元日本代表が語る「してはいけない」という思考法では上手くいかない理由とは!?
こんにちは、りょーじ(@Horse Value)です。いつもは馬との交流から得た学びを皆さんの社会生活に役立てようということをお話しているのですが、今日はちょっと特殊なテーマでお話しします!
先週、障害馬術という馬と共に障害物を跳び越える競技で、22歳以下の日本一を決める大会があったことから「勝つために知っておきたい3つの方法」について書いたところご好評をいただいたので、今日も僕の経験からスポーツについてお話していきたいと思います。
いつもお話している内容「馬との交流から学んだことで人の在り方について考える」についてはこちらのマガジンから読んでみてください!
今日のテーマは「『してはいけない』という思考法では勝てない理由とは!?」です!どういうことでしょうか?先週「勝つためにやるべきこと」をお話ししたので、こんな時は上手くいかない、という話をしていきます。
「してはいけない」という思考法とは?
いきなり本題ですが「してはいけない」という思考法とはどういうことでしょうか。実はスポーツにおいて、避けるべきだがよく陥りがちな思考法なのです。
「してはいけない」という思考法はしてはいけない、ということです。
ここであるポイントに気づいてください。
そんなの役に立たないよ!具体的にどんな思考法をしたら良いか分からないじゃないか!
今日伝えたいことはこのことです。つまり「~してはいけない」と考えることは具体性に乏しいのです。
とはいえ私たちはこういった思考に陥りがちです。野球なら「点を取られてはいけない」「三振してはいけない」、サッカーなら「抜かれてはいけない」「外してはいけない」。どのスポーツでもそんな風に考えてしまうことはあります。
では、例えば野球において「どうやったら点を取られないか」というと無数に方法があります。極論、ピッチャーがボールを投げなければ点は取られません。それぐらい無数に選択肢が残ってしまって、じゃあ何をすればよいの?となってしまうのです。
「してはいけない」の裏側にあるメカニズム
僕も馬術という馬と共に行うスポーツをしていて、日本代表で活躍していました。そんな僕もたくさん失敗をしましたし、たくさんのタイミングで「~してはいけない」の悪循環にハマってしまいました。
そんな考え方になってしまうメカニズムとはどんなものなのでしょうか。
「~してはいけない」という考え方になってしまうパターンとしては失敗してしまった後である、ということがあります。その失敗を繰り返さ「ない」ためにどうすれば良いか、という所から考えるようになってしまうのです。つまり「~してはいけない」という思考法には過去の失敗からの恐れが背後にある、ということなのです。
人間にとって、いやどの生き物にとって最も大きな感情は恐れです。そしてそんな恐れを持ちながらスポーツに挑むと、そのスポーツそのものを行うのが怖くなります。練習はつまらなくなります。「怖がらないため」に行っていることが楽しいはずがありません。
ここから分かるように過去の失敗を引きずって「~してはいけない」と考え始めると、どんどん怖くなってどんどん楽しくなくなってきます。
これが裏側にあるメカニズムであり、そこから生まれる結果です。
悪循環から抜け出す方法は「~する」宣言!
その悪循環から抜け出す方法は簡単です。
「~する」と自分に宣言をして実際にやる。それを繰り返すだけです。
僕は、自分自身が「~してはいけない」とか「~できない」とか考えているな、と気づいたら必ず「何をやるか具体的に決める」ということをやっていました。
そして、その「やること」を、自分が「できる」と確信を持てるまで反復してイメージトレーニングを行いました。もし、イメージできなければまだ具体化できていない、ということなのでより具体化した「やること」でイメージし直していったのです。
そんな風にすると「できる」イメージが出来てきて、さらにできたときの達成イメージが想像できます。その達成イメージはあなたをワクワクさせます。
もし、達成イメージができたとしてもワクワクしなければ「成功」ではないし、それは「やるべきこと」ではないので別のものを探しましょう。
これがやると宣言してイメージしてワクワクする、というプロセスです。
馬術の例で見ても分かりづらいと思うので、野球の例で見ていきましょう。例えば「ここは絶対三振してはいけない」と思ったとします。
そんな風に考えていると「じゃあどうしたら良いか」というのはわかるはずもありません。狙いを絞らないまま、無残にアウトになってしまいます。
まずはこれを肯定系にしていきましょう。「三振しないためにはバットに当てる」ということに専念する、と考えるだけでも一歩前進です。何となくできそうなイメージ湧いてきませんか?
この「バットに当てる」をより具体的なイメージに落とし込んでいきます。1球目でバットに当てたが、ボテボテのゴロ。これで嬉しいですか?ワクワクしますか?バットに当てるというだけではまだまだ無数のイメージが可能です。
そこで狙いを明らかにします。「ここは相手のスタミナを削ろう」というのなら「ファールを打とう」という狙いを持つことになります。ここは「得点をとりたい」というのなら「ヒットを打つ」となります。自分がホームランを狙うなら「ホームランを打つ」と宣言しても良いでしょう。
そうやって考えていくと「やるべきことが自然と絞られてくる」ことに気づきます。ここからさらに「~方向にこんな軌道の打球のこんなヒットを打つ」という所までイメージを膨らませられると最強なのですが、そのやり方はまたいつかお話しします。
とにかく、肯定形で「やるべきこと」「やりたいこと」を考えてイメージすると、ワクワクするし、次やることがさらに具体化しやすくなります。
「何をやるか」を「できる」と鮮明にイメージできるまで具体化してやる!
これが大切なことなのです。
また別の機会で「やる」と決めてやっても、それがうまく実現できなかった場合はどう振り返ってどう修正するのか、ということについてはお話しします。
お楽しみに!