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ジンジニア(人事+エンジニア)というキャリアについて

こんにちは。HR Climbersです。
「ジンジニア」という仕事を聞いた事がありますか?
言葉の通り「人事」と「エンジニア」が合わさった職種名です。

SaaSなど含むプロダクト提供をベースとした事業展開がビジネスの主流となっている中で、難易度が日々増しているエンジニア採用やエンジニアを中心とした企業運営・組織開発等の必要性から、エンジニアを「人事」にする。という形で生まれた新しいポジションとなります。

今回の記事ではこれからニーズの高まっていくのではと考えているエンジニア出身の人事、「ジンジニア」についてまとめていこうと思います。

現在エンジニアとしてキャリアを築いているが、人事や組織/チーム等に興味を持っている方などに是非見て頂きたいなと思います。


ジンジニアとは?

前途した通り言葉の意味は「エンジニア」+「人事」 = 「ジンジニア」になります。
主に、エンジニア業務と人事業務をどちらも担っている。もしくはエンジニア出身で人事の業務を担っているような方の事を「ジンジニア」と呼びます。言葉としてはかなり古くからあるようで最近生まれたという訳ではないようです。

一方でジンジニアの役割は特に定められているものは存在せず、各社や人によって異なります。一般的には「エンジニアの採用をするエンジニア出身のリクルーター」と思われがちですが、中にはエンジニア組織の組織開発などのミッションを持つこともあります。

人事の役割から考えるジンジニアの役割

引用:人事部とは?その必要性と役割、最新のトレンドを紹介(https://en-gage.net/content/human-resources-department)

ジンジニアの明確な定義は存在していないと思いますが、一般的な人事の役割は上記のようなものだと思います。
これらを全てエンジニア組織、開発組織に区切って考えた役割がジンジニアの役割になると考えていいでしょう。エンジニア自身がこれらの役割を担う事でよりエンジニアやテック人材にとって適切な組織開発や風土の醸成、また優秀なエンジニアの採用に寄与できるものだと思います。

そして昨今ではこれらにプラスしてよりエンジニアとしてのスキルを活用した「ピープルアナリティクスやデータエンジニアリング」など、ジンジニアの役割の一つに追加されていくのかなと思います。(人事役割内の「配置・異動」「組織開発」「採用」等に紐づく)

これらを扱うエンジニアはあくまでエンジニアであり、人事(ジンジニア)ではないという見方もあるかなと思いますが、エンジニアが人事の役割を担う。という意味ではこれらも広義の意味では含まれてくるのかなと思います。

なぜジンジニアが必要か?

言う必要はないかもしれませんが、テクノロジーやITというソリューションがビジネスの主戦場になったから。だと言って間違いないのかなと思っています。
SaaS、DX、AI、メタバース、ブロックチェーン、Web3.0など、これらのテクノロジーやIT技術はビジネスの世界においてもはや、語らないことはできません。産業・業界に問わず全ての企業でなにかしらこれらのIT技術を活用している。もしくはしなければいけないと考え、攻め/守り共に多くの企業が取り入れています。

引用:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html)
引用:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html)

上記データでも、情報サービス業やインターネットビジネスは右肩上がりで伸びており、これらIT技術やテクノロジーを扱い、サービスやシステムを作り上げる為にはエンジニアの獲得が企業命題となっており、獲得したエンジニアが中長期的にモチベーションが高い状態で開発を行っていけるような環境を提供する事もまた企業としての重要度の高い取り組みとなっています。

それらエンジニアの採用や組織開発をこれまでは現場のエンジニア + 人事が担う事が多かったと思いますが、よりテクノロジーやビジネスの複雑さが増し、上記の通り難易度も高まっている現状においては、"エンジニアが人事を担う"事の方が本質である為、ジンジニアのニーズが高まっていると感じます。

また、テクノロジーやデータ活用の流れは当然人事業務においても顕著で、人事部の中でもピープルアナリティクスやタレントマネジメントなど、各種データを活用したデータドリブンな組織開発や人員配置のニーズが高まっています。

引用:ピープルアナリティクスサーベイ2020調査結果(速報版)(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/people-analytics-survey.html)

上記は人材データ分析の活用に取り組んでいる企業割合のチャートですが、記載の通り右肩上がりでこちらの数も上昇しています。

これらのデータ分析を行うため、HRテックやSaaSのプロダクトの導入を行い人事が行っている企業も多いと思いますが、以下メルカリさんのように人事部内にPMやエンジニアを配置しデータ分析、ピープルアナリティクスができるような環境を整えていく企業も存在しています。

少々長くなりましたが、これらの事から"ジンジニア"のニーズは今後も高まっていくと思われます。

エンジニアが「ジンジニア」になる事はキャリア的に明るいかどうか。

論、とても明るいと思っています。
現在世の中ではエンジニアが不足しており、エンジニアの育成が急務になっています。これは日本では特に顕著な潮流ですので、当然各社こぞってエンジニアの社会人スクールや、転職支援、副業支援など様々なサービスを展開しています。
この流れが続くとどうなるでしょう。ここからは完全に個人の意見ですが、レベル感の高低はあれど世の中には"エンジニア"という方が多くなっていく事が予想されます。
実際に人事として採用していても「キャリアチェンジしてスクールに行ってエンジニアになりました。」という方は多く存在すると感じます。

そうなると「プログラムが書ける」というのはコモデティ化したスキルになるので、今と同じようにそれだけで価値のあるスキルであるかというとそうでもなくなっていくのかなと思っています。

その時にエンジニアリングというスキルと掛け合わせる"なにか"がある事でキャリア的にはより強くなっていくのではないかなと感じます。
もちろん、「エンジニアリング × ◯◯◯◯」◯◯◯◯の部分はどんなものでもいいと思います。業界の知識やマネジメント等のハードスキル、別職種の経験など、色々なものが掛け合わせられると思います。

◯◯◯◯に「人事」を入れる事は、世の中の組織や人財についての潮流や、前途したエンジニア採用やエンジニア組織開発等の非常に強いニーズを鑑みると非常にありなのではと感じます。
実際に人事をしていても、これらをしっかりとこなせる人事というのはかなり貴重(貴重 = 市場価値が高い)だと感じます。

人事に興味のあるエンジニアの方は是非一度お話しましょう

つらつらと長い記事になってしまいましたが、人事や組織周りに事柄に興味のあるエンジニアの方などに少しでも届いたら嬉しいなと思います。

もし、これまでエンジニアをやっていきたが人事や組織に少しでも興味のある方や、上記の内容に少しでも共感頂けた方は是非お気軽にお問い合わせ頂けたら嬉しいなと思います。