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台湾に恋して

社会人になる前に、どうしてもやりたかったことがある。

それは、「台湾」の地に飛び込むことだった。

本記事は、大学生活の終わりに訪れた、9日間の台湾旅の記録だ。

詰め込み過ぎて記事が長くなった

旧正月

2018年2月11日。

私は一人台湾へと向かっていた。

深夜に日本を出発して、台湾桃園空港に到着。

空港にあるモニュメントを見て、今が特別な時期であることに気がつく。そう、この時期は旧正月だったのだ。

台湾の旧正月(春節)は、毎年旧暦の1月1日に祝われます。旧暦に基づいているため、毎年の日付は異なりますが、通常は1月下旬から2月中旬の間にあたります。2024年の場合、旧正月の元日は2月10日です。

旧正月は台湾で最も重要な祝祭期間で、多くの人が家族と過ごし、故郷に帰省したり、旅行に出かけたりします。この時期は、台湾全土で特別な行事や伝統的なイベントが行われるため、台湾を訪れる際のハイシーズンとも言えます。

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街中では時折爆竹の音が聞こえた

最初の洗礼は、入国審査での一コマ。

滞在先の住所を尋ねられたものの、住所が分からず、入国審査にしばし引っかかる。電波がないため、調べることも叶わない。旅の幕開けにして、すでに怪しい雲行きだ。

無事審査を通過して、次に向かうは両替カウンター。一万円を台湾ドルに換えると、手元には2500元。大体4倍で計算すると、日本円でいくらかがわかってくる。

空腹のお腹を抱えながら、さっそく地下鉄へ向かう。空港から台北市内までの運賃は160元。日本円にして約640円だ。

電車に乗るためのカード

地下鉄の車内は清潔感たっぷりで現代的なのだが、座席は固いプラスチック製。クッションの座席とは異なり、座ると凍てつくような寒さを感じる。

長距離フライトで疲れたお尻を、冷気が更に刺激する。

誰も座らない笑

寒さに震えながらも、ようやく台北に到着。その瞬間、ふと過去に訪れたフィリピンのセブ島が頭をよぎった。

台北はすっきり整った交通網に、どこか落ち着いた街並み。誰もが整然とした秩序を守っている。

でも、セブのカオスな魅力も少し恋しい。

そんな余韻もつかの間。

どこかで温かいものを…とさまよいながら、駅近くで「黒糖タピオカ」の看板を発見。見た瞬間、足が勝手にそちらへ向かっていた。

ストローを刺して一口飲めば、思わずひとりうなずいてしまう。

温かな甘さが心までほぐしてくれるのを感じていると、次なる獲物が目に入った。そう、「パクチー入りの肉まん」だ。

思い切って一口。…その瞬間、思わず唸った。肉汁と混ざり合ったパクチーの香りが絶妙で、今までの若干の苦手意識が崩れ落ちていく。

その後もいくつかのグルメを食べ漁る。

ふわふわのかき氷

その後は今回の滞在先のホストと合流。

以下の記事に詳しいが、この台湾の旅もカウチサーフィンというサービスを使い、ホストの家に無料で泊めてもらうことになっていた。

旅の交通費は往復2万円以下。滞在費はタダという旅だ。

滞在していたのは台北という場所。

台北(Taipei)は、台湾の首都であり、政治・経済・文化の中心地です。伝統と現代が共存する都市で、歴史的な建物や寺院、美しい夜市(ナイトマーケット)、そして近代的な高層ビルが立ち並ぶ魅力的な観光都市として知られています。台北は交通網が発達しており、地下鉄やバスを使って効率よく観光することが可能です。

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心優しくもてなしてくれたホストには感謝してもしきれない。

初対面のため、お互いのことについて話しながら、近所のコンビニで夜ご飯を食べた。

ホストとコンビニで夕飯
ホストは赤いきつね。自分は台湾の麺?

