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GWの人ごみを避けるために島へ行ったらそこも東京だった話【旅行記#14】
皆さんこんにちは。
バファローズ追っかけ日記と前後してしまったが、シンガポール訪問から2か月、GWに向けてしばらく潜伏していた。
2024年のGWは最大10連休と旅行にはうってつけのカレンダーだったが、しょせん人なのでみな考えることは同じ。人気の観光地はどこもごった返すだろう。まして昨今の旅行バブルでは少しマイナーなところを攻めたつもりでも人が多いかもしれない。
そこで今回はアクセスが限られた離島を攻めることにした。訪問先は「東京都」八丈町。
5桁の市外局番(04996)から始まる電話番号にリダイヤルを重ね、宿と現地での足(車)を確保できたのが2か月前、シンガポールから帰ってきた直後くらい。車に関しては、2店舗ほどではもう予約がいっぱいとのことであった。何事も余裕を持っておくことは、旅の鉄則かもしれない。
初日
本当に飛ぶのか!?
伊豆諸島は東京都に属していることもあり、都内(竹芝フェリーターミナル、調布飛行場、羽田空港)からのアクセスがほとんどである。中でも八丈島は羽田からの直行便が1日3往復、竹芝からの船便が1日1往復就航している。
ただ、気候の関係で八丈島空港は強風や視界不良にさいなまれることが多く、航空便の場合は欠航や着陸不能による羽田折り返しという事態も度々ある。せっかくの旅行ということで、滞在時間を延ばすために始発便を取る人が多いだろうが、実は始発便が一番欠航リスクが高い。朝靄がたちこめることが多く、その大半は気温が上昇してくるお昼どきまで晴れないためである。確実に行きたい場合は第2便を取るか、あるいは船で行くのが良いだろう。
かくいう自分も今回は初便を取ってしまい、天候調査待ちを経験した。運航可否の決定を待つ時間は何とも言えない緊張感が走る。運航決定の知らせを見たときは大いに安堵した。
1時間ほどの短いフライトではあったが、強風により機内の揺れはおさまらず、シートベルト着用サインが常についていた。厳しい条件下でも安全運航をしてくれたパイロットに感謝である。お手洗いは搭乗前にすませておくように。
旅のお供
空港に着くとレンタカー屋へ。受け渡しはスムーズに済んだが、いざ乗ってみると起動方法がわからず一瞬フリーズしてしまった。シフトレバーがハンドル横にあるコラムシフトタイプの軽自動車だったのである。
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レンタカーは仕事の関係でたびたび使用するが、本州ではほとんどがインパネシフトだし、それが当たり前だと思っていたので一種のカルチャーショックを感じた。
機先を制するため
…ここで口火を切るわけではなく、離島のあるあるとして1つ共有しておくとすれば、他の旅行客と行き先が被ることがある。「あそこで見たグループがここにもいる!」という現象が頻発し、顔を覚え(られ)てしまうなんてことはザラである。
加えてアウトドアのレジャーは、天気にもスケジュールを左右されてしまうため、他の客とのバッティングを避けることが難しい。旅先での出会い、的なものに期待するのなら悪くはないかもしれないが。
今回は日が進むにつれて天気が悪くなる予報だったので、絶対にやりたいことであった「八丈富士登山」をするには初日しかなかった。
また、有名な(?)パン屋もこの日(午前中のみ)しか営業しておらず、真っ先に行くこととなった。
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それから八丈富士へ向かうわけだが、当然旅行客が集中し、駐車場があふれていた。中腹に牧場があるが、そこは登山客向けには開放しておらず、別の場所に停めるように、と牧場の人に言われてしまった(ただ、場所に関しては詳しく教えてくれたのでありがたかった。)。行楽シーズンは路上駐車が多くなり、警察がほぼ毎日注意に来るそうだ。「自分たちだけなら」「ちょっとだけなら」で現地の人の生活を邪魔してはいけない。「ルールを知らないから」と逃げるのではなく、「知る努力」をしなければならない。
八丈富士に登る
牧場のおじさんに言われるがまま本当に車を停めていいのかどうかわからないスペースに駐車を済ませ、ついに八丈富士の頂を目指す。
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登山道は勾配こそ少し急だったが、階段などコンクリートで整備されており、登りやすいほうであったと思う。
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中腹までは陽が射して少し暑いと感じるほどであったが、登るにつれて霧がたちこめ、加えて風も吹き付けてきて肌寒くなってきた。本家の富士山同様、周囲にさえぎるものがないため、海から吹き付ける風が斜面を登るにつれて冷やされていく。夏でも羽織るものが1枚あるとよい。
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(山は絶対に舐めたらだめです。お腹が減ったら飴を舐めましょう)
火口に戻ってお鉢巡りを開始。景色が晴れることはなく、淡々と進んでいく。火口側に一歩踏み外せば、、という急な崖の横を通ることもあり、かなり神経を使った。これはこれで安全のためにはよかったのかもしれない。(万一のため登山届は出しておきましょう)
