読了:問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術
読了:問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術
安斎勇樹 (著)
【概要】
“お通夜ミーティング”を脱却し、
メンバーのポテンシャルを
最大限に引き出す
チームミーティングと1on1における「問いかけ」の全技法を、
「見立てる」「組み立てる」「投げかける」のステップに分解して解説
【所感】
分かりやすく、非常に面白い本でした。
昭和的なファクトリー型の仕事の仕方ではな、vucaと呼ばれるこの時代を乗り切っていくのは難しい、ワークショップ型に切り替えていく必要があると本書では言う。
とはいえ、「さあ、良いアイディアを活発に出してください」と言っても出てこないのが会議の現場で、「なんで主体的に意見出さないの?」は問いかける側の問いかけ方が悪い。
チームの眠っているポテンシャルを最大限に引き出す「問いかけ」についての具体的な方法が書かれています。
本書の要点は次の3点だと思います。
1、相手の個性を引き出し、こだわりを尊重する。
2、適度に成約をかけて考えキッカケをつくる
3、遊びごごろをくすぐり、答えたくなる仕掛けを施す
良い問いかけは相手の個性を引き出し、「こだわり」を尊重する
そして、「とらわれ」を疑い、問い直す。
×「普段の商談で大切にしていることは?」
⇒ありきたりな「とらわれ」意見しか出てこない
○「これまでの商談で意外と効果があった工夫はなんですか」
問いかけとは。
「相手に質問を投げかけ、反応を促進すること」
「特によくできた。こだわりのポイントはなんですか?」
⇒ポジティブな面を未知数として問いかける。
相手が前向きな気持ちになれる質問を意識的に投げかける。
※ここは確かにそうだなと感じました。
「なにか良いアイディアを出してください」
のダメな部分。
「良いアイディアでなければ聞き入れてもらえない」
↓
○「この企画で特に大事にしたかったことはなんですか」
相手に好奇心を持ち、こだわりの理由を掘り下げることが大事。
良い問いかけは相手への好奇心から生まれる。
×「へぇ、そうなんですね。他には何かありますか?」
↓
○
「へぇ、どうしてそうおもったんですか?」
「いつ頃からそういう考えを持ったのですか?」
これは商談時のヒアリングにも共通する考えだと思います。
良い問いかけは遊び心をくすぐり、相手の思考を躍らせる。
ex.
まずは悪いアイディアから考えましょう。良いボツネタはありませんか。
問いかけのサイクルは次の3つで構成される
1、見立てる
2、組み立てる
3、投げかける
本書を通して、根底に流れている考えは心理的安全性を確保し、
相手を尊重することが前提として大事ということが分かりました。
基本で当たり前のようですが、大事にしたいと思います。