緑のベール

その後は、ホストと次なる目的地へと向かう。

次の目的地は猫空(マオコン)

猫空(マオコン)は、台湾・台北市にある美しい茶畑と自然が広がる山岳エリアです。市内からゴンドラでアクセスでき、特に台湾茶の産地として知られています。猫空は「猫の空間」と書きますが、名前の由来は、古い台湾語で「山の溝地」を意味する言葉が転じたとされています。

ゴンドラからの眺めは絶景で、昼は緑の茶畑が、夜は台北の夜景が広がり、観光地として人気があります。頂上にはたくさんの茶園カフェがあり、ここで淹れたての台湾茶を楽しめるのが魅力。また、茶の香りに包まれた静かな空気が訪れる人々の心を和ませ、ゆっくり散策したり深呼吸したりするのにもぴったりの場所です。

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この場所は今でも忘れられないスポットの一つだ。

暗くて写真を撮影できなかったため、記憶を頼りに画像などを再現してみることにする。

ほとんど誰もいない夜にゴンドラに乗ったこと。台湾初日だったこと。初めましてのホストに案内してもらったことなど、非日常感も印象的だったのだろう。

しかし、最も自分の記憶に刻み込まれたのは、この猫空全体が纏う緑のベールだ。

ゴンドラの中から、鮮やかに広がる緑の山肌がゆっくりと近づいてくる。

都会の喧騒が遠ざかり、静寂の海が広がり始める。

その時ふと、かすかな茶葉の香りが、風に乗って漂い始めた。

茶畑の広がる山頂へと到着すると、そこはまるで別世界。

茶の香りを纏った、緑のベールで満たされている。

深く息を吸い込むたびに、空気となった茶畑が体の奥に染み込んでいく。

柔らかな香りが深い安らぎを与えてくれる。

全身が緑で満たされ、心の奥深くがゆっくりとほどけていくようだ。

こんなにも深呼吸が心地良い場所を、自分は他に知らない。

二つの軍儀

翌朝は寝坊してしまい、遅めの起床。

起床後、ホストと共に台湾の伝統的な朝食を食べた。

お粥とクレープのようなもの

どちらも非常に食べやすく、朝食にぴったりだ。

ホストが食べる前に、何やら箸を擦り合わせている。箸を使うときには、バクテリアを取り除くために、箸同士を擦るのが台湾流らしい。

台湾の人々はこうした小さな習慣を大切にしている。

食事も旅の楽しみだが、こうした小さな文化の違いなども面白い。

お店には猫がいた

ホストとはここで一旦別れ、市内の観光へと向かう。

英語圏とは異なり、バスに乗るのも一苦労。どのバス停で降りれば良いのかかなり迷った。

余談だが、台湾のバスは異常に揺れる。まるでジェットコースターのように急発進と急停車を繰り返す。

周りの人は当たり前のように乗っている。

台湾の人たちのフィジカルレベルと体幹は相当なものだ。

誇張したイメージ図

無事市内中心部に到着。

台北には例えば以下のような観光スポットがある。

台北中心部の代表的な観光スポット

台北101(Taipei 101)
台北のランドマークで、かつて世界一高いビルとして知られていました。展望台からは台北市街が一望でき、美しい夜景が見られることでも人気です。

龍山寺(Lungshan Temple)
台北最古の寺院で、伝統的な装飾と雰囲気が特徴的。地元の人々が訪れてお参りをする姿も見られ、台湾の信仰文化を感じられるスポットです。

中正紀念堂(Chiang Kai-shek Memorial Hall)
台湾の歴史的な建造物で、蒋介石(Chiang Kai-shek)元総統を記念して建てられました。堂々とした建築と広場が美しく、観光客にも人気のフォトスポットです。

士林夜市(Shilin Night Market)
台北最大の夜市で、台湾料理やスイーツ、お土産などが揃う活気あるスポット。地元の人も観光客も楽しむ、グルメとショッピングの名所です。