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これといった撮れ高もなく、お鉢巡りを終えて下山。ツアー客を率いていたガイドいわく、クジラが近海に来ていたらしいが、よくわからなかった。途中神社に立ち寄ったが、3時間もあれば帰ってこられる行程だろうか。
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その後宿へチェックインし、しばらく休憩したのち夕食へ。
八丈島の料理
夕食は昔ながらの八丈島料理を食べられるお店を予約していた(お店も少ないので、人気店でなくても予約は必須らしい)。宿からは車で5分ほど。
地の野菜や魚、そしてお酒を美味しくいただいた。
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2日目
あいにくの天気
天気予報によれば2日めからの降水確率は上がっていて、それは見事に的中した。(昨日山に行っていて本当によかった。)
幸い宿には観光案内のリーフレットがいくつか置いてあり、雨の中でもできるアクティビティの特集も含まれていた(気候のおかげ?)。予約制のところが多かったが、当日でも入れそうなところにかたっぱしから電話をし、予定を埋めていく。
焼酎の蔵を見ようと思っていたが、個人経営のため休みが不定期で、かつシーズンオフに向かうためなかなかつながらない。一つの蔵と連絡がついたが、一人で切り盛りしているため、時間指定での見学であればよいということになった。しかしこれは最終日午後になった。
黄八丈体験
もう一つのアクティビティとして、八丈島オリジナルの織物である黄八丈の織り体験があった。こちらも人気がありそうだったが、すんなりと予約できた。
かつては絹織物が主要産業であり、島に自生する植物で染色していた。
詳細な定義は以下の通り(東京都産業労働局より)。
先染めの平織り又は綾織りとする。
よこ糸の打ち込みには、手投げ杼(てなげひ)を用いる。
染色は、手作業による浸染とする。この場合において、染料は、コブナグサ、タブノキ又はシイを原料とする植物性染料とし、媒染剤は木炭又は泥土とする。
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この時代に手で布を織ること自体貴重な体験で、お店の方のレクチャーのもと一本ずつゆっくりと織り進めていく。手と足を同時に動かすので頭の体操にもなった。織った布は後日家まで届けてもらえる。
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雨上がりの温泉巡り
昼食のあとは町役場併設の史料館などを見学し、雨をしのぎつつプランを練る。幸い雨が止んできたので、温泉が多くある島の南のほう(中之郷・末吉エリア)へ車を走らせることにした。
まずは中之郷の裏見ヶ滝。無料の温泉がありにぎわっていた。シャンプー等は使えないが、シャワーや更衣室があるのはありがたい。水着は忘れずに(最悪集落のお店で買えるがコスパは微妙かも)。本命の滝は雨の後にもかかわらず水量が少なかった。これも火山島のせいか?
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カフェ休憩をはさみ奥の末吉エリアへ。
(カフェも混むので訪問は計画的に。違法駐車、ダメ、絶対。)
さて、末吉きっての観光地。みはらしの湯へ。大露天風呂を楽しみにしていたが、あいにくこの日は女湯となっていた。男湯の眺めも悪くはなかった。
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日没まではまだしばらく時間があったので、雨が降っていないうちに屋外の観光スポットを満喫すべく中心部へ戻った。
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3日目
天気は、、
相変わらず微妙。だが雨は降っていなかったので、アウトドアのアクティビティを消化(?)していく。
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念願の焼酎蔵見学
ついに待望の時間がやってきた。楽しみは最後まで取っておくべきものだ(結果的にそうなっただけだろ)。
麹を作る前の麦の蒸し作業の合間ではあったが、丁寧に説明していただいた。一人で切り盛りされているため、試飲のようなサービスはなかったが、工程を見ると飲みたくなるのが人の性。すぐさまスーパーに立ち寄り1本購入した。
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帰りの飛行機は問題なく飛び、無事に羽田空港に帰着した。
おわりに
離島に行くと、普段の生活の中で当たり前だと思うことがそうではないと感じさせられる場面が多くある。商店の営業時間は短く、定休日もある。移動の足だって車が当たり前で、公共交通は貧弱で老後の生活に対する不安も募る。
しかしそのような中でも生活し、文化を現在に伝えいる人がいる。自分自身として支援を続けていくのは当然だが、そのような人達を見捨てることなく、発展していけるようにしてもらいたい。もうすぐの都知事選に向けて思いをはせる旅となった。
リフレッシュにはちょうどよい距離感なので、また行きたい。
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