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叱ると怒るの違いと、叱り方について
叱るをGoogleで検索してみると…
「相手の非をとがめ、厳しく注意すること」
と書いてあります。
こうやってみてみると……
叱るという日本語の意味がとても強く感じることに気づきました。
わたしたちが保育でしていることは、叱ると思っていたこともこの基準に照らし合わせてみると「伝える」が近いのではないかと思いました。
まず保育の中での「叱る」は、
・怪我や命に関わるような危険なとき
・相手に怪我をさせるようなとき
・物の使い方が特に不適切で怪我が伴いそうなとき
・友達に対して人権を踏みにじるような言葉や行動があったとき
これが「叱る」ポイントになってきます。
これらの他に「伝える」「促す」ことはたくさんあります。伝え方、促し方も後で書けたらと思います🦥
さて、ポイントとして挙げてみましたが
「叱る」と言われてどのような印象がありますか?
「ダメ!」と言ったり、「〇〇はやめなさい!」のような大きめの声の注意を連想するかな?と思います。
しかし、保育の中の「叱る」は伝えていくことの意味合いの方が近いです。
叱るの中身、ポイントは、
・声は冷静に、いけなかった事柄を端的に、適切な方法を伝える
・事柄について叱り、その子の人格の否定をしない
・気持ちを代弁し、共感しつつも、適切な方法を伝える
・友達が関わっている場合は、お互いの気持ちを聞き、友達の気持ちを代弁して伝え、叱られている側の子の気持ちも代弁して伝え、「ごめんね 」に頼りすぎず、お互いが納得のいくようにします。
怒るは、怒る側の気持ちが制御出来ずコントロールできてない気持ちをそのまま相手にぶつけることだと思っています。
叱ると怒るの大きな違いは、感情のコントロールができているかです。
叱るの中身でも書いたように、叱る時は感情のコントロールができていて冷静な声で対応ができている状態だと思います。
家庭でなにか叱る出来事が起こったときに、まずしてほしいことは初手で落ち着いた声を出すことです。
この時に感情コントロールが追いついていなくても、まずは冷静で落ち着いた声を出すことで逆にコントロールをしていくことができます。
ここさえ乗り越えてしまえば、あとは「冷静な声が出せたぞ!✨」と自分を褒めて、
いけなかった事柄を端的に短くわかりやすく伝え、適切な方法も同時に伝えていきます。
例えば、オモチャを投げてしまったとき
これは上記の"物の使い方が特に不適切で怪我が伴いそうなとき"に当てはまります。
「オモチャ投げちゃうと壊れちゃうよ。(事柄について叱る)壊れたら使えなくなっちゃって先生悲しいな。〇〇さんも悲しいよね…?うまくいかないことがあって嫌になっちゃったら(気持ちの代弁)投げる前に"先生ー!"って先生のこと呼んで?(適切な方法や、代替の案を伝える)」
このように伝えることも、玩具の使い方で叱るという感じになってきます。
これはあるひとパターンですが、思っていたイメージより柔らかいですかね?☺️✨
叱り方は年齢によって変わってくるのですが、ポイントは変わらずです✨
あと、注意でも叱るでも促す、伝えるでも、
なんでなのか理由を絶対添えています。
注意されただけでは「なぜなのか?」が分からないので、理由を添えて注意することは心がけています🫡
理由を添えていると小さいながらにもわかって「なんでこれってこうしたらいけないんだっけ?」と問いかけると「〇〇だから」と理由が返ってきたりします。衝動性で理由がわかっていても、その通りに出来ないことはあると思いますが、理由がわかっていることこそが大切だと思っています☺️
難しいのは、人格を否定しないことではないでしょうか。
わたしは園では絶対やらない自信がありますが、家では感情コントロール出来ずに人格を否定してしまったこともあります。(ここは人間だもの。という気持ちでいます)
人にはキャパがあり体調があり、積もり積もった感情があります。
人格を否定しないのがそれは良いけど、
ここでわたしが100パーセント人格を否定するのは悪!と言ったら、育児が辛くなる人がたくさんいると思います。
わたしだって疲れたりして斜め上のことがあると「なんで何度も同じことするの!」とか言っちゃいます。ああ、ダメだ💦と思いつつも家庭では言ってしまう時があります。
保育士あるあるかもしれませんが、園での自分がとっても完璧に冷静に対応しているのになんで家では出来ないんだ!😭となります。
でも、人間だもの。と思って、次は冷静に!と気持ちを切り替えます。
保育士だって(わたしは)こうです。
こんな時は、「いけなかった事柄を端的に、短く、わかりやすく」ができてない!と脳内でストップをかけています。
その子の性格や人格までいきそうな時は、事柄だけ短く!と唱えて急ブレーキをかけます。
特に、なんでそう言ってしまいたくなるかって…誰も我が子のことを否定したい人はいなくて「これを直さないと近い未来困ってしまうから」とかこどもの事を思って、向き合っているからこそなのだと思います。
こどもに分かって欲しいんですよね。
