ブレとの戦い、シャッタースピード1/8秒に挑む
国立新美術館を撮りに行った日、もう一つ気になっていた建築があった。それが『麻布台ヒルズ』だ。
前にも訪れたことがあるのだが、この特徴的な建築をフィルムカメラに収めたいという気持ちがずっとあった。
少し距離はあるが、国立新美術館からスナップ写真を撮りながら向かうことにした。
麻布台ヒルズのファサードに着く頃には、すでに陽が落ち始めていて、辺りはだんだんと暗くなってきた。
シャッター速度は1/15、さらには1/8。息を殺し、狙いを定めるスナイパーのような感覚でシャッターを切る。
幸いにも、ほとんど手ブレすることなく、麻布台ヒルズの姿を収めることができた。
麻布台ヒルズは、外観も特徴的だが建物内も魅力的だ。
光を多く取り込んだビルは神々しくなっていた。
その瞬間を切り取るたび、フィルムカメラの良さを改めて感じた。
フィルムカメラでシャッタースピード1/15秒、1/8秒を手持ちで撮ることはほとんどない。だが、意外と撮れることがわかった。
夜だからと撮影を諦めず、どんな条件でも撮りたい景色を追いかける。この一日で、その楽しさと達成感を改めて感じた。
【使用したレンズとフィルム】