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お稽古場探訪①【木谷哲也 先生】宝生流謡曲仕舞教室

宝生流能楽師の先生とお弟子さんに
能を「習うこと」の魅力をお話いただきます。

能を習ってみたいけど、誰に習ったら良いか分からない。
先生の雰囲気を知りたい。
稽古場の情報を教えてほしい。

という方はぜひご参考にどうぞ!


第1回目は
木谷哲也(きだにてつや)先生です。
「宝生流謡曲仕舞教室」の木曜教室42・44期を担当されており、今回は木曜教室についてお話を伺いました。

▪️木谷哲也 Kidani Testuya
シテ方宝生流能楽師
1989年、石川県輪島市生まれ。2008年入門。20代宗家宝生和英に師事。初舞台「舎利」ツレ(2013年)。初シテ「草薙」(2016年)。

──木谷先生の稽古場情報を教えてください。
東京では火曜と木曜にお稽古しています。
火曜は私個人のお稽古場で、木曜は宝生会が開催している「宝生流謡曲仕舞教室」の木曜教室です。(※)
今後、火曜のお稽古は神保町の区民会館の和室を借りて、そこでお稽古しようと思っております。
木曜にお稽古している「宝生流謡曲仕舞教室」はこの宝生能楽堂の稽古舞台でお稽古できるのでおすすめですよ!
そして、年に1回発表会がありまして、「宝生流謡曲仕舞教室」のお弟子さんは、普段定例会でプロの能楽師が舞台に上がっている宝生能楽堂の本舞台で発表できるんです。

●「宝生流謡曲仕舞教室」
火曜教室と木曜教室があり、期ごとに講師(指導する能楽師)が変わります。
随時入会可能です。最初はお稽古の見学をしていただきます。
1期は2年間、期をまたいでの受講はできません。
火曜教室:現在は朝倉大輔師が第43期。2023年12月終了予定。
木曜教室:第44期を2023年1月~2024年12月に開催。始めるなら今です!

※「宝生流謡曲仕舞教室」火曜教室・木曜教室について


──木谷先生の、木曜教室のお稽古で大切にされていることは何ですか。
初心の方が多いので、能を好きになっていただき、謡や型のこういう所が面白いということを伝えられるように心がけています。

──先生の公演情報を教えてください。

2023年1月の月浪能特別会では髙橋憲正さんの「翁」で千歳を勤めさせていただきます。
五雲能では10月に出演予定でして、それ以外にも金沢の舞台もありますので、ぜひお越しいただければと思います。

✨1月の月浪能特別会チケットはこちら✨

2023年10月14日(土)五雲能
「三輪」和久荘太郎
「大仏供養」木谷哲也
「大会」東川尚史
チケットは8月19日発売予定!

──これから能を習ってみたいと考えている方にメッセージをお願いします。
能は習ってこその芸能です。例えば、謡を習った後に、実際の公演で謡を聞いたときには聞こえ方が変わってくるんです。自分で謡ったり型をやってみたり、稽古をすることによって、能の面白さが増すと思っております。いろんな先生、いろんな稽古場がありますので、ぜひ一歩を踏み出していただければ幸いです。

【おまけ】
木谷先生が「受け継いできたもの」について
ご紹介しているこちらの記事も併せてどうぞ!



木谷先生のお弟子さんにインタビュー

▪️今回お話を伺ったお弟子さん
2021年から「宝生流謡曲仕舞教室」木曜教室にご参加くださっている方。
今後も木曜教室に参加しながら木谷先生の個人弟子としても稽古を続けられるご予定。
※通常は期をまたいでの受講はできませんが、木曜教室の講師を哲也先生が継続されること、お弟子さんの熱心さを考慮して特別に2期受講していただくことになりました。

──木曜教室を始められたきっかけを教えてください。
私はJR東日本の「大人の休日倶楽部」に入っていたのですが、会員が受けられる講座に宝生流のお稽古講座がありました。そのときの講師が木谷先生でして、先生が休日倶楽部の講師をお辞めになるタイミングで木曜教室に参加することにしました。
先生は明るくて朗らかで、みんなの評判もとっても良いですよ。

──なぜ能を習い始めたのですか。
私はもともと狂言が好きで、狂言を観に行っていたんです。狂言と能は同じ公演で上演されておりますので、次第に能にも興味を持つようになりました。
足の運び方が綺麗だな、腰の位置がずっと動かないってすごいなと思いながら舞台を見ていましたね。私はスポーツをやるのも好きだったので、身体の使い方にも興味があるのかもしれません。

──お稽古をされていて良かったと感じることは何ですか。
膝が良くなってきたことですかね。体調が悪くても、先生は「平気です!お能をやれば!」とおっしゃっていました(笑)。ここに来て声を出して体を動かしていると楽になります。
木曜教室は月に3回あるのですが、私にとってはそれが丁度いいですね。お稽古の間が空いてしまうと忘れちゃうから。
個人稽古というのは自分のペースに合わせて無理のない範囲でやらせていただけるので良いと思いますよ。
※個人稽古と集団稽古…先生と弟子が1対1で稽古をする個人稽古に対して、集団稽古として複数人で一斉に謡の稽古をすることもある。

──木谷先生の舞台を観に行かれることはございますか。
はい。今度は金沢に先生の舞台を観に行こうかなと思っています。ついでにカニを食べに♪
いろいろな先生の舞台を拝見していますが、木谷先生の舞台は若々しくて力があるなと思います。

──発表会には今まで出られましたか。
実は前回は予定が合わなくて出られなかったんです。来週12月22日にある発表会が初めてなので、緊張でドキドキしますが楽しみです。家族も観に来てくれます。
先週は宝生能楽堂の本舞台で発表会のお稽古をしていただいたのですが、いつもお稽古している稽古舞台と違って、本舞台の板はなめらかで、足を運ぶ感覚がとても気持ち良かったです。

──今後も木谷先生のお稽古を続けられるそうですね。
先生が良いから続けられるんです。
もうちょっと綺麗に舞うために脚力をつけていこうと思います。


インタビューにご協力いただきありがとうございました。

木谷先生に習ってみたい!
宝生能楽堂の本舞台で発表してみたい!
という方はぜひ宝生流謡曲仕舞教室へ✨


インタビュー日時:12月15日(木)、宝生能楽堂稽古舞台にて。


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