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百花繚乱シリーズについて
こんにちは。
今日は、これから書いていきたいなと思っている掌編集『百花繚乱シリーズ』について、ちょっと語ってみたいと思う。
1.シリーズのアイディアが生まれるまで
「花男子(はなだんし)」
※注:大ヒット少女漫画やイケメン韓国ドラマとは何の関連もありません。
という友人イラストレーターの言葉で盛りあがったのは、今から何年前のことになるだろうか。ひょっとしたら十年前とかかもしれない。
「花男子」=花のイメージ(花の姿や花言葉)を投影した男性キャラクターが出てくるSSを書いて集めてお花畑みたいにしたら絶対楽しい!
デビュー前に『君と月夜の庭で』というブログで小説を発表していたこともあり、小さな庭に一輪一輪花の苗を植える、みたいなイメージが浮かんだ。
友人がイメージイラストを描いてくれたり、わたしがこの花にはこんな男子かなと話したり。
二人でひっそり楽しく遊んでいたのが、構想の発端だった。
2.頓挫・再始動
その後、商業のお仕事で多忙になったり、執筆そのものができなくなったり、いろいろなことがあってなかなか構想を実現できずにただ年月ばかりが経ったのだが、
「いつか書いてみたい!」
という願いは、心の奥底でずうっととろ火で燃え続けていた。
最近、また少し書けそうだなと感じるようになり、小説をあとどれぐらい書けるのかと考えた時、
「死ぬ前に後悔するぐらいなら、全部書いちゃえばよくない?」
と思うようになった。
3.百花繚乱シリーズとは?
最初に書いた通り、花のイメージや花言葉に合わせたキャラクター「花男子」を設定し、BL掌編を連作していく、という遊び。
元々あった構想は、花屋の青年と華道家の『今宵も君と、花語り』という長編BLの中の挿話として、花男子の掌編が間に挟まる、というものだった。
誰も興味ないと思うけど、さらに詳しく説明させていただくと、
【攻め①花屋】×【受け①華道家】のストーリーに、時間軸がずれた
【攻め②アマチュア小説家】×【受け②薔薇の育種家】のストーリーが
交互に挟まっていて、
【攻め②小説家】が【受け②育種家】のために書いた掌編たちを、
【攻め①花屋】が発見して【受け①華道家】に読み聞かせている、
という、複雑な入れ子構造にしたかったのだ。
自分で書いていても何を言ってるかわからないぞ……。
とにかく、オンラインでないとできない構造の話を書いてみたかったのだ。記事リンク貼れるし、目次リンクから飛んでもらえるし、多少複雑になってもネット小説なら可能じゃないかと(当時は)思っていた。
物語の構造が複雑になればなるほど興奮しがちというよくない癖(へき)があるのだが、実際これを創れたとして、読んでる人にはあっちこっち話が飛んで全然喜ばしくないだろう。
特に恋愛小説であるBLなら、1カップルに集中した方が読みやすいし、別々に分けて書いて、設定集でも添付しておいた方がよほど親切だ。
頓挫している間にそう悟ったので、いったん外周部の長編たちのことは置いておくことにした。
長編二本書いてから掌編をちまちま書き溜めていくんじゃ、いつまで経っても全貌が見えそうもないしね。
なので、てっとりばやく書きたい花男子たちを、不定期で書いていきたいと思う。商業小説の準備も進めているので、どのぐらいの頻度で書けるかはわからないけど。
4.今後の予定
今のところ、存在してるSSは、四本だけ。
・水仙(『ナルキッソスの涙』)
・向日葵(『アンダルシアの黄金の風』)
・彼岸花(『曼殊沙華の咲く頃には』)
・紫陽花(『紫陽花の八重咲く如く』)
それぞれ花をイメージしたキャラクターを軸に書いてみたつもりだが、いかがだろうか。読んでいるうちに花の姿が立ち上ってくるといいなと思う。
近々書きたいなと思って準備しているのが、朝顔、夕顔、マグノリア、チューベローズ。
お題で書くのが好きなので、「こんな花男子を読みたい」「わたしの好きな花はこれ」などありましたら、この記事のコメントでも旧Twitterでも、お声をいただければ嬉しいです。