北投温泉(Beitou Hot Springs)
台北中心から少し北に位置し、自然豊かな温泉地。温泉博物館や温泉浴場もあり、ゆったりとしたひとときを楽しむことができます。

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初日は中正紀念堂のエリアを中心に観光。

内部の様子

内部では衛兵の方達が、軍の儀式のようなものをしている。

一方、中正紀念堂の周囲では、人々が集いボードゲームなどをしている。ハンターハンターの架空のゲーム「軍儀」に似ており、興味をそそられた。

人が自然と集う場には、何とも言えない幸福感がある。

おそらくこのゲームは、「象棋」(シャンチー)と呼ばれる中国版の将棋のようなものだと思う。

歴史と文化的背景
象棋は中国の伝統文化に深く根ざしており、宮廷や軍隊の戦略を反映しているとされています。東南アジアや台湾などでも人気があり、中国や台湾では多くの大会が開催され、国民的なゲームとして愛されています。

象棋は、簡単に見えて奥が深く、特に「河」や「宮」などのルールが戦略性を高めているため、長年にわたり多くのプレイヤーを魅了しているゲームです。

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周囲の庭園は自然と動物、人が調和し、とても和やかだ。

夜は市内の繁華街のような場所を散策。

勝手に台湾の原宿と命名させていただいた。

デカすぎ
謎のスープ

ここで感動したのが、確かフカヒレスープだったか。寒い体に染み渡る美味しさだったことを覚えている。

家の猫が出迎えてくれた

十と九

翌日は、台北市内から少し離れた観光スポットへ向かう。

十份(シーフェン / Shifen)と九份(ジウフェン / Jiufen)と呼ばれる有名な観光スポットだ。

まずは十份(シーフェン / Shifen)から。

十份(シーフェン / Shifen)

ランタン上げで有名:十份は、毎年旧正月時期に開催される「平渓天燈祭」でのランタン上げで広く知られています。観光客は思い思いの願い事を書いたランタンを夜空に飛ばすことができ、幻想的な風景が広がります。

十份老街:このエリアには「十份老街」というレトロな通りがあり、古き良き台湾の雰囲気が漂っています。鉄道が通りのすぐ近くを走るユニークな景色も魅力で、間近で電車を見られるスポットとしても有名です。

十份滝:十份には「台湾のナイアガラ」とも称される「十份滝」があり、豊かな自然が楽しめるため、観光やハイキングスポットとしても人気があります。

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有名な「十份滝」も見に行った。雄大な自然に囲まれたその滝は、台湾のナイアガラとも呼ばれている。

次に向かったのは九份(ジウフェン / Jiufen)

九份(ジウフェン / Jiufen)

ノスタルジックな雰囲気:九份は、石畳の小道と赤い提灯が並ぶ古い街並みが特徴で、日本のジブリ映画『千と千尋の神隠し』の世界を連想させる風景が有名です。この街は、かつて金鉱の町として栄え、今もなおレトロな街並みが保たれています。

九份老街:観光の中心となる「九份老街」には、多くの屋台やカフェ、土産物店が並び、台湾スイーツや小吃(軽食)を楽しむことができます。特に、芋圓(タロイモ団子)が有名で、九份の名物です。

海と山の風景:九份は山の斜面に位置し、海と山の美しい景色を一望できるロケーションにあります。夕暮れ時や夜景も素晴らしく、カフェや茶店から眺める夜の九份は格別です。

