ぷよる季節に飲み物ダイエット
この夏は超暑かったからつい出不精になり、ぷよってしまった……とお悩みの方は少なくないのではないでしょうか。「秋はダイエットしなきゃ」と、ちょっと鬱な気分になっていたり。
でも、ただでさえ日照時間が短くなる秋は気持ちが落ち込みがちになる「鬱の入口」と言われる季節ですから、つらい思いはしたくない! せっかくの「食欲の秋」が「鬱の秋」になるなんて耐えられない! むしろ今は「ぷよりたい」くらいなのに……。
というわけで今日は、食欲の秋をきっちり堪能しつつもダイエットを進める方法について考えていきます。お金がかかったり、精神的・肉体的つらいと続かないですし、マイナス要素が伴うのでは「良いアイディア」とは言えません。むしろ、健康や節約がついてくるくらいでなければやりたくありませんよね。
ぷよっては戻し、ぷよっては戻しを繰り返してきたぼくが「これは効果があった」と思えるダイエット方法のうち今回は「飲み物」に関するものを紹介していきますので、ぷより族のみなさんにこの秋をスマートに楽しんでいただけたらうれしいです。
ダイエットの誤解がダイエットを難しくする
ダイエットの最大の敵はダイエットに対する誤解かもしれません。短期間に急激に太るケースを例外とすれば、ぷよる原因は糖分やカロリー摂取量のわずかな超過によるものです。
あとで続けるのが嫌になるような運動はする必要はなく、食べる量を大幅に減らす必要はありません。"わずかな増加傾向"を、"わずかな減少傾向"に反転させれば自然と痩せていきますし、そのために必要なのは、わずかな習慣の変化だけです。
①お風呂のあと30分水分をとらない
これは高校生の頃、ぷより仲間の友人に教えてもらったダイエット方法で、「お風呂をあがったあと30分水分をとらない」という単純なものです。
ただし、近年は「脱水症状になりかねない」として危険視されています。
「なのに紹介するのか!」と思うかもしれませんが、デメリットがあるからといって、ただやめるのは良いアイディアではありません。
そもそも、普通に夕飯を食べてひと休みしてからお風呂に入るくらいなら脱水症状になんてなりません。真夏に炎天下を走って帰宅して「とにかくすぐに汗を流したい!」とお風呂へ直行し、蒸した風呂場で1時間かけて全身を隅々まで洗い、その後冷房のない30度以上の部屋で30分水分をとらずにいれば死ぬかもしれませんが、そういう人はどうせほかの理由でも死にます。
どうしても心配なら、お風呂に入る前に水分を多めにとればOKです。「お風呂に入る前に飲む」と決めることで、不要な"食後の1杯"をなくすことは良いことです。
このダイエットの本質は、飲んだり食べたりを"する時"と"しない時"を区別できる"習慣補正力"のようなものを養うことにあります。水分でぷよるわけではないので、飲まない時間は15分でも、5分でもかまいませんし、「ジュースなど甘い飲み物はやめておく」だけでもOKです。
②同じ飲み物を続けて飲まない
ぷより&戻しを何度も繰り返してきたぼくが長年の人体実験の末にたどり着いた"結論"がこれ、「同じ飲み物を続けて飲まない」です。
やることは簡単で、とにかく「同じのをおかわりしない!」と決めて、紅茶 → コーヒー → コーヒー牛乳 → 牛乳 → お茶、といった感じでローテーションさせるだけ。これでそれぞれの飲み物に飽きなくなるので、甘いものばかりを飲む場合の糖分摂取量を減らせるだけでなく、飲み物自体を楽しめるようになることで無駄な間食を減らせます。
また、複数の飲み物を飲む習慣にしておくと、「飲まない方がいい」と思う飲み物1種類をやめることが容易になります。全面的刷新は精神的につらいですし、ガマンできずに飲んではいけないものを飲んでしまったとしても全面的にリバウンドすることを避けられます。
「同じ飲み物を続けて飲まない」は、それ自体に直接的なダイエット効果はありませんが、ダイエットの基礎として応用できるのです。
ところで飲み物事情はカフェイン依存が影響して、副作用的に糖分の取りすぎにつながっている場合があることも忘れてはいけません。
ぼくの場合は中学生くらいからコーヒーが大好きで、でも苦いものは嫌いなので砂糖をたっぷり入れていました。それを1日に10杯くらい飲んでいたので、すごい太ったわけです。ぷよりではありません。太りです。
