【読書百遍】『地域再生の経済学』
今回の コロナ禍を切っ掛けに、都市と地方の関係が見直されるだろうか?
これまでは、イソップ寓話の『都会のネズミと田舎のネズミ』のように スピードや競争に「ついていける者と、ついていけない者」と云う尺度で考えられていました。
人と人との繋がりが ある時代には、他者を蹴落としてまで 物質的欲望を充足しようとは思わなかった。
人々は、存在欲求が充足されていないから、所有欲求を満たそうとする。
地域社会において、存在欲求を充足する事が出来れば、慎ましく豊かな生活を営む事が出来る。
人間同士が労り(いたわり)あい、信頼し合う事が出来れば、人間と自然との共生も可能になる。
『地域再生の経済学』
神野直彦 著
中公新書 (2002.09.15)
【ブックレビュー】
地域(地方自治体)が衰退すると、生活基盤である地域の事業が出来なくなる。
本来、人が集まって住む「場」である都市から人が流出していく。
公共事業以外に雇用がない・・・
地域社会は生活の場としても 労働の場としても魅力を失い荒廃していく。
目指すべき将来像は
地域社会は激しく動揺しています。
要因
1) 工業の衰退
2) 商業の衰退 / 中心商店街の衰退
3) 地方都市の財政破綻
4) 都市(まち)の荒廃
時代:一定の社会経済が維持される時期
画期:1つの時代の社会構造が崩れ 新しい時代の社会構造が生まれる時期
産業革命 wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD
第二次 産業革命 wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD
第三次 産業革命 wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E6%AC%A1%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD
第四次 産業革命 wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E6%AC%A1%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD
https://ja.m.wikibooks.org/wiki/%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%9D%A9%E5%91%BD
工業都市は衰退し、地方都市は荒廃する。そこで「都市再生」が課題として浮かび上がってきた。
市場主義にもとづく都市再生のシナリオ (米・日型)
「民活」市場主義にもとづく都市再生
反市場主義にもとづく都市再生のシナリオ (ヨーロッパ型)
「持続可能な都市」(sustainable city)
住人のために最小化された必要なエネルギー、水、食料、廃棄物排出量の熱、大気汚染、CO2、メタン、水質汚染等の環境負荷の考慮した都市設計 をおこなった都市である。
(wikipediaより)
終わりを告げる「工業社会」から、人間らしい生活の場をつくると云う「人間社会の再生」が あります。
pp.16〜18.
1) 文化の振興→人間の成長
2) 良好な自然環境
3) 人としてのふれ合いを可能にする
ひとつの時代のピリオド
新しい時代のエポック
人と人が正直に いたわり合い、自然と共生できる社会を、人間の生活の「場」である地域社会の基礎を創る。
そうした地域社会の再生なしに人間の未来はない。
「人は家の中に居るために家をつくる。
そして、人は家から出るために、同じように家から出て来た人達と会うために 都市をつくる。」
2020.05.16.