
HSPやINFJは「要領の悪さ」がプラスに転じる逆転現象を知ろう【大器晩成タイプのあなたへ】
これまで「もっと要領のいい人間に生まれていたら」と歯嚙みしたのは、一度や二度ではない。
僕は物覚えがいい方ではなく、習得するまで人より時間がかかってしまう。そんな自分をずっと疎ましく感じていた。
ある武道家の書いた本に、次のようなことが書かれていた。
「器用な人間は武道を始めてから早期に結果を出すことが多い。しかし壁にぶつかった際、嫌になり武道を辞めてしまう事例を多く目の当たりにしてきた。反対に、最初は結果を出せなかった不器用な人間が地道な努力を重ねた結果、すごい武道家になった事例もある。人間というのは長い目で見ないとわからないものなのだ」
こういった旨が書かれていたと思うのだが、当時の僕はこの一文に救われた。
能力の凹凸が大きいので、今でもできることとできないことがはっきりしている。しかし、それが今になってよかったとようやく思えてきた。
「これしかできない」という人が「その道を地道に突き進もう」と覚悟を決めると、やがて大きな成果を生み出すこともある。
HSPやINFJで、過去の僕と同じ悩みを抱えていた方も多くおられるだろう。
人間にはタイプがあるので、すぐに結果を出す人もいれば、ゆっくりと開花する人もいる。
比較は必要ない。
「これこそが私の生きる道だったんだ」と腑に落ちてから、自身の生き方を見つけ晩年に花開く人もいるのだ。
資本主義社会は効率とスピードが重視される。しかし人が成果を出すのに早いか、遅いかの優劣は本来ないのだ。
人生の前半に苦労を重ねた経験が多い人ほど、他者の悩みが手に取るようにわかり、慢心することがない。
最初は亀が歩くようなゆったりとした成長速度かもしれないが、歩みを止めなければ、きっと光が差し込む。
あなたにしかできない積み重ねは、やがてあなたの人生を支えるだろう。
僕は晩年花開く人を目指して「日々、積み重ねよう」と心がけている。
あなたもあきらめることなく、あなたが邁進する道で工夫を楽しみながら日々積み重ねていただけると幸いである。