「伝える」じゃなくて「伝わる」が大事!『バナナの魅力を100文字で』レビュー
ぼくは普段、noteとXでいろいろな情報を発信していますが、なかなか相手に伝わらないもどかしさを感じていました。
そんな時に出会ったのが、『バナナの魅力を100文字で』。
著者の柿内尚文さんは「伝える」ではなく「伝わる」をテーマに活躍されている編集者。
本書では、柿内さんが長年培ってきた「伝わる技術」をわかりやすく解説し、16個の法則として紹介しています。
今回は、本書から学んだユニークなアイディアをご紹介します。
伝わるには「7つの階」を意識する
本書では、伝わるコミュニケーションを「7階建てのビル」に例えています。
1階:ゴール設定
2階:納得感(理解・腑に落ちる)
3階:相手ベースで考える
4階:見える化(たとえを使う、イメージを作る)
5階:聞く力
6階:親近感
7階:信頼感
これらの階層を意識することで、より効果的にメッセージを伝えることができるようになります。
とくに、ぼくが重要だと感じたのは3階の「相手ベースで考える」ことです。
たとえば、相手に商品の魅力を伝えたい場合、商品のスペックを羅列するだけでは伝わりません。
相手がどのような価値観を持っているのか、どのようなニーズを抱えているのかを理解した上で、話す内容を調整する必要があります。
伝え方のコツ:フリオチ
「オチは?」と突っ込まれることのある身として、「フリ」よりも、いかに「オチ」をつくるかが大切だとおもっていました。
しかし著者は、話がつまらない人は「フリ」不足と語ります。
人は、ギャップや意外性のある話に惹きつけられます。
現状との大きなギャップを「フリ」に設定することで、「オチ」で期待に応えることが可能。
「ビリギャル」が良い例です。
現状と大きなギャップがある「ビフォー」を「フリ」として伝えましょう。
伝え方のコツ:ファクト&メンタル
論理的な説明(ファクト)と、感情に訴える表現(メンタル)を組み合わせることで、より説得力のあるメッセージになります。
ファクト:商品のスペック、データ
メンタル:商品の使用感、感想
たとえば「味が良く、しみ込んでいて(ファクト)、とっても美味しい(メンタル)」といった具合です。
「うまい、やすい、はやい」もファクトとメンタルがかけ合わせれた例といえます。
伝え方のコツ:ネーミング
商品やサービスの名前(ネーミング)も、伝わるコミュニケーションにおいて重要な要素。
ネーミングを考えるときに役立つ、11個の法則が紹介されています。
その1:相手の「自分ゴト」になるように
その2:新しい発見・気づきと共感を入れる
その3:キーワードを入れる
その4:意味がわかりやすく伝わりやすい
その5:テンポ&リズムがいい
その6:コンパクト
その7:少しベタ
その8:流行りの言葉などとかけあわせる
その9:魅力をまとめてみる
その10:たとえる
その11:頭文字などを使って造語にする(GAFAみたいに)
ブログや本のタイトルに使えそうです。
まとめ
一方的に話すのではなく、相手に寄り添いながら上手に「伝わる」コミュニケーションの秘訣とは何か?
それは『バナナの魅力を100文字で』を読むことで知ることができます。
文章も平易で、中学生でも理解できるように書かれているのが特徴的。
こんな人におすすめです。
・ブログやSNSで情報を発信している人
・プレゼンや営業で相手にうまく伝えたい人
・人とのコミュニケーションをより良くしたい人
ぼくはこの本を読み、なんとしてでも「伝わる」技術を身につけたいと思いました。