叔父の夢
叔父が、実は俳優だった、という夢を見た。
おじさんとは、夢の中では全く喋っていない。おじさんが忙しく俳優として生活している様子をなんとなくそばで見ている自分がいる。
なんだかおじさんが、一気に遠い存在になってしまったようでさびしかった。
手が届かない。話しかけられない。
本当におじさんなのか?ちょっと顔つきも違うようだし、、
それにしてもなんでお母さんは今まで教えてくれなかったのだろう?
そしてわたしは、おじさんが現在、新しいシーズンのドラマに出演中ということを知る。
なんと、ドラマの題名が「おじさんの傘」。
佐野洋子さんのあの有名な絵本と同じタイトルだったことにも驚きをかくせない。
そのドラマの宣伝のためのポスターが貼ってあるのを見つけるのだが、一緒に出演している女優さんたちなどの名前を見てもいまいちピンとこないので、テレビのドラマってよりは、どこかマイナーな役者さん達が集まった小さな劇団の公演ぽいな、などと勝手に想像するのだった。
それはさておき、わたしは夢の中で、そんな有名(であろう)俳優の姪っ子であることを、誰かに自慢したくなるのだった。
夢から覚めると、わたしは叔父が俳優ではなかったことにホッとしたが、同時にがっかりした気持ちでいっぱいになるのだった。