どうにか伝わって欲しいから、最初は端的に言えたけど、分かって欲しくて伝わって欲しくて繰り返しちゃったり、そうしているうちにムカムカしてきて言いすぎてしまったり…。
そんなときは、いけなかった事柄を短く伝えたあとに「できたぞ!すごい!✨」と脳内で自分を褒めて、なにか合図があると切り替えやすい場合は、こどもの両手をもって軽く握って"伝われ!"と思ってみたりもオススメです☺️
あとはお水を飲んだり、少し物理的に離れて見守ることもいいと思います。
初手で冷静で落ち着いた声を出すこと、
いけなかった事柄を端的に言えた時に「できた!」と褒めて、脳内ブレーキを踏むこと
が叱る(伝える)上でのコツなのかなと思います✨✨
保育士として叱る時に気をつけていることは、⬆のようなポイントもですが、
「こどもと対等な関係として伝えること」です。
先生という役割はあるけれど、こどもを支配していい人間ではありません。
先生としてこどもたちと生活をしていく一員となっています。
なので、矛盾してしまうことがあるかもしれないのですが、わたしが言ったことに対して従うような関係性にはなりたくないと思っています。
叱る(伝える)ということは、支配関係ではなくお互いのすり合わせのような感覚で
例えば叱ったことを次の時は適切な方法で行えていたときに「怒られるからやった」ではなく「こうした方がいいって知ったから」という気持ちで行って欲しいと思っていて、
そう思ってくれるような関わりで叱るようにしています。
行動を変えてほしいのに、従う訳では無いというのはちょっと矛盾もあるのですが、その行動を変容した気持ちの動きというのが大切になってくると思っています。
そして保育士は叱る行動に出る前に、たくさん伝えたり促したりしています。
例えば、片付けがやりたくない子がいた時には「お片付け、先生とどっちがたくさんできるかな!?競走しよう!それーっ!✨」と言って、競走なのにとりあえず1つその子の手に渡して「あれ?その玩具はどこの箱だっけ!?教えて!」と促して、そのひとつをお片付けできたら「すごい!ありがとう!お片付けしてくれてとっても嬉しい!」と伝えたりします。
「お片付けして!」「はやくやって!」と言うことは簡単ですが、なかなかこどもはついてきません🥲
楽しい方向に気持ちを向けたり、褒めるところをたくさん作っていくと、こどもも気の向かないことに取り組めることがあります。
その取り組めた時にまた褒めたりするとそれが嬉しくて、気の向かなかった事柄が、その子の楽しい事柄に変化したりしていきます。
促し方ひとつで、こどもがそのことをどう捉えるかが変わってくるので、
どんな促し方をしたらこどもが楽しみながら行えるかな?と考えながら保育をしているととても楽しいです☺️
注意をしなきゃいけないような場面も促し方で注意せず終わることが出来る時もあります。
例えばトイレに行った後に手を洗わないで遊びに入ってしまったとき、
「さて、ちょっとお手手をみせてー!あれ?なんか、バイ菌が歩いてるぞ??洗うの忘れちゃったかな?一緒に洗いにいこっか!この玩具は先生持ってるから安心して!」
など
「トイレ行ったら手を洗って!」というのは簡単ですが、促し方が違うだけでこどもの気持ちも変わってくると思います。
本題の叱ると怒るの違いとはまた別の話なのですが、この「促す」という保育の方法で園の雰囲気も変わるかもしれません✨
そのくらい保育の質に関わるような部分なのではないかと思います😊
まとめ🦥
叱らなくては、伝えなくてはいけない事柄は、こどもたちにとって社会で生きていく中で覚えていて欲しい、とても大切なことだと思います。
1回では無理で、何回も、何年も同じことを伝えなければならないと思いますが、みんなこどもを思って頑張っていると思います。
わたしはこどもを叱ることも時に大切だと思っています。
言葉を荒げたりするのではなく、冷静に落ち着いた声で、端的に、伝えていくのはとても大切なことだと思っています。
こどもたちが社会で生きていくための基盤を作りたいと思っているからです。
こどもを叱りたくないな…と思ってこのnoteを読んでくれている方もいると思います。
でも、わたしにとって叱るということは大きな声で厳しく言うことではなく、真摯に伝えるということだと思っています。
叱りたくないと思う方もいると思うので、促す、伝えるを最大限に利用して、こどもに伝えていってみませんか?☺️🍀
促し方を考えるのはとっても楽しいですよ✨
あとは叱る時に第一声で冷静で落ち着いた声が出せたらめっちゃ自分を褒めましょう✨
第一声がそれ出たらもう素晴らしいですよ✨
これを読んでくれた方が、今日から脳内でたくさん自分を褒めつつも、こどもに適切な方法を伝えられていたらとても嬉しいです♡
無理せず、やっていきましょ🦥
マシュマロにて、保育や子育ての疑問質問相談・noteの感想などどしどし送ってください♡まってます!
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保活について、40記事書いています✍️
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