毎日たくさん飲んでいるコーヒーをある日急に飲まなくなると頭痛に襲われるし、だからって同じコーヒーを何杯も飲んでも、もう美味しくなくて。コーヒーに飽きているから"お茶うけ"のお菓子もほしくなり、よけい太るわけです。この状況から自力で脱出するのはかなりたいへんでした。
で、やったのが「コーヒーは飲むけど、比率を下げる」こと。
ティーバッグを用意するのが面倒だけど紅茶を飲み、おやつを和菓子にして緑茶を入れ、食事中とそのあとはウーロン茶にし……全部カフェイン入っていますけどね。でも、とりあえずコーヒー一極集中からは脱し、お茶類をまぜたことで砂糖の摂取量も減らせました。
次にカフェイン摂取量を減らすためにやったのが、牛乳を"挟む"こと。甘いコーヒーがカップの残り1/4くらいになる頃はもう冷めていますから、そこに牛乳を足してコーヒー牛乳にしてしまうんです。糖分も1/4なのに美味しい、と気付いたことは大きな収穫でした。
「もう一杯飲みたい」と思ったら、次は牛乳そのままを飲みます。コーヒー→コーヒー牛乳→牛乳 の流れだと自然と美味しく飲めるのです。
そんなこんなで、コーヒーは1日2~3程度に減らせました。ついでにウーロン茶は麦茶(国産麦、お湯出しなら不味くない)にチェンジです。
それぞれの飲み物を「美味しく」飲めるようになったうえ、いつも同じものを"癖"で飲むのをやめてみると、世の中には美味しい飲み物がたくさんあり、食べる物に合わせることでより美味しくできることもあらためて認識できました。ケーキなどの甘いものを食べるときは、砂糖が入っていない紅茶の方がいい、という気持ちに自然となれれば勝ったも同然(?)です。
④ジュースは飲まない、ただし…
いわゆるジュース、特に市販品はただ単純に禁止です。
ジュースに限りませんが、この手の市販品は味覚障害者でも甘味を感じられるほどに、そしてその商品に慣れたら他のものが薄く感じるように、大量の糖分が入れられています。「普段ジュースを飲んでいるせいで、家でいれる紅茶やコーヒーにも砂糖を多く入れてしまう」ということが起き、むしろ「味覚障害者にされてしまう」のです。
コーヒーや紅茶を美味しく飲む習慣ができればジュースは必要ありません。とはいえジュースが好きで好きでたまらない人もいるでしょう。全面的にやめるのではなく、2杯続けて飲まずに別の飲み物に目を向けることから始めるだけでもOKだと思います。
また、「フルーツ成分がほしい!」という場合は、フルーツを食べましょう……と言いたいところですが、皮をむくのが面倒、生ごみになるのがイヤという気持ちもわかります。そんな人にオススメなのがフルーツ缶詰です。
最近はダメダメ経済政策のせいで輸入品が値上がりしてしまいましたが、数年前まで自販機で買うジュース1本とスーパーなどで買えるフルーツ缶詰はほぼ同額(100~120円前後、もちろん地域やお店によります)でした。
フルーツ缶詰はみかんやパインなどのシロップ漬けです。このシロップは缶ジュースの比ではない甘さで、直飲みするのはつらいものですが、フルーツを冷やすついでに多めの氷でシロップを希釈させれば美味しくいただけます。また分量的には、1回に缶の半分も食べればおやつとして充分です。値上がりした現在でも、おやつとジュース(など市販飲料水)を個別に買うより安いので節約にもなって良いかもしれません。
貧乏くさくてもよければ、レモン果汁(料理に使ったり、お酒に入れるために瓶で売られている)を買ってきて希釈して飲む方法もあります。レモンと言えば酸っぱさが強すぎる印象がありますが、水やお湯で割ると酸っぱさは気にならず、ほんのり甘味が残ることに気付きます。
飲み方は、夏は水割り+氷、冬はお湯割り(ホットレモン、少し砂糖を足してもOK)です。ただし濃厚さはないので、普段飲んでいるコーヒーやジュースから全面的に置き換えるのは難しいでしょう。
レモン果汁は超少なめにして"レモン風味の水"として飲むとさわやかなので、"適材適所"を考えれば、夏の帰宅時やお風呂上がりには最適です。
気を付けないといけないのは、あまりレモン果汁の消費ペースが遅いと使い切れずにダメにしてしまうことです。水やお湯に少し入れるだけで充分なので、1回の消費量がとても少ないのです。健康にはとても良いし、経済的なんですけどね。
次回は、"おやつ編"をおとどけします!
(つづく)