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バスを乗り継いで向かう
入り口
徐々に日が暮れてくる

夜になると徐々に明かりが灯され、映画のワンシーンに飛び込んだかのような不思議な感覚になる。

途中で地元のお茶屋さんに立ち寄り、緑茶を試飲。すっきりとした味わいが喉を潤す。

日が完全に暮れた時、目の前に広がる景色は絶景だ。

一度も来たことがない異国の地のはずなのに、どこか懐かしく、なぜか心惹かれる。

音のない世界

翌日は台北市内から移動し、少し離れたエリアへと向かう。

朝早くからバスステーションへ向かい、チケットを購入。相変わらず交通費が安くて助かる。

犬も眠そうだ
目的地のエリア

観光ガイドでおすすめされていた登山と温泉が目的だったのだが、駅に到着すると人がほとんどいない。

駅から離れて山を目指していると、人の気配、物音も減ってくる。

静まり返った温泉街を歩くのもまた一興だと思いつつ、目的地の登山エリアに到着。そこからはひたすら山頂を目指す。

今振り返ると、一体自分は何をしていたんだろうと思う。

目的などはなく、ただひたすらに山頂を目指していた。そういう時期だったのだ。

道中食べたお昼ご飯

周囲には誰もいない。

山頂に近づくに連れて、次第に音がなくなっていく。登山をする度に思うのだが、音のない山頂付近に辿り着くと、まるで異世界に迷い込んだような感覚になる。

山頂付近に聖母山荘と呼ばれる場所があったが、日本でも古くから山を神聖なものとして扱っているのは納得がいく。

そしてついに、山頂へと辿り着いた。

山肌も美しく、神々しささえ覚える。

何かがここに宿っているのではないか。

音のない世界は、そう思わせるのに充分だった。

帰り道に温泉へ

祈りの文化

人が祈っている姿に美しさを感じる。

なぜそう感じるのかはわからないが、昔からそうした感覚があった。

この日は「関渡宮(Guandu Temple)」という寺院があるエリアを訪れた。

目的地の寺院

「関渡宮(Guandu Temple)」は、台湾で最も古い媽祖(海の守護神)を祀る寺院のひとつで、財運のご利益がある「財神洞(Caishen Cave)」があることでも知られています。財神洞には、財運や商売繁盛のご利益があるとされる五つの財神が祀られており、洞窟の中で財運を祈ることができます

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周囲には大きな川が流れ、風が気持ちの良いエリアだ。

鳥たちがこの寺院の壁で羽を休めており、その数が凄まじい。

鳥たちもこの寺院に居心地の良さを感じたり、何かを感じ取っているのだろうか。

鳥たちがこの寺院に不思議と集まる
なぜかクマがいた
近場で食べた台湾ラーメンは安くて美味しかった

財運のご利益があるとのことで、早速寺院と、その内部の洞窟に足を踏み入れてみる。

黄金に輝く洞窟

黄金色に輝く洞窟は本当に見事で、財運のご利益があると言われるのも納得だ。洞窟を通り抜けると、さらに寺院は続いている。

祈りの所作が素敵だと思う

旧正月ということもあり、たくさんの人たちが参拝している。

寺院の装飾、建築ももちろん美しいのだが、それと同じくらい人々が祈る姿が美しい。

寺院の最上階からの眺め
装飾も本当に見事だ

黄金水岸

「関渡宮(Guandu Temple)」を観光した後は、近隣エリアの淡水(タンシュイ / Tamsui)を訪れることに。

淡水(タンシュイ / Tamsui)は、台湾北部に位置する港町です。歴史的な建物や美しい夕日、グルメ、文化的なスポットが揃う淡水は、台湾を訪れる観光客にも地元の人々にも愛されるエリアです。

歴史と建築
淡水はかつて貿易港として栄え、オランダやスペイン、日本などの異文化が影響を与えた町です。そのため、今でも紅毛城(Fort San Domingo)などの西洋風の建物が残っており、歴史的価値が高いエリアです。

美しい夕日
淡水は夕日の美しさでも有名です。特に淡水河沿いの「淡水漁人碼頭(Fisherman's Wharf)」は、夕日スポットとして人気が高く、夕暮れ時になるとオレンジ色に染まる空と海の美しい景観を楽しむことができます。

