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マチネの終わりに 英語でAudible
リアルインフルエンサーの姉が興奮して
「マチネの終わりにを見たんだけど、初めて福山雅治の凄さがわかった、泣いた〜」
とすすめてくるので映画をアマプラで見たのは少し前。Audibleで英語版「マチネの終わりに」「at the end of the Matinee」があったので、聞いたみた。映画を見てから本を読むと、どうも登場人物たちは、その映画イメージから離れられないのが難点だけども、この場合はマキノさんは福山雅治ぴったりだと思った、年齢的にも、かっこよさ、ジョーク好きでカリスマ的。誰かが、「洋子さんが死んだら僕も」という普通の男性だったら絶対に言えないようなセリフを真顔でさらっと、嫌味なく、気持ち悪くなく言えるなんて、福山雅治ぐらいしかいない、と書いていたので、ほんと、伊達にモテ男何十年もやってないよね。私の高校時代の親友ゆりちゃんは福山雅治の大ファンで彼が結婚宣言をしたときには彼女のFacebookはゆりちゃん大丈夫?と心配するメッセージで溢れていたのをよく覚えてる。彼女はその日仕事が手につかなかったらしい。
さて石田ゆりこさん演じる洋子。
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個人的には石田ゆりこさんのナチュラルさが大好き。柔らかそうな栗毛とかこの髪型、誰にでもできるものじゃない。インスタでフランス語一生懸命喋ってる練習姿とかとても可愛らしくて。だけど、どうも原作の洋子にぴったりとは言えなかった、なんかいつも優しさに溢れすぎてて。
洋子はフランス在住のRFP通信のジャーナリスト。父親は有名映画監督でハーフ。頭脳明晰で、強い意思かつどこか儚い。石田ゆりこじゃなければ誰だろうとしばらく考えていたのだけど、宮沢りえ?ちょっと違うな、松たか子?悪くない、真木よう子、吉高由里子 . . . 、で結局若い頃の黒木瞳というところでおさまった。失楽園のイメージで、黒髪ボブカットで。英語とフランス語の部分はDubbingすればいいわ。
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気になって仕方がなかった洋子の父親のクロアチア人イェルコ・ソリッチが作った「幸福の硬貨」という映画。これは色々検索したけど、ヒットせず、実際には存在しないのかな。とても見てみたいけれど。そして大事なクラシックギターの名曲たち、ヴィラロボスやバッハは現に存在するけれども「幸福の硬貨」のテーマ曲は映画ではこの映画のために作られたものらしいです。もう一回聞いてみたけどいい曲ですね。しかしクラシックギターて本当に弾くのが難しそう。1台のギターであれだけの音を出せるってちょっと今でも目を皿のようにしてYou Tube で福田進一さんの演奏をみたけど、複雑すぎて、どこであんなに緻密な動きができるんだろう。福山雅治も猛練習したそうです。
朗読はBrian Nishiiという日本生まれ日本育ちのアメリカ人(?)で、日本語の発音、是永(これなが)とか祖父江(そふえ)とかが完璧で驚いた。レビューの中には批判しているものもあったけど私的にはとても聞きやすくて大満足。
恋愛だけでに言えることではないのだけども、その場では理解できなかった事項が、1年後とか2年後とかかなり後になってやっと分かった瞬間、「あーそれってそういうことだったのか」と悔しく、切なく、思いだして、過去に戻ってもう一度隅々まで眺め直してみるというような心の動きが好き。尊いこと。ダイヤの原石みたいに、初めは鈍い石だったのに、磨いて、削って、手に取り、違う角度から眺め、また磨いて、削って、ブリリアントカットのように最後は輝く一生の宝物になる、特別な感動。
平野啓一郎さんの本、他も注視してみます。
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