青柿物語#20(Minecraft)
” 地下帝国はやっぱり怖かった”の巻
少し前の話になる。
いつも遊んでくれているタロくんも忙しくなるようで、
しばらく会えないかもしれない。
それなら、行こう! 地下帝国へ。
「えー、ほしねえが行くって言った!」
青クレさんは驚くけど、
そりゃ、行くときは行きますよ!私だって。
場所はわかっている。
“のえクラ”Ver3.0時代に偶然?見つけた。
入ってすぐに、真っ暗になったから
慌てて逃げ帰って、それっきり。
いつでもこれるようにネザゲだけ立てておいたから
行こうと思えばいつだっていける状況だった。
その日は青クレさんとタロくんがいるから、
私は足手まといにさえならなければいいはず。
死んでも慌てないように
持ち物は最低限に。
海底神殿やエンドの苦い経験もあるから
出陣の準備は入念に。
記憶をたどりながら久しぶりのネザゲをくぐる。
眼の前にはピンクのベッド。
ずっとここで留守番をしてくれていた。
ありがとう。
たいまつを頼りにふたりはどんどん降りていく。
私は恐る恐るあとに続く。
しかし地下要塞も見つからないうちに
当たりが真っ暗になり。
ウォーデンが出現したことを告げる。
「しゃがんで!じっとして!」
思わず息まで止めてしまう。
ぐ、ぐるじじぃい。
スカルプのぽこぽこって音も色もBGMも
臨場感たっぷり。
びえーん、怖い。怖いよ~。
正直「来るんじゃなかった~」とは思ったけど
ぐっと飲み込む。
洞窟の形状が複雑すぎて
肝心な地下帝国を見つけるのに30分以上かかったが
諦めかけたその時、タロくんが叫ぶ!
「あった!」
どうしてなのかわからないが
すでに青クレさんは一度死んでおり
捨て身の装具なし。
地下帝国を見下ろす高台にベッドや
荷物のチェストを置いて
死んでもすぐここに戻ってこれるように
準備万端整えて
二人は颯爽とおりていく。
私はまずは落ちないように
ゆっくりとスニーク状態で……
「あ、やばっ、やっちゃった!」
という声が聞こえてくる
な、何が起きたんだ!
私は「だるまさんが転んだ」状態でピタッ
辺りは真っ暗
なんか妙な声が聞こえてくる
二人の決死の戦いの様子が伝わってくる
もはや私は、お祈り状態。
行きた心地がしない。😭
状況もよくわからないが
事態が収集したらしき隙に
私はこっそりベッドの位置までもどり
ここで高みの見物をすることにした
あは、あははははははは。
ずいぶん苦戦した結果
見事、地下帝国の鍛冶テンプレート
2種をゲットした。
二人は勇者だ。
心から讃えよう。
言っちゃーなんだけど
私はもう二度といかない。
(言うほど、何もしていないけど)
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ゲームでも手に汗を握る。
ゲームだとわかっていても恐い。
視覚と聴覚から入った情報が
脳で現実との境目を曖昧にし
直接、感情を刺激する。
心拍数は上昇し、瞳孔は開く。
五感から入力された情報の真否は
脳が勝手に解釈し、処理する。
それなら、しあわせになる情報を
積極的にINPUTしよう。
普段使わない感覚器を
積極的に使って。
甲子園じゃなくても沸騰する夏。
ナイアガラに行かなくても
いながらにして滝を知る夏。
「いま・ここ」ってどこだ。
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