
ドット絵家族計画『にたもの家族、危機一髪』
自由研究で作るミニマムSNSのためのアイコン作成の続きです!
前回はテンプレート的な顔として、微妙に年齢性別不詳の『凡庸な若者』ができました。今回はバリエーション展開用にその"家族"を作っていきます。
両親を描く
なぜ子どものあとから両親ができるのだ~と気にならなくもないですが、そんなの鉄腕アトムの時代からのセオリーですから気にしない!
というわけで、まずは下準備として凡庸ちゃんをコピペします。

3人のうち中央は元の凡庸ちゃんのままにして、左右をお父さんとお母さんにします。比較しながら差別化できているか確認するのです。

手順①では、それぞれの相互的なバランスを決めます。凡庸ちゃんは頭上に1ドットの隙間があったので、まず両親はその隙間をなくすことで少し大きくします。
お父さんは顔を長くしました。おじさんは若い頃に比べて顔がのびていますからね。ぼくなんかもうすぐ2メートルですよ。若者のイラストしか描けない人がキャラの頬に"ほうれい線"を描き足して加齢を表現するのを見かけますが、顔を長くするのとあわせるとより効果的かなと思います。2メートルはウソですけど。
一方お母さんは、髪の量を増やして、うしろ寄りの頭頂部を少し"盛り"ました。これだけでも女性っぽく見えて不思議です。
ただ、お父さんは顔が長いというよりも「お父さん鼻の下がのびてるー!」という感じが気になりますね。位置関係的にも、明らかにお母さんではなく"よその女"を見ています。
これはいけない!

そこでお父さんは口の位置を上にあげ、そのぶん顎の下部に暗色を足します。こうすることで顎がちょっとたるんだおじさんぽさが出ていい感じです。いい感じじゃないけど(どっちだ)。首も大人の男性っぽく、太くしています。
お母さんは顔のラインを調整(目の横の縦線を長く)して少し顔に丸みをつけました。また、後頭部にお団子(カバーつき)を加えてみました。オシャレのつもりですが、べつにいまさらお父さんを振り向かせようというわけではないと思います。意外とわからないですけどね。

さて、はやくも最終調整です。
お父さんは目元に暗色を入れて、少しだけ堀の深さみたいなものを表現します。キリっとしたオトナの顔つきになったのではないでしょうか。
お母さんは、耳の前まで額の上の前髪から明部を三日月形につなげて、もみあげではなくします。
これにて、両親は完成です。最初は「家での顔」という感じでしたが、それなりに「よそ行きの顔」になりましたね。
兄弟を描く
続いて、男子顔のバリエーションとして兄弟を描きます。再びコピペで凡庸ちゃんを3つ並べて……今回はまず"目"に違いを出します。

まず左は「おとなしい弟」にするつもりで、目を小さくしました。
右は「活発な兄」のつもりで、目を大きく。うーん、急に鳥山明さん的になりましたね!!!!!
あとは、雰囲気にあった髪型にしていきます。

弟くんは髪を全体に丸っこくし、頭頂のわけめもなくします。もみあげの毛も少し多くしたのと、耳の先にちょっと髪が被っているのがポイントです。
お兄さんは、そのまま鳥山テイストで髪をツンツンさせてみました。微妙な差ですが、襟足あたりの髪も減らしています。
兄弟はこれにて完成です!
姉妹を描く
最後に、女子顔のバリエーションとして姉妹を描きます。またまたコピペで凡庸ちゃんを3つ並べたら、左右を「頼る妹」と「頼られる姉」にしていきます。

まず姉妹とも、髪の量を調整します。分け目はなくし、襟足付近の髪を少し増やしてボリュームを増やしました。また、お母さんと同様に、耳前・もみあげの髪束を大きくしておきます。
そのうえで、妹は目を小さくしました。
一方、お姉さんの目を兄のように"鳥山アイ"にするのはやめておきました。あのトンネルの入り口のような女の子の鳥山アイはこのサイズではたぶん不可能です。
あとは、髪をあわせます。ただし、髪をロングにして「シルエット的に女性」にしてしまうのはズルイので、「ロングは禁じ手」として、まずはショートで女の子っぽさを出していきます。

妹は前髪を厚めに作り、両サイドの髪束のボリュームをさらにアップ。顔面上部の輪郭を隠すことで、顔全体を丸く表現しました。
お姉さんは前髪を強く横に長します。あくまで娘設定なので1ドット小さいものの、髪型的にかなりオトナっぽい雰囲気になりました。
これで姉妹も完成です!
さて、一応ショートのままで女の子として成立させましたから、あとは長い髪を解禁! さらなるバリエーションを作りましょう。
と、いうわけで……

髪の長い三姉妹も、完成です。
え? 姉妹はふたりしか作ってないだろうって!?
お父さんはうれしそうですし、まあいいじゃないですか。

(おしまい)