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駐在妻と言いたくない | 30代のアメリカ生活
わたしの今のステータスについていくつか簡単な言葉で説明をすると、アラサー既婚女性、妊娠中、仕事を休職して夫のアメリカ生活に付き添っている。世間一般に広く浸透している言葉を使えば駐在妻、駐妻というやつである。
夫がアメリカに行くことが決まった時はなんの迷いもなく一緒に行くことを決めたし、むしろしばらく海外生活ができてラッキーとさえ思った。そして、まだ渡米後数週間ではあるものの今の生活を思い切り楽しんでいる。
しかし、わたしは自分のことを駐在妻と言いたくない。
確かにわたしは「海外駐在中の夫の妻」であるし、たとえばSNSで似た状況の人を探したい、情報収集をしたい、はたまたわたしのnoteを読んでもらいたいときには、駐在妻という言葉を使うのが1番簡単で効果的なのだろうと思う。
けれども、わたしにはわたしの生きてきた道があって、好きなものや生活スタイル、キャリア(中断中ではあるものの)があって、得意なことがあって、「海外駐在中の夫の妻」であることが1番わたしをよく表している言葉ではないはず。そんな風に感じて、自分に対して駐在妻と言う言葉を使うのに大変な抵抗があるというわけである。
わたし自身が海外駐在をしていたとき、現地の情報収集に駐妻さんたちのブログやインスタを参考にしながらも、会社の先輩・上司とそんな話になった時「駐妻のキラキラ生活、勝ち組ですって感じですよね〜笑」なんて言って、やべ、この人たちの奥さんこそ駐妻ってやつじゃん、そういうのやってたらどうしよ、と後から気づいて青くなったことがある。(ただの嫌なやつです、本当に。すみません。)
もちろん駐在者の妻という状況に置かれた人たちそのものを揶揄しているわけでは全くないし、駐在妻と一口に言っても、そう自分を表現している人の中にも、自分も仕事をしている人や何かを学んでいる人、育児をしている人、家族が快適に過ごせるよう家庭を支えている人、いろんな人がいて、駐在妻なんていうのはその人の一面でしかないこともわかっている。
ただ、「駐在妻」というのを自分のとっておきのステータスかのように表現している(とわたしには見えていた)人に対してそんなふうに思っていた。
じゃあ何だ、もっとよくお前を表す言葉はあるのかって言われると、恥ずかしながら胸を張ってこれだと言いたいものがあるわけでもなく、「30代のアメリカ生活」なんて面白みもないマガジンのタイトルを付ける。そんなこの頃。
(追記)
この記事を書いていて思い出した、わたしの考えの基盤についてこちらに書いてみました。アイデンティティというと大袈裟かもしれませんが、皆さんもぜひ考えてみていただけると嬉しいです。