血縁家族との距離感は「家庭によってちがう!」を実感した話
「お父さん、朝やで。早く起きて!」
妻が、就寝中の義父の頭を平手でパシーンと叩いた。
叩かれた義父は、目をこすりながら「おお、ありがとうな」とお礼を告げる。
これは妻のご両親と旅行に行った際の光景。
モーニング頭パシーンを目の当たりにした僕は内心「家族との距離感が近い!」と驚いていた。
家族というのは、どこもクローズドだ。
みんな「うちの家族の常識が世間の当たり前」と思っている節がある。
しかし、各々によって微妙に家族ルールというのが異なる。
中には「森三中」の黒沢かずこさんのように「朝食という概念がない」という一家も。
黒沢さんは、朝起きると乳酸菌飲料1本だけ飲んで、お昼まで何も食べない暮らしを長らく続けていたそうだ。
彼女は他の家族が朝からパンやご飯などを食べているなどとは、露とも思わなかっただろう。
僕の家は血縁家族といえど、お互いにどこか遠慮している。
相互に「気を使いあうのが当たり前」という環境で生まれ育っているので、今でもそこがコミュニケーションのベースになっている。
妻の家族の距離感はかなり近い。「お互い言いたいことを言い合ってるし、仲良しだなあ」と見ていて感じる。
距離感が近い環境で育っているので、僕にも割と距離を詰めてくる。
しかしそれに温かみがあって、心地良くもあるのだ。
以前、自分と同じように他人へとても気を使う女性とお付き合いしたことがあった。
しかし凹タイプと凹タイプの組み合わせだったので、終始よそよそしく上手くいかなかった。
僕が凹だから、妻のような凸タイプの人と相性がいいのだろう。
それぞれが生まれ育った環境というのは、いずれもオリジナリティがあるので興味深い。