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「怒っている人は傷ついている」。問題は怒りではなくて、傷のほう

コロナ対策やオリンピック直前のゴタゴタに対する怒りの声が、最近特に増えたなぁと感じています。そんな時に、「怒っている人は、傷ついている」という言葉をふと思い出しました(たしか、以前読んだアドラー心理学の本に書いてあった言葉です)。

怒りの裏には必ず傷が

人の怒りの裏には必ずと言っていいほど、不安、恐れ、疲弊、フラストレーションなどといった「傷」があるのだそうです。確かに自分自身を振り返ってみても、怒っている時というのは大抵心が傷ついて、冷静さを失っている時です。コロナやオリンピック関連で怒っている人の多くも、疲弊や欠乏といった傷を持っている人たちのようです。

怒っている人はエネルギーがあるように見えるし、一見傷ついているようには見えません。また相手の怒りの感情が自分の感情を揺さぶるので、相手のことを慮る気持ちは生まれにくい。そのため、怒りの裏には傷があるということは忘れ去られがちです。

この世界の怒りの量と、傷の量

でもふと立ち止まってこの事実に目を留め、この世界に存在する怒りの量を思う時、「この世界には一体どれほどの傷があるのだろう?」と、圧倒されます。

コロナによって、間違いなく世界の傷と怒りは増幅されました。しかしコロナ抜きにしても、この世界は傷の多い世界だと考えます。非常に抑圧的な考え方が支持されているからです。このような世界では傷ついて当たり前です。みんな望んで傷ついているんじゃないし、怒りたくて怒ってるんじゃない。だから、僕は怒っている人をあまり責められません。

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怒っている人の感情の背後にある傷を思う時、その人に対して持つ恐怖や苦々しい思いが少なくなっていき、憐みの心が生まれてくることを感じます。

怒りは多くない方がいい

稀に良い怒りもありますが、怒りは基本的には良い感情ではありません。そして当然ですが、怒りの原因である傷があるというのは、辛く苦しいことです。だから僕は、人が傷つきにくくなることを願うし、傷が癒されることを望みます。

傷つきにくくなること、傷が癒されること

聖書の言葉が心に染み渡ると、人は傷つきにくくなります。思い通りにならず、予期せぬことばかり起きる人生でも、受け入れられるようになるからです。人の本質を理解することで、良い意味で人に期待をしなくなるからです。全てのことには意味(目的)があり、どんな暗闇の中にあっても希望があると知るからです。

そして、受けた傷自体も癒されます。僕自身も、聖書の言葉に従い、祈り、賛美し、同じ信仰をもつ人と交流するということを通して、実際的な傷の癒しを受けるという経験を何度もしました。

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力ある存在が、傷ついた僕を抱きしめてくれる。「この世ではわけのわからない苦しい事がいっぱい起きるけど、心配しなくてもいい、私がついている。一緒に歩こう」と言ってくれる。そして傷ついた心を癒してくれる。この方と歩む人生には大きな平安があるのです。

僕が願うこと

怒っている人の傷に対して僕ができることは多くないですが、その人の傷のために祈りたいし、できることなら一緒にその悲しみを共有したいと、心から願います。傷つく人ともに歩まれた方の姿に倣いたいと願うからです。

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この傷と怒りに満ちた世界にあって、この祈りを心から祈ります。

いま、皆さんには怒っていることがありますか。その怒りの元になっている傷はなんですか。僕はその傷が癒されることを祈っています。そしてみなさんの人生が傷つきにくい人生となり、怒りの少ない人生となっていきますように。

聖書の言葉

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本来怒りの感情というのは軽々しく用いて良い感情ではありません。しかしそれが傷によって噴出してしまっているとするならば、この傷に対処をする必要があるのです。それが聖書の言葉により、たましいを救うということだと思います。

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あらゆるものには、それが起こるべきタイミングがある。それは私たちがコントロールできる領域ではありませんが、そのことに苛立つ必要はありません。なぜならこのタイミングを支配されている存在は善と愛の存在だからです。

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イエス・キリストの言葉です。彼は我々を癒したいと願い、その手を差し伸べているのです。私たちはその差し伸べられた手を、ただ掴めば良い。それによって癒しを得るのです。

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祈りによって自分の心を神に打ち明ける時、状況はすぐに変化しないにも関わらず、よく分からない不思議な平安に包まれることを感じます。このことは理屈では全く説明できないのですが、本当に起こるのです。

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これが僕に与えられている使命であり、僕が従うことを心から願うものです。


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