大人こそ知りたい!昔話に学ぶ生き方戦略:『人生に効く寓話』
『人生に効く寓話』という本を読みました。
著者は池上彰さんと佐藤優さん。
グリムやイソップの童話から日本の昔話まで、誰もが知る物語を現代的な視点で読み解いた一冊です。
子供心で楽しんだ昔話も、大人になると新たな意味が見えてくるもの。
今回は、この本から得られた3つの気づきを、皆さんと共有したいと思います。
余計な一言が命取り:「因幡の白兎」
佐藤さんは、この物語を外交官時代に部下によく話していたそうです。
ウサギが余計な一言を吐いて、サメに皮をはがされてしまうという話から、ぼくたちは「言わなくてもいいことは言わない」ことの大切さを学びます。
黙っておくスキルは、自分の身を守るためには必要なことなのです。
とくに日本人には、聞かれたことに対して「知らないと恥」という意識が根強く、つい余計なことを言ってしまう傾向にあります。
優秀な記者は、この心理を逆手に使うのだそう。
その方法は、「~さん、これ知らないんですか?」ともちかけること。
相手は、知らないと沽券に関わると思うから、聞かれたことを全力で調べて記者に報告してくれるようになります。
自分の適性を見極める:「すっぱいぶどう」
キツネが、届かないぶどうを「きっと酸っぱい」と決めつけて諦めるというお話です。
佐藤さんは、このキツネの行動を非常にポジティブに捉えています。
なぜなら、キツネはそもそも肉食動物であり、ぶどうを食べなくても生きていけるから。
つまり、キツネは自分の適性を見極め(ぶどうは欲しい食べ物ではなく、そもそも自分はジャンプや木登りが得意ではない)、ムダな努力をしないという賢明な選択をしたとみることができます。
ぼくたちも、職業選択のさいには、「給料が高い」や「人気だから」といった理由で選びがちですが、無理のない目標を設定し、自分の能力や適性を冷静に判断することが大切だと教えてくれます。
デビュー戦の大切さ:「癌とり爺さん」
この物語から学べるのは、最初のチャンスをいかに掴むかということです。
最初の仕事で完璧な成果を求める必要はありません。
肩に力が入りすぎれば失敗の原因もなります。
大切なのは、自分のやりたいことや、自分に合っていると思ったら、まずは一歩を踏み出す勇気。
そして、60点ぐらいでいいので合格点をクリアすること。
一度チャンスを掴めば、その後は自分の道を切り開いていくことができます。
興味深いと思ったのが、佐藤さんと池田さんがこれまでそれぞれの業界で生き抜いてこれた共通の理由。
それは「思想に一貫性がない」ということです。
一貫性があると言うのは、一歩間違えばタコつぼに陥いる可能性があると語られています。
思想に偏りがなく、物事を複眼的にみれることで、デビュー戦後にも、活躍できたのだと思いました。
まとめ
『人生に効く寓話』を読んで、ぼくは昔話の見方が大きく変わりました。
これまで単なる子供向けの物語だと思っていたものが、実は大人になってこそ理解できる深い意味を持っていることに気づかされました。
とくに印象に残ったのは、「因幡の白兎」の話。
余計な一言で、自分の身を滅ぼしてしまう可能性に恐怖しました。(不適切発言で芸能人が引退しているのがよい例です。)
本書はビジネスパーソンはもちろん、学生にも読んでもらいたい一冊。
昔話に隠された深い意味を読み解くことで、自分自身を見つめ直すことができるはずです。
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