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選考設計こそが採用活動の肝である【採用の基本のキ③】

あなたの会社の採用活動において
選考プロセス設計という概念はありますでしょうか?
(以下、「選考設計」と記載)

『もちろん、当然じゃないですか!』

そう思った方は内容を思い浮かべてみてください!

・どのような職種の人が何人必要か?
・求める人物像を求人広告に書いているか?
・求人広告は何を使うか?
・どんな選考のツールを使うか?
・面接は誰が担当するか?

この中で間違っている点は一つもありません。
すべて大切なことです。

しかし、
これらを選考設計と呼んでいるようでは
内容が浅いことを知っていましたか?

もう少し詳しく聞きたい!
そう思った方は絶対お得なので
最後まで読んで欲しい!

今回の話は
採用のコンサルタントが講演のとき、
よく話す切り口でお伝えしたいと思います。


1.選考設計はなぜ重要なのか?


タイトルにも記載したように
なぜ『採用活動の肝』とまで言うのか?
この辺りからご説明します。

選考設計をしっかり計画しておくと
大きく3つのメリットがあります。

①採用した人の能力にバラつきが少ない
②誤認識によるミスマッチを防げる
③内定辞退率を下げる効果がある

こんな良いことばかりなら
ちょっと見直してみよう!
そう思って頂けると幸いです。

次に、この後何度も出てくる
キーワードが3つありますので
まずはこれを覚えておいてください。

①見極める
②惹きつける
③予め決めておく

採用活動の工程の中で
今回の内容は『計画』の工程です。
次に『集客』、そして『選考』へ移ります。

選考設計とは、『選考』の工程において

『見極め』と『惹きつけ』の要素を
どのように配置していくのか?
これを予め決めておきましょうね。

というものです。

ポイントは行き当たりばったりの採用や
面接官の属人的な能力に頼るのではなく
きちんとシナリオがあるという点です。

次の章でもっと詳しく解説します。


2.選考設計とは具体的に何をするのか?


詳しく説明する前に見極め惹きつけ
ザックリと押さえておいてください。

ただし、難しく考える必要はありません。

見極め企業目線
惹きつけ応募者目線

良い人材だろうか?
良い企業だろうか?と各々がチェックし
成約すると採用、そして入社となります。

いわば仕事のお見合いのようなものです。

ここでは、あくまで
企業側と応募者は対等であるという意識が
とても重要です。

「志望動機は?」
「それって誰でも当てはまるよね?」
こんな上下の関係で
企業が求職者を間引く作業でありません。

あくまで求める人物像として
自社に合っている人を探すと考えましょう。


では、もっと具体的に
何をどうするのか深堀りしていきます。

見極めとは、
前回ご説明した採用の『要件定義』で決めた
MUST条件を洗い出します。

そして、
いつ、何を、どのように確認するのか?
予めて決めておくのです。

例えば、
一定の学力が必要なホワイトカラーの正社員
将来の幹部候補を新卒で採用するとしたら…

一次選考で、書類審査を設けて
学歴をチェックするかもしれません。

あるいは、SPI等を使って学力をテストし、
一定の数値で足切りする方法もあるでしょう。

また、地頭をチェックするため
グループディスカッションで発言を確認して
的確なプレゼンをするか試すかもしれません。

つまり、
一定の学力を確認する方法だけでも
様々な方法と基準があるのです。

前年も同じだったから…

そんな理由で選考設計をサボっていませんか?

一方で、
惹きつけに関しては求職者へ視点を変えます。

以前、ご紹介した
CX(キャンディデイトエクスペリエンス)応募者体験
が良いと内定辞退率がグンと下がります。

また、
最初はちょっとした興味程度の理解も
徐々にアップデートを重ねていき、
最終面接の段階では、一通り応募した企業の
事業内容やビジョンが腹落ちしている状態へ
意向醸成が図れる
とベストとなります。

従って、
どの時点どんな情報を提供するのか?
この選考の段階ではここまで知って欲しいと
いう内容も面接官へ共有する必要があります。

より情報を詳しく伝えると
条件面だけではない
事業内容やビジョンに共感が持てないとき
求職者は途中で辞退することもあり得ます。

それで良いと私は考えています。

内定後の辞退、とりわけ承諾後の辞退は
採用計画を狂わせる最悪のシナリオです。
絶対に阻止しなければなりません。

自社の面接内容を想像してください。

ただ、『決まりごとだから…』と
淡々と自社の事業内容やビジョンを
伝えてしまっていないでしょうか?

正しく伝わっていないかもしれない!

そう感じた要素が一つでもあれば
設計を見直してみることをお勧めします。


3.選考設計は集客にも繋がっている


採用の経験が浅い方の中には
解説した内容がピンと来ないという方も
いるかもしれません。

では誰でも理解ができるように、
求人広告(集客)に関連付けてご説明します。

ただ、個人的な感想ですが、
私はなぜ、広告媒体の話や集客イベントの
テクニック論にばかり注目が集まるのか?
今までは正直疑問でした。

でも、色々お話を伺っている内に
ある仮設にたどり着いたのです。

特に新卒に言えることですが…

集客のイベントは非常に楽しく
学生との一体感が心地よいから。
この工程が最も重要であると
勘違いしているのではないか?


ということです。

学生も採用担当やリクルーターの
キラキラした姿に憧れて企業を決めた
という話をよく伺います。

この体験は、参加した学生はもちろん
開催した企業側の採用担当者の心にも
きっと印象に残っていることでしょう。

しかし、
この高揚感は数日で薄れます。
学生はまた新たな出会いがあって
その度に目移りしてしまいます。

だから、高揚感がある内に、
速やかに次の選考過程へ誘導してもらい
熱が冷めない工夫が必要なのです。

また、採用面接での丁寧な説明や、
SNS等を通じての情報提供を行い、
関心を常にこちらへ向けておかないと
いけないという意識がありましたか?

新卒なら、
イベント、会社説明会、カジュアル面談等
から先、ESの提出後からが勝負なのです。

中途なら、
職務経歴書を確認して一次面接へ誘導した時
からが勝負なのです。

前回ご紹介した要件定義は
集客ではどのターゲットへ記事を書くのか?
ターゲット=『ペルソナ』へ繋がります。

今回の選考設計は求職者目線に立つと
応募者の気持ちの変化を示す
カスタマージャーニー』そのものです。

だから、
一気通貫で考える必要がある
それが一番伝えたかったことです。

採用したい人を定義し、選考設計を行い、
集客から選考を計画通りに進めることで
CX(応募者体験)が完成するのです。

正に、選考設計とは
採用の設計図のようなものなのです。

設計図を持たずに一体どうやって、
採用活動という自社の一大イベントを
進められるのでしょうか?

だから、選考設計は大切なものであり
決して甘くみてはいけないと思うのです。

今後は経験に裏打ちされた勘だけでは
(経験や勘も重要なのですが…)
通用しない時代へ変わっているのです。

しかし、時代の変化に気付かない、
あるいは、今までの成功体験が通用しない
事実を認めたくない人が多過ぎるため
採用の選考設計が上手くいかないのです。

古い時代の価値観にとらわれずに
新しい勝ちパターンを見つけてくれること
を祈るばかりです。

如何だったでしょうか?
次回は集客における基本を
解説していきたいと思います。

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