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「諦める」ことを決めると、「諦められない」ことが見えてくる。

最近、もう「諦めよう」と思うことがどんどん増えてきた。

苦手な早起きを得意になること、長時間働くこと、大人数のいる飲み会で上手に話すこと、低気圧の日に集中力を発揮すること、無理をして集団行動に馴染むこと、などなど。

自分をアップデートするために努力することは大事だし、前向きに成長を追い求める人の姿はいつだってカッコいい。

でも、人間には、たぶん持って生まれたものがあって、それはなかなか変えられない場合が多い気がする。

どんなに頑張っても「無理じゃね?」と思うことも山ほどあるのが人生だ。だから私は、そういう無理っぽい案件を受け入れて、諦めてみることにした。

自分のダメなところを諦めれば、周囲に嫌われたり、仕事やプライベートがうまくいかなくなって、どん底に落ちていくんじゃないかと思い、めちゃくちゃ怖かったんだけど、諦めてしまうと案外あっけなくて、しかも別に何も悪いことは何も起きなかった。

「な〜んだ、大丈夫じゃん」と思いながら、また生活を続けてみると、次は今まで「諦めちゃいけない」の下に覆い隠されていた「絶対諦められない」が見えてくることに気がつく。

ライターとして、読者に届く良い原稿を書きたい。
自分にできることで、社会の役に立てるようになりたい。
大好きな人たちに、幸せでいてほしい。
自分の好きなことを我慢せずに、どんどん取り組みたい。
ささやかでも、心豊かで、ちゃんと幸せに暮らしたい。

頭の中で、「〇〇しなきゃ」という焦燥が、オセロみたいに「〇〇したい」という希望にパタパタとひっくり返っていくようだ。

こうして、諦めることを決めると、頭の中に抱えていたモヤモヤがスッキリして、自分が本当に取り組むべきことが見えてくる。

大事にしている判断基準は、眼の前にある事象に自分は苦手意識があるのか否かを素直に判断すること。

そして「自分にとって苦しいことにとことん取り組む時間」と「苦労せずに取り組めることに向き合う時間」のどちらを選ぶのが、現在の自分をより遠くまで連れていってくれるかを、天秤にかけつづけることだと思う。

そうすると、「苦しいけどどうしてもやりたいこと」を、必ずしも諦めなくてもいいのだと気がつけるし、逆に「無理なことは無理」と諦めることに罪悪感がなくなる。

ここまで、諦めることを勧めるような文章を書いておいてなんだけど、私は人間の諦めの悪さだって愛おしいと思っている。

だから、どうしても諦められないことを諦めないために、まず最初に諦めることを決めるのが大事なんだというのが、最近気がついたことである。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
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目次ほたる/Metsugi Hotaru
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