早期教育と専門特化

自分はたまたま子供の時からスポーツが好きだったので、スポーツ指導者という職につく人生になったのだが、早期教育を受けていたらどうなっていたか考える時がある。

例えば遺伝子分析などをしたりして、特性を早めに決めてそのためのカリキュラムをくみ、より効率化された環境でスポーツに取り組んでいれば、ある程度高いレベルのアスリートになっていたかもしれない。だがその人生が必ずしも豊かとは限らないと感じる。

よく例に挙げられるのがタイガーウッズとフェデラーだ。

タイガーウッズは自分と同年代のスーパースターだがまさに早期教育が成功した例としてそのメソッドが広く取り入れられた。ゴルフに特化した意識的な練習による質の高い1万時間の法則に基づいたもので現代のアスリートも参考にしたモデルである。

一方のフェデラーは、比較的裕福な家庭の中でその才能は多岐にわたっていた。サッカー、バスケットボール、バドミントン、卓球など全ての球技が得意でしかも水泳、スキー、スケートボードのアクティブスポーツも上手だったということなので、幼少期から身体操作そのものに長けていたことがわかる。母親がテニスコーチだったことから13歳で自らその道を選ぶが、サッカーも同時に頭角を表したという。

二人は今でも息の長い超一流アスリートとして君臨しているのだから、何かのヒントにはなるだろう。自分の考えはフェデラーの例が理想だ。フェデラーは39歳だが、全く衰えないメンタルを持っているように思うからだ。

スポーツ以外にも早期教育に傾倒するのが現代のあらゆる分野でみられる。それが一長一短であることを認識していきたい。

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