今の消費と娯楽の効率化 −バズるギャンブルとしてのTikTok−
こんにちは、hiroです。
TikTokすごい!という記事を書いてから、実際に何本か動画を投稿してみました。
1、TikTokと他のSNSの決定的な違い
TikTokと他のSNSの1番の違いは、フォロワー数と視聴数、いいねの数が単純に比例しないということです。フォロワー1桁の私が投稿する我が家のネコの動画ですら視聴数が1500程度、いいねは30〜150程度=動画平均で50ぐらいあります。大したことがないと思われるかもしれませんが、私はインスタもTwitterもフォロワーは多くなく、大して活用できていません。そんな初心者の私でもバズるまではいかないくても、SNSをそれなりに楽しめる程度の視聴数といいねを得ることができるというのはすごいことです。それを可能にしているのは、TIkTokの投稿する人がいい動画を投稿しようと思える仕掛けです。
TikTokには動画投稿や動画視聴が増える仕組みがある
2、TikTokではおすすめに載ることが正義
視聴数を増やすというような記事は他にもたくさんありますので、ここではTikTokの仕組みについて、私なりの考察をしてみたいと思います。
TikTokでは投稿者はおすすめに自分の動画が載ることを目指しています。私の動画でも「おすすめに載っていますよ」とコメントをくれた人がいました。恥ずかしながら、最初はその意味が分かりませんでしたが、どうやら多くの投稿者がバズるために、おすすめに載ることを目指して動画制作を工夫しているようなのです。
投稿者はおすすめに載りたい
一方で、動画を観る人はおすすめの動画でおもしろい動画を探します。観る専門でアカウントを持っている人もたくさんいます。これは、Twitterやインスタのようにフォローしている人のコンテンツから情報を得たり、楽しんだりするだけではなく、おもしろいコンテンツを求めて利用している人が多いということです。
TikTokでは人ではなくコンテンツ単位で娯楽を探す
私たちはTwitterでもタイムラインに流れるツイートのほとんどを流して見ています。しかしTwitterは1度アプリを閉じても同じタイムラインを遡って見ることができます。(これはインスタでも同じです)。しかし、TikTokはその場で見なければ、基本的には同じタイムラインを観ることができません。つまりその瞬間に見なければ永遠に観られない可能性が高い。TikTokはこの心理を巧みに利用しています。
瞬間瞬間で娯楽を消費する
3、TikTokでバズる仕組み
TikTokにはバズる仕組みがあります。当然バズるのは視聴者が多い動画ですから、バズる仕組みとは、TikTokがツールとして盛り上がり続けるための仕組みでもあります。
TikiTokは短時間の動画をメインとしたコンテンツで成り立っています。視聴者は観たい動画を検索して観るのではなく、おすすめされた動画を観るか観ないかの判断を瞬時に行い、それを繰り返して楽しみます。(これは判断というよりも反射に近いイメージです)。
TikTokは現代の特徴でもある効率化合理化という人の志向をうまく利用した仕組みを採用しています。娯楽を効率化し、おもしろくないものは観ないという徹底した合理化志向をうまく利用した仕組みです。
娯楽の効率化と合理化
私が投稿した動画は、全てが1500前後の視聴数です。フォロワーは数十人しかいませんので、ほぼフォロワー以外の人が我が家のネコの動画を観ているということです。動画の内容に関わらず、視聴数が同じぐらいになるというのは、何かアルゴリズムがあるだろうというのが私の予想です。
最初は、初心者の動画は最低でもそれぐらいの視聴数になるように調整されているのかと思いましたが、私の動画よりも視聴数が少ない動画もたくさんあるので、何か別の仕組みがあると思います。
視聴時間や視聴数に対するいいねの数が関係していることが予想されますが、それだけではないでしょう。というのも、私の動画よりも遥かにいいねが多い動画の視聴数が少ない場合が結構あるからです。
TikTokの仕組みを利用する
4、ギャンブル化したSNS
みなさんはTwitterでおもしろい投稿をしている人がいるなと思って、その人の投稿を見たら、イマイチだったということはありませんか。
TikTokも同じで、たまたま1つの動画だけバズっている人は結構います。反対にTwitterと同じように、いつもおもしろそうな投稿をしている人もたくさんいます。
ただし、繰り返しになりますが、TikTokはTwitterに比べて、バズりやすい仕組みを採用しています。Twitterでは人(フォロワー)がバズらせるのに対して、TikTokでは仕組みがバズらせているのです。
Twitterは人にバズらせる
TikTokは仕組みにバズらせる
TikTokはインターネット上で人とコミュニケーションをとるという本来のSNSの目的を超えて、その仕組みや人の動きを攻略するゲーム、娯楽として機能しています。動画を共有しコミュニケーションをしたいのではなく、バズるための動画を投稿する。手段と目的が逆転しています。
TikTokはバズることを目的としたゲームです。もっと言えば、バズることを目的としたギャンブルです。
瞬間瞬間のコミュニケーションとコンテンツの消費=効率的な娯楽
バズってませんが、うちのかわいいネコを観て下さい!
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