広島県議会議員への立候補表明
2023年2月3日、広島県議会議員への立候補表明会見を開催していただきました。以下、会見でお話ししたことをまとめましたのでご一読いただければ幸いです。
プロフィール
1968年広島県沼隈郡生まれ(現 福山市) 尾道市在住
理学療法士 専門:予防理学療法学
博士(人間科学)
博士論文:行動科学に基づいた高齢者への運動指導方略の検討
1987年 広島県福山市立福山高等学校卒業
1991年 愛媛大学理学部生物学科卒業後 バイエル薬品株式会社に 入社
脳卒中治療薬の開発に携わったのをきっかけにリハビリの重要性を知り
1998年 理学療法士を目指して北里大学医療衛生学部に入学
2002年に卒業し理学療法士となり 埼玉医科大学短期大学(のちに改組され
埼玉医科大学)で理学療法士として18年間勤務
勤務しながら 国際医療福祉大学大学院 早稲田大学大学院を修了
2020年4月 母の脳卒中をきっかけに実家の福山市に戻り 母の自立支援を
しながら2年間 沼隈病院で訪問リハビリに従事
2022年4月 尾道に移住し 株式会社 ゆず 看多機ホームみなりっこで
理学療法士として勤務
2023年 1月いっぱいで選挙に専念するために退社
なぜ立候補しようと思ったか
以前から自治体の政治には興味があり、埼玉にいる頃にも町議会議員選挙に立候補しようかと思ったことがありました。ただ、幸い当時、私はその町にある大学の教員で、大学教員として、そして理学療法士として、もちろん住民としても高齢者総合計画の策定委員など町の政治、町政に関わらせていただいていたので、町議会議員としてよりも大学教員で理学療法士という立場の方が町に貢献できると思い立候補しませんでした。
広島に戻ってきたのが3年前、地域のために何ができるか考えた末に立候補を決意いたしました。
県政か市政かですが、今回の選挙はあの買収事件の後、初めての県議会議員選挙ということになりますので無投票はないなと、立候補を決意した当初は現職のお二方のみ立候補を表明されていたので、では私も、という気になりました。
2019年の尾道地区での投票率は50%を切っていましたので、なるべく多くの方に投票所に足を運んでいただき、民主主義と呼べるような社会になればと思っています。
なぜ尾道か
今、住んでいるのが尾道だから、というのが1番の理由です。なぜ尾道に住んでいるか、ですが、「足でする投票」という言葉をご存知でしょうか。選挙での投票が手でする投票なのに対し、何かの活動やグループに参加したり、移住してそこで生活したりするなど、自分の意思を行動で示すのが「足でする投票」です。応援消費も「足でする投票」に入るかもしれません。
尾道にはいろいろおもしろい活動をしている方がいらっしゃるので、そこに住んで一緒に活動したいなと思い、現在、尾道の空き家再生プロジェクトで紹介いただいた土堂の家に住んでいますし、他にも、地域住民として、イベントなどに参加させていただいています。
スローガン「取り戻そう 広島の誇り つくろう 広島の未来」
皆さんもご存知のとおり、広島県議会では、全国的にもニュースになるような事件が起きていますが 残念ながらその全貌は明らかにされていません。それについて皆さんはどのようにお考えでしょうか? 私は、この事件を決してうやむやにせず、できるだけ全貌を明らかにし、2度とこのような事件が起こらないよう、その戒めにすべきだと考えています。
今度の広島県議会議員選挙は、広島県民があの事件をどのように捉えているかを示すいい機会だと思っています。今こそ 現在の既得権益や利権やしがらみなどをいったん見直して もう一度 広島の誇りを取り戻し 県民の方々と一緒に広島の未来をつくりたいと思っています。
信念「平和」「教育」「環境」「ウェルビーイング」
①平和
私は広島で生まれ18年間広島で育ちました。その後、広島から出てしばらく別の地で暮らすわけですが、別の地で暮らしてみて驚いたのは、原爆が落ちた8月6日に、テレビで平和記念式典以外の番組を放映していたこと、そして8時15分にサイレンがならなかったことです。私たち広島県民が思っている以上に、他の都道府県の方々は原爆についてご存知ないのではないかと思いますし、世界に目を向ければもっとその傾向は顕著なのではないかと思います。
5月に開催される予定の広島サミットは、広島の、そして日本の平和についての姿勢を世界に示す絶好の機会だと思います。ぜひ、広島から世界へ平和のメッセージを発信しましょう。
②教育
私は、理学療法士になってから18年間、短大や大学での教育に携わってきました。また、現在も月1回、理学療法士として福山北特別支援学校に非常勤で勤務させていただいています。
