文章がまとまらない… プロの文章術を盗んで、伝わる文章を書こう!:『知的生産の技術』梅棹忠夫
以前、『知的生産の技術』という本について、「カードの使用法」と「読書法」についてとりあげました。
一般的に、カードにアイデアを書き出すだけでは、それらがまとまった文章になるわけではありません。
そこでは一体どうするのか?
本書には、まとまった文章を構築するための、具体的な手法「こざね法」が紹介されています。
ですので今回は、その「こざね法」についてご紹介します。
1. 小さな紙きれに、テーマに関連するものをすべて書き出す
まずは、小さな紙きれを用意します。
著者は、B8版(6.4cm × 9.1cm)のサイズのものを使っていました。
その紙に、書きたいと思うテーマに関連する単語や短い文章を、1つずつ書き出します。
この作業によって、頭の中にある考えを可視化し、整理できるようになります。
なぜ小さな紙切れを使うのかをまとめると、以下のようになります。
視覚的な整理: 小さな紙切れに1つのアイデアを書き出すことで、全体を俯瞰しやすくなります。
柔軟性: 紙切れは自由に移動できるため、アイデアの組み合わせや順序を柔軟に変更できます。
2. 論理的つながりがある紙切れを並べて、ホッチキスで止める(こざね)
つぎに、書き出した紙切れのなかから、論理的なつながりがあるものを探し出し、まとめていきます。
このさい、既存の枠組みで「分類」するのではなく、自由に関連性を考えながらまとめることが重要です。
そして何枚かまとまったら、論理的に筋が通ると思われる順序にその紙きれを並べて、ホッチキスで止め。
ホッチキス止めは以下のように、それぞれの紙に書いた内容が見えるように行います。
この「論理的なつながり」をもち、「順番にならべてホッチキス止めした」紙きれのグループを「こざね」とよびます。
なぜ分類ではなく、論理的なつながりを重視するのかをまとめると、以下のようになります。
創造性を阻害しない: 既存の枠組みで分類すると、新しいアイデアが生まれにくくなる可能性があります。
自由な発想: 論理的なつながりを重視することで、多様な視点からテーマを捉えることができます。
3. こざね同士のつながりと順序を考える
さいごに、複数のこざね同士の関係を考えます。
まずは論理的につながっているものをグルーピング。
このときに、必要に応じてこざねを解体し、紙きれの順番をかえたり新しい素材を追加します。
つぎに、論理的にまとまりなる一群のこざねの列ができると、それをクリップで止め。
それ上に見出しを書いた紙切れをとりつけます。
最後に、こういう風にしてできた、こざねの列を何本も並べて、見出しを見ながら、文章全体としての構成を考えて、こざねの順番をきめます。
ここまでくれば、あとは上から順番に1枚ずつ、書かれている内容を文章に書き出していけば良いということになります。
こざね法のメリットをまとめると以下のようになります。
アイデアの整理: 散らばったアイデアを体系的に整理できます。
文章構成の可視化: 文章全体の構成を、視覚的に把握しやすくなります。
創造性を刺激: 自由な発想をうながし、新しいアイデアを生み出すことができます。
まとめ
「こざね法」は、アイデアを整理し、論理的な文章を作成するための有効な手法です。
『知的生産の技術』を読んでいちばん興味深かったのは、発見・ひらめきのキャッチと知識の保管(カード)と、実際の知的生産(こざね法)をわけていること。
小さな紙切れに自由に書き出し、それらを組み合わせていくことで、複雑なテーマでも、わかりやすく整理された文章を作成できそうです。
個人的には、カードを使うのは現実的ではないので、デジタルで行いたいのですが、現在もNotionを使って思考錯誤しています。
自分にあった知的生産術の開発におわりがないとは思うのですが、なによりも楽しむことが第一。
気長に取り組んでいきたいと思います。
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