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当事者でない我々は

分かってもないことを発信するのはよくないと思っていた。 ミネソタで起きた事件。幸いにも米国にいる友人が多いおかげでFBにもinstagramにもその手の投稿があふれていた。 なのに知ろうとしなかった。 いや、ニュースは追っていた。黒人男性が窒息死させられ、それに対する抗議デモが起きているのも、それが暴徒化して武装衝突が起きているのも、antifaがテロ組織認定されたのも。しかしそれは「知る」には十分ではなかったと気づいた。 きっかけはBilly Eilishのインスタ

    • Seigi

      正義には様々ある。 まず、「事実」という意味での正しさ。正確な実験や調査が必要とされる。物事の解釈や認識のそもそものベースとなる情報。これが歪みのベースともなる。 その上に社会的な正しさと倫理的な正しさが複雑に絡み合って存在している。 一つ目は社会的な正しさ。法律や不文律によって規定される。共通の価値観として存在するものの、解釈の余地が存在する。 二つ目は倫理的な正しさ。各人の心の中にある。価値観と言い換えることもできるだろう。社会の中での不和は基本的にここから生じる

      • Sparkle in the Blue Wind

        僕は音楽に支えられて生きてきた。 いや、音楽によって支えられた人との関係性に支えられて生きてきた。 幼いころはやめたくて仕方なかったものが、自分を救う存在になるというのは不思議なものだ。 明らかな転換点は中高の時に所属したビッグバンドのような編成の吹奏楽部だろう。 僕は入部当初、不登校だった。いや、正確に言えば、保健室登校をしていたから入ったといっても過言ではないだろう。保健室に遊びに来ていた音楽の先生に、半ば強制的に入れられたようなものだ。コルネットを吹いたことがあ

        • 灰の舞う朝の晴れ間

          鹿児島。第二の故郷。今現在、最も人生に占める割合の大きい場所。 12歳で入寮し、18で卒業するまでの間、代えがたい経験しか提供してくれなかった場所。 友人と同じ釜の飯を食らい、生涯の師と出会った場所。 思想の根幹が形成された場所。 どのような言葉をもってしても適切に表すことはできず、断片的に紡いだ言葉を共通の意識が補完することで、関係者にのみ鮮やかなシーンの再生が許される。青春であり、幻のような現実の世界。 あの鮮烈な記憶を追体験することはもうできない。 寮・下宿

        当事者でない我々は

          雨の降った日

          2020年2月26日、これまでで、(そしてこれからを考えても)最大の転換点を迎えた。大学からの放校だ。 2017年の入学以来、常に違和感を抱えていた気がする。理想像を追って大学に入学してしまった自分は、半年と経たずに環境の狭さと不自然な同質性に適応できなくなっていた。最も近い3人にはわけわからんことを言い放っていたような記憶がある。本当に申し訳ない笑 ただ、その時に感じていたことは多分間違っていなかったし、その先に今回の結果があることは確かだと思っている。 納得できない

          雨の降った日