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ある映画とモノクロフィルム



最初の記事で、ある映画に影響を受けてフィルムカメラを再び手にした話をした。



この記事を読んでくれた方の中には「なんの映画に影響されたんだよ」と思った方もいるかもしれない。

なので、その映画このことについて少し書いてみる。


その映画は、

『シビル・ウォーアメリカ最後の日』だ。


簡潔にまとめると、報道カメラマンが独裁政権下で内戦を取材し、戦争の非情さと混乱を目撃するという作品。

シビル・ウォー アメリカ最後の日


映画が始まる前の予告で、「面白そう!」と思って上映を楽しみに待っていた作品だった。

しかも、「A24」作品ということもあり、余計に楽しみにしていた。

映画を見る時って、あまり作品の詳細を調べたり、映画館で見る予告以外に、新たに予告を見て新しい情報を入れないで鑑賞することが多い。この作品は良い意味で裏切られた作品であった。


ゴリゴリの内戦を描いていて、乱撃戦が繰り広げられ、終始銃声が聞こえるような作品かと思いきや、まさかの、報道カメラマン目線から内戦を捉えていくという全く予想していなかったストーリーだったのだ。

爆撃音や内戦の現実をカメラに収めていくシーン、画面いっぱいに広がるモノクロ写真が自分がその場にいるような感覚になった。

予想外のストーリーだったが、このストーリーがまた写真をやりたいと思うようになったのだ。


そう、映画に出てくるジェシーという、新人報道カメラマンがNikonのフィルムカメラでモノクロ写真を撮っていた。
彼女の手元でカシャリと動くNikonのフィルムカメラ。その瞬間の記録が、スクリーン上で静止画として現れたとき、自分も写真を通して何かを伝えたいと思うようになった。


そんなことで、映画が終わるとすぐにフィルムを買える店が近くにないかと探してみたが、映画を観た時間が遅かったのもあって、どこも閉まっていた。


気を取り直して、次の日。フィルムを買いに行く。
駅の案内板に『片瀬江ノ島』という文字がふと目に飛び込んできた。

「江ノ島がモノクロで撮ってほしい」と語りかけてくるようだ。

いつも目にする案内板からそんなメッセージ受け取った。

意外にも江ノ島に行ったことがなくて、どんな写真が撮れるかワクワクが止まらなかった。


江ノ島の路地裏で偶然出会った風景や、モノクロフィルムが捉えた独特な表情の数々。

その一瞬を、一枚だけお裾分け。

海に抜ける路地裏での一枚。

海岸の風景やさらに深い江ノ島の魅力をモノクロ写真とともにお届けする。どうぞお楽しみに。

そして、まだこの映画を観ていない方は、ぜひ劇場で鑑賞してほしい一作だ。



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