このエリアまで川沿いを自転車でサイクリングすると気持ちが良いとのことだったので、その通りにした。

川沿いを自転車で走るのは確かに気持ちが良い。

淡水エリアには台湾ならではのグルメなども多く、日本の鎌倉に似た雰囲気がある。勝手に台湾の鎌倉と命名させていただいた。

そうこうしていると、金色水岸と呼ばれるエリアに辿り着く。

一体どこが金色なのだろうと思っていたのだが、日が暮れるにつれてその理由がわかった。

漁人碼頭(ユーレンマートウ)

海が次第に金色に彩られていく。人々が静かに集ってくる。

まるで太陽に金色の橋がかかったかのようだ。

人々はこれを見て名前をつけ、この海に神聖さを覚えたのだろう。

士林夜市

翌日以降は、台湾の旧正月を体感するため、様々な場所に足を運んだ。

士林夜市(シーリンイエシ)と呼ばれる有名な夜市も訪れ、夜の賑わいを体感した。ここでは、さまざまな屋台でローカルフードや新鮮なフルーツを楽しむことができる。

宙を舞う台湾茶や、バーナーで炙る肉料理など、目の前でパフォーマンスしながら調理される料理は、まさにエンターテイメントそのもの。

料理が完成する瞬間には、まるでショーを見ているかのような感動があった。

そんな時ふと気になったのが、寺院や道端などで、人々が金色の紙を燃やしていることだ。

これは、金紙(きんし)や紙銭と呼ばれるもので、「金箔」や「銀箔」が貼られた紙らしい。これらは故人や神々への供え物として燃やされ、特に旧正月や特定の祭日、先祖の命日などに行われる習慣があるとのこと。

こうした異国の文化に触れるのは貴重な機会だ。

偶然だが、改めて旧正月に台湾を訪れて良かったと感じる。

様々なものが備えられている

金紙を燃やす理由と意味

先祖供養と霊界への贈り物
台湾では、金紙を燃やすことで故人があの世で使える財産を供え、先祖を敬い、霊的な安寧を祈るとされています。この習慣は仏教や道教の教えに基づき、先祖への供養や徳を積む意味があります。

神々への感謝とお願い
金紙は神々への捧げ物としても燃やされます。燃やすことで神様に祈りが届き、健康や繁栄、家族の安全を願うことができます。特に旧正月には、新しい年の無病息災や金運を祈願して多くの人が金紙を燃やします。

金運や財運の象徴
金紙を燃やすことは、財運や金運を願うシンボルとしての意味もあります。紙には「お金」や「金」に相当する意味があり、燃やすことで「神様からのご加護」や「富」が授けられると信じられています。

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金紙が燃やされ、静寂が周囲を包む

別日には台北市内のパワースポット、龍山寺(ロンシャンスー)を訪れる。旧正月だったということもあり、参拝者が絶えない。

正面から撮影した写真に、偶然日本のバラエティ番組のロケ隊が映り込んでいたりもした。(後から気づいた)

他にも台湾茶を体験したり、グルメを食べたり、台湾のあらゆる文化に徹底的に触れ続けた。

台湾茶は美味しい
一人分のサイズではなかった
過去一美味しかった絶品の黒糖ミルク
周囲で謎のダンスを見た
お土産に台湾茶を数種類購入

今では台湾の子どもたちと仕事で関わったり、台湾の友人ができたため、こうした徹底的な体験が活かされている。

国立故宮博物院

台湾に来たら、多くの人が訪れるであろうスポットが、国立故宮博物院だ。

台湾の「国立故宮博物院」は、台北市の士林区に位置する世界有数の博物館で、中国の歴史的な美術品や文化財を約700,000点以上収蔵しています。展示されている品は、古代中国から近代にわたる5,000年もの歴史をカバーしており、特に「翠玉白菜」や「肉形石」などの名品が有名です。日本の宮殿建築風の外観も特徴的で、多くの観光客が訪れるスポットです。

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この博物館は本当に素晴らしかった。写真撮影と掲載も一部可能とのことで、特に印象に残った美術品を載せてみる。

