百戦百勝は善の善なる者にならず
こんにちは!人事のちーちゃんです('ω')ノ
『孫子』って本を読んだことありますか?
経営者や名勝負師の座右の書になり続けてきた古典です。
私が手に取ったのはこの真っ赤な表紙の本。
とにかく分厚い!そして難しい!ただ、読むとやっぱり多くの人が読んでいるだけあって面白い!
ということで、ちょっとずつ私なりの解釈やエピソードを交えてまとめていこうと思います~。
■第一章 「百戦百勝は善の善なる者にならず」
割と最初から衝撃です。
どうして、『孫子』が不滅の名著になったのか、その謎を紐解くってこの著者といわれる孫武の置かれた時代状況が出てくるのですが、
孫武の伝記に書かれているエピソードが書かれてます。
孫武は斉の国に出身。
兵法に通じていたので、呉王闔閭に召されたらしい。
そこで、孫武は闔閭に
「そなた、兵法に強いんでしょ?ちょっと兵の訓練してみせてみてよ」と言いました。
すると孫武、宮中の美女180人くらい集めて練兵するんです。
集めた美女を2つのグループに分けて、それぞれ王の寵愛を受けていた
2人を隊長に任命します。そして訓練を始めます。
号令したら、左を向くように指示するのですが、最初女たちはケラケラ笑って命令を聞きやしない。
それもどうかと思いますが、まぁ舐めてたんでしょうね。
ただ、孫武は怒らず、「今のは号令がわかりずらかった。ごめんね。」ともう一度、号令の説明をします。
そしてもう一度、号令をします。
それでも女たちはまたケラケラふざけて号令を無視しちゃったんです。
すると孫武。
「今回は私に落ち度はない。命令を聞かなったのは隊長の責任だ」と
二人の隊長をぶった切ってしまいます。
王の寵愛を受けてた2人ですよ?
怖いわ!!
現代でいうなら、社長に「お前のチームでこれやっといて」って言われて
チームでできなかったら、リーダーがクビになるってことよ。
まだ命あるからいいけど。
まぁそんな孫武をみて、王は孫武の力を知り将軍にとりたてます。
◇やり直しの利かない一発勝負
孫武の活躍した春秋時代末期は、ちょうど周という王朝の戦乱状態がエスカレートした時期だったそうです。
次の戦国時代に戦乱はさらに加速して、秦の中国統一でようやく終止符が打たれました。(これキングダムのところかな)
ちなみに日本でいうと、室町時代から今の今にいたるまでずっと戦乱状態が続いていたことになるらしい。長い・・・・。
そのど真ん中で孫武は活躍しています。
こうした時代状況から浮かぶ孫武の戦争認識は、まずこう。
孫子曰く、兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。
察せざるべからず
ー戦争は国家の重大事であって、国民の生死、国家の存亡がかかっている。それゆえ、細心な検討を加えなければならない―
『孫子』の全篇が、この一節をもって始まるという重要な箇所ですが、
確かに戦争で人は死んでいくし、国の存亡にも関わる。超重大事ですが、
それだけではありません。
もう一歩深い意味がここにはあります。
亡国は以ってまた存すべからず、死者は以ってまた生くべからず
ー国は亡んでしまえばそれで終わりであり、人は死んでしまえば二度と生きかえらないのだー
つまりね、「やり直しの利かない一発勝負になりかねないのが戦争。だからこそ重大事」って孫武は認識してたのです。
その究極の前提があるかって結構重要で、
今の世の中、人や組織は間違えるし、失敗もする。だけどそこから学習して成長してその繰り返しで成果がでる。ってよく言うじゃないですか。
PDCA回すとか、失敗で成長するとかね。
だけど、孫武はそんな甘っちょろいこといってられなかったんですよ。
なにせ死んだら終わりだから。
だからこそ、考え・考え・考え。どうすれば勝負に勝てるのかを考え抜いて
こうの『孫子』という後世に残る軍略ができたんでしょうね。
なんだか孫武の紹介で長くなってしまいましたが、
この前提をもとにこれから話が展開されているので、憶えておいてくださいね!
今日はここまで(´_ゝ`)