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再読してみたいけど、なぜかできない場合の対処法3選

なぜか再読ができない状態

ネット上(主にTwitter)を見ていると、たまに再読をしている人を見かけます。いいねやリツイートをたくさんもらい、反響がありそうな様を見ると、「自分も再読をやってみようかな」という気分になってきます。

反応があるということは、たくさんの人が認めている有用な方法なのかもしれません。再読している人を見るたびに、そう思えてくるのです。

実際には、反応が良いのは、単にその人自体にファンが多いだけだったり、その本自体が人気でよく知られた作家の書いたものだったりするからなのかもしれません。

けれど、「なんか再読してみるのもいいかもなあ」という気分は否定できませんので、衝動に身を任せ、昔読んだ本を持ってきて再読してみます。

しかし、実際に再読を行なってみると、思っていた以上にうまくいきません。

なぜか目が上滑りして、頭が文字を理解してくれない。なんなら、初読のときの方が、ちゃんと読めていた気さえしてきます。なにより問題なのは、あまり面白くないのです。

こんなはずじゃなかった。もっと再読は素晴らしいもののはずだった。昔読んだ本の輝きがよみがえり、人生の素晴らしさを噛み締めるほどの良質な時間が待っているはずだったのです。

しかし、現実は甘くないのか、どうせ一度読んだことがあるのだからと、自分の脳がこの本を読むことを拒否しているかのようです。

一体、何が良くなかったのでしょうか。

再読ができない理由

うまくいかなかった一番の理由は、気負いすぎていたことでしょう。

例えば、初読のときと同じように、最初から最後までしっかり読もうとするとか。そもそも、しっかりとした再読は、そんなに楽しいものではありません。

確かにごく稀に、読み返してみたら、ものすごく面白いこともあります。その面白いは偶発的なもので、実は理由があります。

それは、「面白いと感じられているところを読んでいる」ということです。

面白いと感じるときの再読と、つまらないと感じるときの再読は、よくよく考えてみると、実は読み方が違います。

初読と再読には、期待の有無という差がある

ここで重要となってくるのは、初読のつまらないと、再読のつまらないは、別物だということです。

再読の難しさ・うまくいきにくい理由は、この差にあります。

初読のときは、「最初から最後まで読もう」という期待に引っ張ってもらい、読み進められます。

それは初読には、「内容の不確実性」があるから、無駄なところも、面白さを味わうために必要かもしれないと期待し、退屈に耐えられます。

初読の退屈は、それほど苦痛ではありません。

しかし、既読の場合は、すべての内容を知っているため、大体の予想がついてしまいます。

忘れている箇所があっても、せいぜい誤差レベルであって、ラストにどんでん返しがあるみたいなことは起こりません。

このことからわかるのは、「再読のつまらないは、純粋に苦痛となる」ということです。

再読するための方法3選

初読と再読は別物とわかったところで、それでは実践編です。

付箋の流し読みで満足する

再読で初めから読むのが退屈なら、適当に面白いところをだけをつまみ食いすれば、問題が解消されます。

とはいえ、再読時にどこを読み返せば面白いのか、時間がたってしまって覚えていないこともしばしばあるでしょう。

なので、初読時に付箋を貼って、面白いところをマークしておきましょう。

こうすることで、再読時に面白いところを見つけるのが簡単になり、滞りなく、再読を進められます。

ぼくは、この付箋を使っています。50×15mmくらいあれば、文字を2、3単語くらいは書くことができます。

あまり大きすぎると、収納時に邪魔になると感じたので、小さめのほうが、ぼくは気に入っています。

特に、幅はあってもいいけど長さは短くて問題ない気がします。

書き写す

目で追っても頭に入ってこないなら、いっそのこと書き写してしまいましょう。

書き写しは時間がかかりますが、スローリーディングの極致とも言えるでしょう。ゆっくりじっくり丁寧に文章を味わうことができます。

この場合の注意点は、疲れるとか、飽きやすいことです。

ぼくは、安部公房の「砂の女」を書き写したりしています。今のところ7割くらい書き写しました。

文章が良ければ、書き写していても飽きがきにくいので、自分のお気に入りの本や、その本の特に気に入っている部分などを書き写すといいかもしれません。

書評や感想を書いてみる

再読に目的がないために、路頭に迷うことになっています。

なので、無理やりにでも目的を作り出すために、noteやtwitterなどに感想を書いたりしましょう。

読み返さないと、なかなか正確なことは言えないですし、自分の気づいていなかった発見もあったりします。

手間はかかりますが、インプットだけするのもどうかと思うので、たまにはアウトプットをすることも兼ねるために、「再読し書評する」というセットで考えてみましょう。

ちなみに、ぼくは大体1時間くらいで、1つnote記事を書いています。twitterは読了ツイートひとつで5分くらいなので、こちらはわりとお手軽です。

自分の気に入るアウトプットを探すことが必要になってくるかもしれません。いろいろ試してみると、どれも違う感じなので面白いですよ。

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