陶磁器などが好きということもあるのだが、展示されていた見事な美術品に心から魅了された。

「翠玉白菜」
「肉形石」

ちなみに、この展示には清の時代のものが多い。世界史の教科書で強烈な印象を残す乾隆帝をはじめ、当時の有名な皇帝のコレクションが並ぶ。

その理由は以下の通りだ。

国立故宮博物院に清朝(Qing Dynasty)の展示が多い理由は、中国の最後の王朝であった清時代の遺産がそのまま台湾に移送されたためです。

1949年に中国国民党が共産党との内戦で敗れ、台湾に移動する際、北京の故宮から清朝の文化財を含む約60万点の重要な芸術品が台湾に運ばれました。これには、皇室が所有していた貴重な品々が含まれていました。

清朝は18世紀から20世紀初頭まで続いたため、当時の文化や芸術は非常に豊かで、保存状態も良好だったのです​。

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王朝の権力や美意識を象徴するものとして、こうした美術品が集められるのは納得がいく。そう思わされるほど、洗練されていて美しい。

またいつか行きたい場所だ。

北投温泉

旅の終盤、訪れたのは台湾の有名な温泉地「北投温泉」(Beitou Hot Springs)

台北市内からMRTで約30分ほどの場所にあり、アクセスがとても便利だ。このエリアは硫黄泉で有名で、豊かな温泉文化が台湾でも指折りの観光地となっている。

ただ、自分は近隣エリアを散策してから向かうことに。

近場の国立公園?のような場所を散策していたのだが、案の定道に迷い、かつ移動手段がないことに気づく。

すると、困り果てている自分を見かねたご夫婦が、昼食をご馳走してくれ、さらに車で北投温泉にまで連れて行ってくれた。

今でも交流がある
到着

北投温泉は、かつて日本統治時代に開発された歴史を持ち、今でもその伝統が息づいている。

この歴史については色々な意見があると思うし、簡単に触れられるテーマではないため、ここでは触れない。

日本語が書かれたお店も多い

この場所について更に深ぼると、以下のような歴史もあるそうだ。

当地では硫黄が産出されるため大航海時代よりスペイン人が硫黄交易を行っていたが、清朝統治時代にも郁永河なる人物が硫黄を採集し、現在の士林で精錬を試みている。

日露戦争の際に日本軍傷病兵の療養所が作られ、それ以降、台湾有数の湯治場として知られるようになった。

1905年、日本人学者岡本要八郎によって北投石が発見される。北投石は、微量のラジウムを含んだ湯の花が、何千年もの歳月をかけて石灰化したもので、世界では当地と日本国秋田県玉川温泉でしか産出されない。

wikiより

大航海時代、日露戦争、そして以前訪れた士林などがダイナミックに繋がっていく。

ちなみに、玉川温泉にも行ったことがあるのだが、この玉川温泉と田沢湖、クニマスのストーリーは本当に素晴らしい。

いつか記事にしてまとめてみたいと思う。

話が逸れたが、温泉街に一歩足を踏み入れると、温泉特有の硫黄の香りが漂う。町には川や池、温泉施設が点在している。

地熱谷
水飴のようなもの。美味しい

折角なので、最後は温泉に浸かろうと決める。

いくつかの選択肢がある中で、今回は個室貸し切りの温泉を利用することに。300元(約1200円)で借りられるという安さに驚きながら、しばらくお湯に浸かる。

外の喧騒が遠ざかり、温かいお湯が体の芯まで染み渡る。

温泉に浸かりながら思い出すのは、台湾の豊かな自然と文化。

旅の締めくくりにふさわしい静かな時間だ。

施設を後にして、駅へと向かう。

湯上がりの風ほど心地良いものはない。

懐かしさを覚える温泉街の風景、旅で訪れた様々な台湾の景色は、どことなく哀愁を感じさせ、不思議と心に残り続けるのであった。


※記事内の画像は全て、筆者が撮影したものか、生成AIを使って生成しています。

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