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あなたがあなたを愛せるようになれば「雑に扱ってくる人間」と疎遠になり人間関係の質が急速に上がる理由
自分軸、自尊感情、自己肯定感など「本来の意味での自己愛」を言い表す言葉は数多い。
セルフネグレクトという言葉は、自分で自分を粗末に扱う行為を指す。
勇気を振り絞り書きたくないことを記すが、一人暮らしを始めた頃、僕は溜め込み症のような状態に陥ったことがある。
異常なまでに物を溜め込み、捨てられなくなった。
当時、お付き合いしていた女性が心配して「私が要らないものを整理してあげる」とゴミ袋に捨てた方がいいものを分けてくれたこともあった。
しかし僕は、その袋から「これはまだ必要になるかも?」と元の場所に戻して捨てようとしなかった。「手放すことで何かが失われる」という根拠のない不安があったのかもしれない。
今になって当時の自分を客観的に振り返ると、寂しさや執着の塊だったように感じる。
そしてその頃は、自分を雑に扱ってくる人とばかりコミュニケーションをとっていた。
今、整理整頓された状態の家に住んでいるかといえば、そうでもないが溜め込み症からは脱せている。
自分を愛することは、より良い人生を送るための第一歩。
自分いじめをしていたときの僕に、その自覚がなかったように、セルフネグレクト状態の人は「なぜ、そのような行為を続けてしまうのか?」がわからない。
セルフイメージが「自分という存在を大切に扱わなくていい」なので、自分の心身を大切にしないことばかりを続けてしまう。
こういうときは人間関係がフラットなものではなく、主従的な縦関係になりやすい。
自分に自信が持てないと、カルト宗教の教祖のような人を崇めることもある。オウム真理教の信者がそうであったように、堂々と振る舞っているように映るカリスマに魅了される。
しかし、そのカリスマの心理を分析すると、その人もまた自己受容に失敗した劣等感に苦しむナルシストであることが少なくない。こうして一部の人は、共依存の沼にはまっていく。
結婚して自分の暮らしを立て直し、セルフネグレクトなどが影を潜めるようになると人間関係が様変わりした。
雑に扱ってくる人とは積極的に縁を切った。「ああ、もうこうい人とは付き合わなくていい」と腹落ちすれば、ドライに人間関係を断捨離できる。
もし今あなたが「なんで私は人の縁に恵まれないのだろう」と感じるのなら、あなたがあなたにどう接しているかを確認していただきたい。
他者に優しくできるのに、自分にだけは優しくできない人も珍しくない。
あなたが自分の一長一短を受け入れ「情けないところも含めて、こんな自分が愛おしい」と心から感じられるようになれば必ず人生は変わる。
「こんな私なんて」という口癖は、価値の受け取りを拒否する姿勢の表れだろう。
あなたには価値がある。
なので、それを認めて受け止めればいい。
最初は拒否反応が起こるかもしれない。気持ち悪いと感じるかもしれない。
小さなことからでもいいので、自分の価値を受け取り続けることであなたは自分を大切にできるようになる。
自己肯定感が上がると「あれ? なんで私はこんなひどい人とわざわざ会いに行ってるんだ!?」と疑問が湧くようになる。
そのときが人間関係の変わり目だ。
潮目の変化で、あなたの人生はさらに良いものとなる。
もう一度記すが、あなたには必ず価値がある。
その価値を受け取る選択をできているかどうかを、今一度、自問していただきたい。
人を幸せにしたければ、まずあなたが幸せになることだろう。
人生の好循環の発端は「私が私を誰よりも愛する」とあなたが覚悟することなのだ。