増量・誰も知らない名言集
前回の記事を読んでいただいた方ありがとうございました。
映画評っぽいものを書いてみましたがいかがでしたでしょうか。
ライムスター宇多丸さんの映画評とか聞くのが好きなので憧れてみたんですがうまくいきませんでした。
比べることがおこがましい程知識・経験が段違いですからどうかご容赦願います。
ただ自分にたまったものを吐き出せたので自己大満足でした。
今日は私が最も影響を受けた書籍の紹介です。
お付き合いいただけると嬉しいです。
増量・誰も知らない名言集
著: リリー・フランキー
定価545円(本体495円+税)
発売日: 2001.12.03
不法侵入者が漏らした言葉とは?マジメな男が涙ながらに語った意味不明かつ明確な言葉とは?名言ーそれは考えられたものではなく、荒削りのままのため息と一緒に押し出された本心のかたまり。納得、感動、脱力。つぶやきに潜む人生の心理。遂に文庫化。
この本は雑誌のポパイ?か何かに連載していたコラムを一冊の本にまとめたものなんですけど、どこで連載してたか軽く調べたのに確定が一切出せないのもなんかこの本っぽくて良いんですよね。
出版年が古いのもあるかもしれないけど。
ソフトカバー版は1998年初版ですからね。
内容はリリー・フランキーが体験したり、見聞きした巷の出来事にて意図せず生まれた"名言"はいかようにして放たれたのか、比喩やら引用やら唯一無二の日本語センスを用いて紹介しながら、世の真理を得ようみたいなものです。
私がこの本に出会ったのは中学生時分、今はもう閉店して病院に建て替えられてしまったハイパーマート鹿児島谷山店の中にあった、これまたなくなってしまった書店アシーネでした。
両親が買い物している間大抵ここにいました。
団鬼六の名を知ったのもここの書店だったと思います。
そんなことはどうでもいいか。
当時、リリーフランキーに対する私のイメージはココリコミラクルタイプに出てるよくわからないおじさんくらいのものでした。
書棚に差し込まれていたのをたまたま見つけたこの本。
あのおじさんが書いてる本ってどんなんだろ?ぐらいの気持ちで立ち読みしてみるとエログロのオンパレード。
なにが虚でなにが実かわからない。
それでも面白い。笑える。
本で声出して笑ったのこれが最初で最後かも。
そしてなにより衝撃だったのは登場人物が持っているセーフアウトのラインや、何を大切に思うかという価値観が人によってまっっっっったく異なるということ。
常識とされている基準と照らし合わせると明らかにぶっ飛んでる(と私は思った)人が大量に出てくる。
クソがつくほどのド田舎に住み、同質性のるつぼに生きていた中学生にとって未知との遭遇でした。
だけどその違いを指摘、追及することになんの意味があるのか。
むやみにはっきりさせることに果たして意味があるのか。
以下に文庫化にあたり追加されたあとがきのあとがきを引用します。
いつもどこかでなにかが炎上しているような現代にも響きそうな言葉ですよね。
実際リリーフランキー自身はそんな大層なこと考えてないんだろうけど。
25年程前に書かれたわけですから今の時代、著者の今の立場だとあまり使わないほうがいいんじゃないかな、みたいな表現も多々、本当に多々ありますがインドに行くまでもなく私の世界観を変えた一冊でした。
あとここまで言文一致している文章を読んだのが初めてで、この本を読んで以降私の文章も変わってしまったように思います。
そういう意味でも私を変えてくれましたね。
良いのか悪いのかわからないけど。
何かの折に読む機会があればいかがでしょうか。
いや、読まなくてもいいかな、本当にくだらないので。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた。