気付けば年の終わりが近づいてきましたので、今年もふるさと納税を(大した収入もなく恩恵はごくわずかなくせに)やってみようと思います。
昨年は年末ギリギリに慌てて寄付先を選んだので、今年はもうちょっと時間をかけて応援する自治体を探してみたいと思います。
テーマは「殺処分削減」
タイトルを見ればおわかりいただけるように、今年は「動物の殺処分削減」に力を入れていることをテーマに応援先を探すことにしました。
ただ、少々時間をかけたところで縁のない土地の行政について詳しく知るのは難しいでしょう。そこで今回は、AI検索(AIチャット)を活用することにします。
もちろん、AIはまだダメです。
世間ではいかにも充分実用レベルに達したかのように喧伝されていますが、ウソウソ。AIチャットの回答には平気で間違いが含まれていたり、質問時の条件を無視したりということが多々あります。
とはいえ、ふるさと納税先を選ぶ程度の非・重大事なら少々の間違いがあってもかまいませんし、寄付先を決める前に確認すればいいだけです。また、複数のAIから回答を得ることでも不足をカバーできるでしょう。
いくつかのAIに同じ質問をしてみて、ついでに乱立するAIのなかでどれが良いのかについても探っていきたいと思います。
質問「動物の殺処分を減らすことにとりわけ力を入れていて、税収が少ない日本の自治体を教えて」
AIに質問する内容は、「動物の殺処分を減らすことにとりわけ力を入れていて、税収が少ない日本の自治体を教えて」にします。殺処分削減にはかなり多くの自治体が取り組んでいるので、あえて「とりわけ」と強調してみました。
また、税収が多いメジャーな自治体に寄付しても仕方ないので、「税収が少ない」という条件付けもしてみました。
「税収が少ない」とはどの程度なのかは曖昧なうえ、自治体が税収を有効活用しているかとは別問題ですが、敢えて厳密には求めないことにしました。
ではでは、さっそく行ってみましょう!
ChatGPT(ChatGPT 4o mini)
https://chatgpt.com/
まず初めは、現在のAIブームを牽引するChatGPTの回答から。
話題になりやすい大都市ばかり挙げられたらどうしようと思っていたのですが、そんなことはなく。なかなか良い結果が返ってきたように思えます。
Gemini
続いては、GoolgeのGemini(元Bard)の回答です。
ま、まさかの無回答。
「検索しても答えが見つからないことは知らん」という態度には驚きです。
自治体の「殺処分削減」と「税収」についてのデータを、Googleがそれぞれなんらかのかたちで持っていることは間違いありません。なのに、それらを組み合わせて「考える」つもりはないようですね。
Copilot
お次は、MicrosoftのCopilot(元はBing Search)です。
少し前まで回答の方針を「厳密」などから選べて良かったのですが……どこいった!?
ピンポイントで奈良市と熊本市を挙げてきましたね。この2市の税収が少ないと言えるのか少々疑問ですが、それはともかく。質問で、挙げてほしい「候補の数」を指定していなかったのは良くありませんでした。
これ以降、質問を変えて「動物の殺処分を減らすことにとりわけ力を入れていて、税収が少ない日本の自治体を3つ以上教えて」にしてみました。
Copilot(再)
奈良市と熊本市はどこ行った?
なぜ数を指定しただけでこうも答えが様変わりするんでしょう。しかも、「特定の自治体の税収に関する情報は見つかりませんでした」と、税収についての条件を完全無視。質問を変える前は税収を踏まえているっぽい回答だったのに、まったく油断なりません。
perplexity
https://www.perplexity.ai/
続いては、有能との評判を聞いてブックマークしてあったperplexityにも訊いてみました。
税収面を比較検討している様子が回答にあり、好印象です。
あと、奈良市を最初に挙げているのがCopilot(1回目)と同じ。もしやCopilotは、惜しいことをしたのではないでしょうか。
奈良と言えば「鹿」ですから、動物たちへの理解や獣害防止についての意識が高くて当然なんですよね。今回のタイトル写真は、奈良公園(奈良市)のもの(Wikipedia"奈良公園"より引用)にしてみました。
Claude3 Haiku
良い評判を一度聞いたことがあるClaude3にも訊いてみましょう。
プライバシー&セキュリティにうるさいブラウザー"Duck Duck Go"のAIチャットより、複数のチャットモデルから選択しての利用です。
いやいや、個人情報は関係ない!
まさかの、悪徳政治家の逃げ答弁のような回答が返ってきてしまいました。残念です。
Llama 3.170B
元FacebookのMeta社製AIモデル、Llama。これもDuck Duck GoのAIチャットから選択して訊いてみました。
がんばりと税収、2軸での回答を返したAIは他になく、好印象。結果、Llamaのイチ推しは「岐阜県可児市」ということのようですね。
Mixtral 8x7B
最後は、Mixtral 8x7B。これも、Duck Duck GoのAIチャットの選択肢にあったので訊いてみました。
まさかの英語回答。「日本語に訳して」とお願いすると……
最初の回答で殺処分を"animal waste"(waste=廃棄物)としてしまったせいで、ゴミ処理の話とまざってしまっています。
あと、4と5に千葉県千葉市が2個あって、元の4.神奈川県横浜市がどこかへ消えてしまいました。そのことを指摘すると……
今度は、なぜか千葉県白子町が登場!
でもそんなことより「申し訳あります」の破壊力が強すぎて、逆に許せてしまいます。横浜市が低税収のわけないので、結果的にも良かったのではないでしょうか。
次回、各自治体を吟味!
さてさて。だいぶ長くなってきたので、今回はこのあたりまでにして、AIが挙げてくれた候補について吟味するのは次回にしようと思います。
いつも記事が長くなりがちで、申し訳あります(気に入った)
(つづく)