商売の原点をベトナムで学んだ
会社時代、東南アジアに行く機会が何度かあり、退職する数年前からはベトナムによく行きました。
ベトナムって、どんなイメージを持ってますか?
南国、アオザイの女性、ベトナム戦争、フォー、生春巻き・・・
先日、クライアントとベトナムの話になった時、「ベトナムって、女性のイメージがありますね」と、その方はおっしゃっていました。
白いアオザイの姿の女性をイメージする方も多いと思います。観光PRやハリウッド映画のシーンにも出てきますね。ちなみに白いアオザイは学生さんです。
実際にベトナムに行くと、アオザイの女性は空港やホテル、レストランではよく見ますが、街の中ではあまり見かけません。日本で着物の女性を街中であまり見ないと同じ感じでしょうか。
代わりによく見かけるのが、天秤の女性です。
天秤に果物や野菜などの商品を入れ、街の中を売り歩いています。すると、声をかける人がいて商品を買います。
日本にも「天秤商売」がかつてありました。研修用映画でご覧になった方もいらっしゃると思います。日本で見られなくなった商売の原風景を、日本以外でまだ見ることができます。
市場ではたくさんの商品を並べて販売しています。野菜や肉などは量り売りです。日本のスーパーではトレイにラップをかけ値段をつけたものばかりですが、日本もかつては量り売りでした。
また、よく見るとPOPやプライスカードはありません。ベトナムでもスーパーではプライスカードやPOPは見かけますが、市場では見かけません。それでも、買い物客が頻繁に訪れ売れていきます。
こうしてみると、私たちは道具やテクニックに頼りすぎているかも知れません。どんなチラシにしたらいいか、POPはどう書けばいいか、SNSをどう活用すればいいか。
彼女たちは、チラシも撒かなければ、POPも使っていません。ひたすら、その時必要とされる商品を調達して提供することに注力しているのだと思います。
必要とされる商品を用意できてこそ、チラシで集客を増やす、POPで買上率を高めるといったことが活きてきます。必要とされる商品を用意もせず、道具やテクニックだけで売ろうとしても難しいですよね。
必要とされる商品とは、どんな人が、どんな時、どのように求めているのかに応えられる商品。まずは、商品を磨くことが必要ですね。
コロナが落ち着いたら、ぜひ、ベトナムやその周辺国に足を運んでみてください。日本とは違った商売の現場に、たくさん大発見!できると思います。
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