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父のカメラと根津神社


2022年の年初めに、初詣で台東区にある根津神社を訪れた。
父親から譲り受けた、Nikon EL2というフィルムカメラを手に取り、約30分かけて徒歩で神社に向かう。

雪が降った後だったので、一歩一歩恐る恐る歩いて行ったのを覚えている。

半分凍った道路、葉を全て落とした冬の木々、その上に広がる澄んだ冬の空。
この先に、急な坂道があることも知らずに歩いて行った。


根津神社。
この佇まい。美しい。


境内に入り見えてきた、神橋と楼門と立派な木。
根津神社に訪れた人が、まず最初に眼にする景色。
三位一体の美しさを、なんとか一枚に収めたかった。


次に、拝殿と参列者。
少し白飛びしているが、そのおかげで木陰の部分が美しく見えるのは私だけだろうか。


レンズフードを取り付けていたのが、見事に、サイズが合っていないものをつけていた。
レンズフードの主張が強い写真たち。面白い絵になっているのではないだろうか。


鳥居が建ち並んでいるこの写真は、奥に引き込まれるような絵になったのではないかと思う。


最後に、不忍池からスカイツリーを。
池の奥にある建物とスカイツリーがちょうど重なったら面白いなと思って、撮った一枚。


父はこのカメラでどんな写真を撮っていたのだろうか?
親子でこのカメラについて特に語り合うことはなかったが、きっと父も同じように、こんな景色を撮りながら楽しんでいたのだろう。


今回は、レンズフードをつけ間違えていたが、
わざとつけ間違えて、ひとつの作品にするのも面白そうだ。

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