地域共生社会という言葉があります。大人も子どもも、高齢者も障害者も、分け隔てなく、誰もが暮らしやすい社会を作りましょうという日本政府の方針です。私は理学療法士として高齢者や障害者の方に関わる機会が多かったこともあり、この方針については大賛成です。最近では、インクルーシブ教育とかニューロダイバーシティといったキーワードもよく耳にするようになりました。一方で、特別支援学校に関わるようになりその保護者の方のお話を聞くと、「いろいろ迷ったけど特別支援学校があって良かった」という話も聞きます。お隣の福山市には「常石ともに学園」というイエナプラン教育を受けられる学校ができ移住者が増加したり尾道から市をまたいで通われたりしているようですし、シュタイナー教育を受けられるフリースクールが開校するという話もあります。
これからは、実際に教育を受ける子どもたちや保護者の方たちが、それぞれの個性に合わせて受けたい教育を受けられる社会にしていく必要があり、実際に少しずつそうなってきているのではないかと感じます。
これからさらに、受けられる教育の選択肢を増やしていくことが重要だと思っています。受けられる教育の選択肢が増えれば、イエナプランのように特徴ある教育を受けたいという人たちが集まり移住者も増え、人口減少対策にもなるのではないかと思います。
③環境
広島は海も山もあり、都市と自然が近い、海と山が近いのが特徴です。里山・里海という言葉がありますが、豊かな里山・里海を未来に残せればと思いますし、環境保護は進んでいるとは言い難いですが、今からでもできることはたくさんあるのではないかと思います。
もうひとつ、放射性廃棄物をこれ以上未来に残さないよう、原子力発電所は廃炉にすべきだと考えています。
④ウェルビーイング
ウェルは良い、ビーイングはあるとか存在するとかといった意味です。つまりウェルビーイングは良い状態であることを示し、簡単にイコール「幸せ」とか「幸福感」と訳される場合も多いです。
私は理学療法士として大学教員や医療・介護施設でのリハビリに従事するかたわら、地域での介護予防事業をサポートしたり日本予防理学療法学会の理事を務めたりしており、予防理学療法学を専門として活動してきました。 予防理学療法学の目標の一つは、身体機能の低下から要介護状態になるフレイルやサルコペニアやロコモティブシンドロームを予防するためにどうすればいいかなどを追求することです。これらの予防には運動と栄養が重要なのですが、人は誰でもいつかは最期を迎えるわけで、これから来る多死社会に備えて、誰もが「いい人生じゃった」と最期を迎えられる社会にしたいと考えています。
昨年「PLAN 75」という映画が公開され話題になりました。シネマ尾道でも上映されていましたのでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。私も観に行きました。75歳になったら死を選択できるという法律ができたという内容の映画でしたが、観客は高齢の方が多く、死への関心の高さが伺えました。私の父は昨年Covid19感染症で急逝し、家族は最期を看取ることができずどういう最期だったのかはわかりませんが、父は普段から「わしゃもういつ死んでもええ」と話していましたし、自分の思い描いた最期ではなかったかもしれませんが、いつかその時が来る覚悟はできていたのではないかと思っています。最期の迎え方は人それぞれですが、どうすれば誰もが「いい人生じゃった」と幸せな気持ちで最期を迎えられるのか、皆さまと一緒に考えていければと思います。死は誰もに訪れるもので、決して特別なものではありません。私が勤務していた看護小規模多機能ホームでは、半年の間に5名の方を看取りました。我々医療職には死は身近なものですが、一般の方々にはまだそうではないかもしれません。死は特別なものではなく、もっと死を身近に感じられる社会になるといいなと思います。
私が関わっていた介護予防事業は、2025年までに構築することを目標として掲げた「地域包括ケアシステム」の一端を担うものです。地域包括ケアシステムの植木鉢の図を資料にお示ししてありますが、葉っぱの部分が「医療・介護・福祉」など、土が「介護予防」などで、植木鉢は「すまいとすまい方」そして植木鉢を支えるお皿の部分が「本人の選択と本人・家族の心構え」です。葉っぱの部分や土の部分は充実してきた印象がありますが、特にお皿の部分についてはあまり進められていないように感じます。
誰もが「いい人生じゃった」と最期を迎えられるには、本人が選択できるうちに本人が理想の最期を選択しておくことが重要なのではないかと思いますし、選択できるだけの選択肢を提示することが重要だと思っています。
最後に
私には主だった支持組織も後ろ盾もありませんが、その分、しがらみがなく、広島県議会に新たな風を吹かせることができるのではないかと思い、この度、立候補を表明させていただきました。皆さまの中にも時代の変化を感じていらっしゃる方は多いのではないかと思います。この選挙が広島を、そして日本を変える分岐点になることを願っています。
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