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【地域学を学ぶ】

地域学 (regionology)とは
▶ 人文科学(考古学・歴史学・文学・言語学・文化人類学・民俗学・民族学)
▶ 社会科学(環境学・地政学・地理学)
▶ 自然科学(医学・生態学・地学・地質学)
これらの学際的視座とフィールドワークなどによる主体的視座によって総合的に地域を研究する学問である。

『地域学入門』山下祐介 著
ちくま新書 (2021.09.10) 


§ 地域とは?

「私」が、いま住んでいる地域(まち)のことを、どんなふうに捉えているのか。

「地域学」は、抽象的・普遍的な理論を学ぶのではなく、具体的な時間空間を自身に照らして探り出す作業だと思います。

国家と地域の関係

「地域」地 + 域
地=蛇(也)のようにうねった土地を、域(戈)を持った人々(口)が境界を設定して守っている。
域=國 (旧字)
pp.9〜22.より抜粋

§ 命を育む場としての地域

1) 神話の世界から 「古事記」「日本書紀」
2) 旧石器時代 縄文時代
3) 弥生時代:小さな国としての地域の始まり
水田の耕地を求めて平地へ人々が集まる
4) 弥生時代後期:邪馬台国 卑弥呼の時代
5) 以降 古墳時代〜奈良・平安〜鎌倉・室町〜江戸時代へ

地域間格差と分業化
交易
pp.23〜39.

町と都市
1) 城下町の土地と水と水路
2) 地域をつなぐ道
3) 地域の結節点としての都市
pp.52〜74.

様々な生業
1) 農
2) 海
3) 山 → 鉱山
4) 職人 (大工・豆腐・酒造り など)
5) 商売と運送
6) サービス業 (髪結い・着付け・風呂屋・飲食・あんま・興行 など)
7) 近代以降の生業

他地域との分業 → 交易
pp.76〜84.

§ 人の集団としての地域

1) 人は社会の中に生まれる
2) 国が地域をつくる
3) 国々の発生と国家統一
4) 伝統的な社会集団
「いえ・むら・くに」
いえ:い/斎く(いつく) え /ゑ(竈) 和語
くに:豊潤な大地が生命を生み出す
村 = 邑(むら)
5) 家と村
家族 = いえの人 / 族 = 同じもの(矢)が旗のもとに集まる
家 = 住みところ(処)
家 = ウ冠と生贄の豚
pp.86〜112.

6) 結婚・出生・継承

§ 家々が集まって村をつくり、町をつくる。

① 自治集団
② 生産集団
③ 生活集団
④ 文化教養集団
⑤ 宗教集団
pp.114〜130.

町について
pp.130〜136.
「町」という漢字は会意兼形声文字で、田と丁という文字がひっついたものです。
田が「区画された耕地」の象形文字で、丁が「横から見た釘」の象形文字です。
耕作地の境に釘のようにうちこまれた田と田の間の細い道であるあぜ道、そして境を意味する「町」という漢字が成り立ったとされています。
つまり耕された土地の境に釘などの目印をたてて区分けした様子ということです。
【出典】http://mochikanji.seesaa.net/article/464625918.html

都市について「いえ・むら・まち」
みやこ = 宮処 = 御屋処 反対語 = 鄙
いち = 斎く(いつく) / 祈る
まち = ま(間と祭) + ち(霊、血、乳、力)
pp.144〜147.

その他、“まち”に関する考察
pp.147〜169.

§ 歴史と文化

文化とは 文化コード(記号)
文化は社会から派生する習慣
pp.172〜176.

信仰と祈り
pp.177〜225.

地域の歴史を辿る
pp.226〜246.

地域を伝える
pp.247〜254.

§ 地域学の必要性

pp.256〜309.

地域とは
人々は、必ず何らかの “地域” の中に居る。
それは、一つとは限らない。
過去〜現在〜未来へ
その変化に対応するためにも地域学的な考えは、必要になります。
p.309

『地域学をはじめよう』を読む 

『地域学をはじめよう』
山下祐介 著
岩波ジュニア新書 (2020.12.18)

【Note】2021.01.02.

「地域とは何か」を考える

『地域をまわって考えたこと』
小熊英二 著
東京書籍 (2019.06.15)

【Note】2019.12.29.

『きみのまちに未来はあるか?』を読む

『きみのまちに未来はあるか?』
除本理史(よけもと まさふみ)
佐無田光(さむた ひかる) 共著
岩波ジュニア新書 (2020.03.19)

【Note】2020.07.26.

2021.10.07.

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