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法律ネタ

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2020年2月の記事一覧

これって犯罪になるの?

弁護士やってると、雑談程度でもこういう質問受けることあるわけで。

聞く方は軽い気持ちでも実は、どの程度の精度で答えないといけないのか、って結構悩むものなのです。まあ、何か販売や営業をやってる人なら「●●っていくらで手に入る?」と尋ねられると迷いますよね。最近はあちこちで「相談無料」なんてやってるから、軽い気持ちになるわけで、それは良い傾向なのかもしれないけれど、法律事務所の「相談無料」なんてのは

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何年別居したら、離婚できるか。

特に不貞や、モラハラなどの有責性のない配偶者からの離婚請求については、破綻といえるかどうかの判断にかかってくるので、別居後概ね3年を目安に離婚が認められる。というのが、だいたいの弁護士の認識だったと思うのですが、少し前に、大阪高裁で、別居7年なのに、離婚請求を棄却した判決が出たとのこと。
高裁の判決だけに、少し認識を改めないといけないかと、焦って、珍しく判例タイムズを取り寄せてチェック。Amazo

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マッキー事件について思うこと

最近、芸能人の薬物事件が起きて、これでもかとバッシングを浴びるたびに、マッキーはこれほどひどいこともなく、復帰できてよかったなぁなんて、実は思っていたのでした。ずいぶん前という感覚しかなくて、具体的にいつ頃だったのか記憶になかったのだけれど、今回の騒動で報道されたので。99年だったと明確になった。なんと平成どころか、20世紀のことだったし、個人的な状況を言えば、司法修習生時代というわずか2年間の時

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逮捕,勾留についての誤解!?

ゴーン被告逃走の際にも、いろんな言説があって、それなりの立場の人にも誤解があるのか、あえて知らない振りでコメントしてるのか、把握ところがあったのだけれど、逮捕や勾留は、あくまでも、逃走や証拠隠滅を防止するための身柄拘束であって、制裁の一つではない、ということ。池袋の事故の件では、犯人であることは明らかなのに、上級国民であることが忖度されて、逮捕されないのが不満だという声も聞かれる。
むしろ、犯人で

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不倫の犯罪化とかつての姦通罪

通常、犯罪学の現状では、犯罪は、減らす方が望ましいという、非犯罪化が普通になのだけれど、これだけ世の中がひっくり返るとなれば、いっそのこと、「不倫」なんて曖昧な位置付けにせず、婚姻外の男女関係については、犯罪とするというのもありなのではないかと思うわけです。元々は、戦前の刑法に存在した姦通罪が参考になるのです。これは、夫のいる女性が別の男性と関係を持った場合に、罪になるというもの。はっきりしないけ

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