てくてくおずぼん

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元気が出ない日に

グレイの空を借景に気ままな白い綿雲が映えている。海からの風に乗って南の方へ。色々な形に変身しながらぷわりと気ままに流されていく。そして前の家の屋根にぶつかり消えていくまでの様子。その泡沫を眺めている。 グレイの空に透かされて汚れて見えるレースが縁取る南向きの窓。ななめ右を気にしないとぼやけてしまう空。やがて背中を温めた西日の熱も逃げた。 大抵の雲は、この南向きの窓を左から右へ横切っていく。今日も同じである。グレイの空の上を滑るように駆ける白い綿雲。 雲を知っている何かに

    • 自己紹介|気ままな無職

      日曜日は公然と1日を過ごせるから安心する。 サボりがちな髪のお手入れも朝のうちに済ませて良い気分。 この調子で後回しになっている自己紹介に取り掛かろうと思う。 はじめまして。 12月にまた年を重ねる予定の25才、気ままな無職である。 好きなものは散歩、スナップ写真、ブランコ 苦手なのは眼圧測定、昼寝、数字 会う人も急ぐ予定も特にない。最近は9時ごろ起きてシャワーを浴び、25時を回ったら布団へ入って本を読む。ただ外が明るいうちはどうしても落ち着かなくてセカセカ動き回ってい

      • 25才、無職、養生の旅

        旅の原体験として家族旅行を挙げるのは面白みに欠けるだろうか。 後回しにしたツケが回り、自由研究の題材に悩む8月末。あまり遠出をしない我が家が重い腰を上げた。小学4年のことである。怠けに精を出す日々に、まさに棚からぼたもち、盛夏の贈り物だった。 母ゆかりの土地、福島県会津・磐梯地方を巡る3日間ほどの小旅行。些か渋いチョイスだが、今なお帰省という経験がない私にとって、縁ある土地へ赴くというだけで特別だった。ましてや新幹線での移動となると一大事である。私は早速旅のしおり作りに取

      元気が出ない日に