人事評価制度の変化を独自の視点で整理してみました(1980-2020)

GEの黄金期を共にした9ブロックの廃止は、GEウェイが沈んでいくことを象徴し、インテルから始まったOKRはグーグルに引き継がれ、IT業界のみならず多くの企業が導入に踏み切ることとなります。

1.人事評価制度変化の背景

1980〜2015
・1980年代の企業目標は、製品生産の不良率を抑えることと、経費削減などが主な課題であり、業務改善をすることで業績は上げられた
・GEは6Σを導入、不良率のコントロールに成果を出した。世界中の製造業企業が6Σを導入した
・人材評価及び管理のため、人材を9つのブロックに分けてブロックごとに人事施策を実行。社員を9ブロックに分けるために相対評価を実施した
・インテルはOKRsと言うユニークな目標設定方法を編み出した
2016〜
・2016年には、小さなチーム単位の組織体制がもっともイノベーションを起こしやすいと言うことがある程度証明された。また、社内競争を煽る相対評価があまり意味がないと言うことで9ブロックの廃止に、、
・OKRは多くのシリコンバレー企業に伝授され、ベンチャー企業にもっともふさわしいパフォーマンス測定制度として活用された
・人をコントロールすると言う考え方を捨てて、自由な職場環境を与えると言う新たな制度が試されていて、成果を生みだしている

2.人事評価制度の変化(時系列)

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3.人事制度の特徴

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4.人事制度の変化(GE)

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企業成長の鈍化、新興企業の台頭の中で、これまでの取り組み方法では通用しないと言う危機感。巨大組織を想像力あふれる集団にするためにスタートアップの取り組みを研究し、企業文化全ての改革に踏み切る

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・GEが人材評価基準の9blocksをやめたのは人事制度が社員をランク付けする評価中心から、社員個々のアイデア・モチベーション・スキルアップなど従来は重要視されてない要素にパラダイムシフトを意味
・これまでの制度ではスピード感を出すことが無理だと判断、スタートアップの組織と戦略をベンチマーク、企業文化とともに人事制度改革
・GEの黄金期を牽引した10%の下位パフォーマンス社員の解雇、上位へのインセンティブは終末となる
・相対評価を廃止
 -ランク付けより、社員のスキルアップとモチベーションケア
・評価の中央集中型から、チームへの権限委譲が進む
・チームパフォーマンスによるチーム単位の給与と賞与の原資決め

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・成果主義は継続

5.人事制度の変化(Microsoft)

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Windowsを代表とするIT企業でありながら、新しいイノベーションを起こすことができず、競争他社や新興スタートアップに遅れている現状を人事制度にあると認識。社員同士の比較をためて、協力体制を目指すことに

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・評価ランク廃止、結果の正規分布廃止
・相対評価を廃止
・ランク付けより、社員の成長と協力にフォーカス

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・成果主義

6.人事制度(Intel)

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シリコンバレー台頭期の企業。創業期にOKRを打ち出した以来、30年以上変わらない目標と評価を実行している。マネジメント体制、OKRは他の企業に多くの影響を与える

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5段階→3段階ランク付け評価

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・OKR(Objective and Key Results)の概念を作り、始めた企業
 -目標設定はアクレッシブ
 -70%達成が一般的、挑戦的な目標の100%達成は難しい
 -OKR設定はボトムアップ
 -1on1は目標志向
・マネジャーの評価はチームの達成度、それ以上でもそれ以下でも無い
・チームメンバーの教育はチームリーダーの役割

7.人事制度(Google)

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インテルのOKRを継承。目標と評価以外にもグーグル特有の分析志向でHRの数値化、トライ&エラーを実行している企業

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・組織改善プロジェクトを運営ー例)プロジェクトOxgen
・人事制度は実験・分析によって随時見直し
 -マネジメント層を全て無くす実験→トップに意思決定の仕事が集中して回らなくなった→マネジメント職の復活

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・OKRを導入&継続
 -目標設定はアクレッシブ
 -70%、B達成が一般的、挑戦的な目標の100%達成は難しい
・評価ランクを付けるが、評価ランクと報酬は直接的にリンクし無い
・人事制度を実験、分析、見直しを繰り返す
・社内教育は自由参加型+会社・社員が立ち上げる。社内教育ではなくアクティビティでもあるため、業務関連から蜂の観察保護まで幅広い
・20%の時間を好きなプロジェクトに参加できる制度が長年運営されてきたが、ビジネスモデルが確立しつつあるためか現在は廃止

8.人事制度の変化(Adobe)

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・ビジネスモデル転換による人事制度改善
 -箱入りソフト→クラウドベース、定期課金
・時間を掛けて結果を出しても、従業員は評価結果に満足できない
・相対評価、評価のため膨大な時間がかかる。
・結果を出したところで、従業員のやる気を出してもらうところかむしろパフォーマンスを妨げる結果に

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・新人事評価制度(Check-in)では
 -ランク付けを無くし、従業員自立できる制度運用のため人事リソースを提供
 -マネージャーに1on1の実行回数を任せる
 -期待すること、常にフィードバック、スキルアップをマネージャーと部下のコミュニケーションとする

9.人事制度の変化(Netflix)

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・ビジネスモデル転換による人事制度改善
・DVD配達サービスから動画配信に事業をシフト
 -業績の悪化を経験し、「自由と責任」と言うNetflix独特な企業カルチャーと人事体制を作りあげる

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・企業文化七ヵ条
 -我々が重視する企業カルチャーに沿って評価
 -高いパフォーマンス
 -優秀な社員のみを採用、自由&責任
 -環境を提供し、コントロールしない
 -戦略との強い提携、スピードを出すために必要時に結びつき
 -給与はマーケットのトップレベルを払う
 -スキルディベロプメント → チャレンジのみが生き延びる術、皆が主役

以上






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