推される存在になる方法:『推し活経済 新しいマーケティングのかたち』レビュー
近年、「推し活」という言葉がすっかり定着。
多くの人が、好きなものや人を熱狂的に応援するようになりました。
そんななか『推し活経済』という本は、この「推し活」をビジネスに活かすためのヒントをわかりやすく解説しています。
とくにユニークなのが、「コア」と「サテライト」の連動が欠かせないという考え方。
コアとは、推しの核となる部分。
一方、サテライトはコアを補完し、新規顧客の獲得やファンへの熱狂を促進する役割を担います。
今回は、本書から学んだ3つの視点をご紹介します。
そもそも推しとは?
まず、「推し」と「ファン」の違いを明確に区別することが重要です。
ファンは単に好きなものを持つ人ですが、推しは「人生に欠かせない」存在。
推しを持つ人は、自発的に情報発信や行動を起こす熱狂的な支持者といえます。
つまり、推しの魅力に深く惹かれ、自分の人生の一部として捉えていると言えるでしょう。
コアの三要素
「推し」てもらうためには、以下の3つの要素が不可欠です。
1: 一生懸命で誠実
消費者が抱える疑問や質問に真摯に向き合い、丁寧にコミュニケーションを取ることが大切です。
特に、SNSなどを通じて寄せられるコメントには一つ一つ丁寧に返答することで、信頼関係を築くことができます。
2: 人々が共感するストーリー
ブレない世界観を持ち、それが個性として光り輝くことが重要です。
ストーリーには、共感を呼ぶ要素や感動を与える要素を織り込むことで、より多くの人を引きつけることができます。
3: 顧客が共創できるスキがある
完璧を目指しすぎるのではなく、顧客が参加できる余地を残すことで、より深い関わりを生み出すことができます。
人々は困っている人をみると「助けたい」「応援したい」と思うもの、という視点が印象的でした。
サテライトの四つのポイント
「推し」の魅力をさらに高め、熱狂的なファンを増やすためには、「サテライト」と呼ばれる周辺コンテンツも重要です。
サテライトは、新規顧客の獲得と、既存顧客のエンゲージメント向上に貢献します。
本書では、サテライトの役割を以下の4つにまとめています。
1: 自分ゴト化できるコンテンツ
身近なテーマを取り扱うことで、顧客が共感しやすく、自分事として捉えやすくなります。
たとえば、初恋や親友など、誰もが経験できる普遍的なテーマを題材にすることで、幅広い層に訴求できます。(恋愛やドン・キホーテなど)
2: 希少性を最大化させ、ファンになってもらう
限定グッズの販売や、特別なイベント開催など、希少性の高い施策を行うことで、顧客の購買意欲を高め、ファン化を促進できます。
3: リアルイベントで楽しい体験を提供
オンラインだけでなく、リアルな場でのイベント開催も効果的です。
顧客同士が交流できる場を提供することで、一体感を生み出し、愛着を高めることができます。
4: コミュニティ運営
ファン同士が交流できるコミュニティを運営することで、顧客のエンゲージメントをさらに高めることができます。
まとめ
推し活は、単なる流行ではなく、これからのマーケティングの重要な潮流の一つ。
そして『推し活経済 新しいマーケティングのかたち』は、「推し活」という現代の消費現象を深く掘り下げ、企業が顧客を熱狂的なファンに変えるための戦略を解説した一冊です。
本書で紹介されているコアとサテライトの概念は、あらゆるビジネスに通じるマーケティング原則と言えるでしょう。
これらのフレームワークをもとに、今流行っているものを分析してみるのも楽しそうです。
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