養生訓巻第二総論下 鳳凰堂流解釈⑤
原文を現代文に改変
酒食の気いまだ消化せざる内に臥して眠れば、必ず酒食滞り、気塞がりて病となる。戒むべし。
昼は必ず臥すべからず。大いに元氣を損なう。もし大いに疲れたらば、後ろに寄りかかりて眠るべし。もし臥さばかたはらに人を置きて、少し眠るべし。久しく眠らば人に呼びさまさせるべし。
鳳凰堂流意訳
飲食、酒を摂取した後、まだ消化できていないのに横になって寝ると、必ず酒食の気が滞り、気が塞がって病となる。戒めるべきである。
昼は絶対に横になってはいけない。元氣が大きく損なわれる。もし日中大変疲れるようであれば、壁や椅子にもたれ掛かって寝るのであれば良い。もしどうしても横になるのであれば、傍に人にいてもらい、長時間にならないように傍の人に起こして貰うようにする。
鳳凰堂流解釈
ここは大変細かい事を言っています。
それほど、起きている状態と寝ている状態での気の巡り方が違う事を示しています。
飲食直後に寝ると、消化中のものは活動に使えない為、脂肪等の貯蓄に回りやすくなります。
相撲取りが良くやっている手段ですので、それだけの身体、器があれば可能ですが、成長期に限ります。
元氣は循環していますので、活動時間は活動時間に消費しなければうまく循環していきません。但し、書かれているように絶対ではなく相対。状況によっては横になって寝る事も致し方ない事を最後にちょっとだけ書いてくれています。