎の森の泉さんが監督をしていて、もう平伏すばかりの美しさ。
小泉淳作さんに力を貸し、宿泊先を提供し(別荘保養所)中札内村の廃校になった小学校の体育館を手配したのも六花亭だったのですね。
この双龍図の大きさは丸々バスケットコートくらい(108畳)
いつかどこかで六花亭の小田豊さんと小泉淳作さんが出会ってできたものだったのでしょう。小田さんは「すべては出会いの中から始まる」とおっしゃっていたそうです。
53歳まで日本画家としては無名だったという小泉淳作さん。人生50歳超えたところからでも人生は変わる。
そんなお二人に励まされたようなことしの始まりです。
大雄苑(加藤熊吉)が抜けていたのでこの方の記事をご紹介。