#6 期待とは信頼 〜母子一体感〜

#6  期待とは信頼 〜母子一体感と離別感〜

「怒り」について2回に渡り、記事を書いてきましたが、捕捉みたいな記事を書きます。

「怒りは、自分が勝手にかけていた期待への裏切り」と話してきました。

ではその「期待」とは何なのでしょう。

「〇〇であってくれるだろう。」
「〇〇なはずだ。」

「期待」を抱く裏には、相手に対する信頼を抱いていることがあります。
特に対人においてはこういった思いを抱いていることが多いのではないでしょうか。しかし、これは考え方を誤ると「依存」になります。

「母子一体感」という言葉があります。
子供が母親や、養育者に抱く「私のことは知っていてくれて(やってくれて)当然」という感情です。
本来、成長とともにこの感情は薄れてはいきますが、完全になくなることはありません。
そして、自分と距離の近しい人に対して抱きやすい感情です。
その対義語として「離別感」があります。

「母子一体感」を子供の心理として考えたとき、「離別感」は大人の心理になります。

母子一体感を抱く相手には、「なんでわかってくれないの?」「わかってて当然でしょ」というような感情を抱きやすいです。
これは「期待」です。
しかし、この期待が相手に伝わらないとそれが「怒り」になることもあります。

ではそうならないためには、「離別感」を持って関わることが人間関係を円滑にします。
離別感とは、相手を他人・個人として認識し接することです。

冷たく感じるかもしれませんが、どんなに近しい人間でも他人です。自分ではありません。
こちらの思いも言わなければ伝わらないし、相手の思いも聞かなければ分かりません。

相手を独立した個人と捉えること。
一人の他人と捉えることを「離別感」と言います。

人の気持ちや、思いは言わなければ伝わりません。
そして、言葉で伝えてくれた方が嬉しいものだと思います。


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